所定外労働の制限・免除とは

「所定外労働の制限」は労働者の権利。残業をなくすことで、両立がしやすくなります

「所定外労働の制限」は労働者の権利。残業をなくすことで、両立がしやすくなります

所定外労働の制限・免除は、労働者が要介護状態となった家族を介護するため、所定時間(会社が定める就業時間)以外の勤務を免除する申請をした場合、業務の正常な運営に支障がある場合を除いて、時間外勤務が免除されるという制度。介護に必要な時間の確保がしやすくなります。

育児・介護休業法に定められており、労働者が所定外労働の制限を申し出た場合、事業主は拒否できません。

似たような制度として「時間外労働の制限」と混同されがちですが、これはまったくの別もの。整理すると、次のようになります。
 

所定外労働の制限・免除と時間外労働の制限の違い

■所定外労働の制限・免除
たとえば就業規則で定められた所定労働時間が午前9時~午後5時の場合、この時間以外の労働を制限してもらうことを指す。

■時間外労働の制限・免除
労働基準法で定められた法定労働時間(1日8時間または週40時間)を超えた残業などを制限してもらうことを指す。

所定外労働の制限・免除の内容・対象者

所定外労働働の制限・免除の概要は、下記の通りです。

■所定外労働の制限・免除の対象者
要介護状態(負傷・疾病または身体上もしくは精神上の障害により、2週間以上の期間にわたり常時介護を必要とする状態)の対象家族を介護する労働者

※ パートやアルバイトの場合も、期間の定めのない労働契約で働いている人は対象となる。

ただし、以下のような場合は対象外。

1. 日々雇用されている
2. 期間を定めて雇用されており、下記のいずれかに該当する
・勤続6カ月未満
・1週間の所定労働日数が2日以下
3. 労使協定で対象外と定められている


■介護の対象となる範囲

  • 配偶者
  • 父母、子、配偶者の父母
  • 祖父母、兄弟姉妹、孫

■制度を利用できる期間・回数
対象家族1人につき、1回の申し出で1カ月以上1年以内の期間。
※介護終了まで何回でも申し出ることが可能。

詳しくは「介護のため、残業(所定外労働)を制限してほしい場合 (両立支援のひろば)」 をご覧ください。
 

所定外労働の制限・免除は労働者の権利として保証されている

介護休業制度や介護休暇と同様、「うちの会社では、残業を断れない」「無理に残業を断ったら、クビになる」といった心配をする人もいるでしょうが、こうした心配は不要です。

育児・介護休業法には、「労働者が所定外労働の制限を申し出た、または所定外労働の制限を利用したことを理由として、事業主が解雇その他不利益な取扱いをしてはならない」といった内容が明記されており、事業主はこれに従わなければならないためです。

万一、会社に申し出を行った際に、「うちの会社にはそんな制度はない」などと断られてしまった場合は、労働局に相談しましょう。会社に対して、所定外労働の制限を受け入れるように指導してくれます。会社がこの指導に従わない場合は、20万円以下の罰金を支払わなければならないほか、悪質な場合は指導に従わない旨を公表されることになります。

詳しくは「不利益取扱いの禁止について(両立支援のひろば)」をあわせてご覧ください。
 

所定外労働の制限・免除の申請方法・診断書提出が必要なことも

所定外労働の制限・免除を利用する場合、その申請は事業主に対して行うことになります。事業主が定めた申請書に必要事項を記入し、提出しましょう。

事業主によっては、医師による診断書などをあわせて提出する必要がある場合もあります。



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