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「ベージュはおばさんぽい」を変える!上品ベージュの取り入れ方

ベージュはファッションの定番色ですが、おばさんぽいという印象も……。着こなし方次第では、ベージュはおばさんぽいというイメージがついてしまいがちです。今回は、ナチュラルで上品なベージュをおしゃれに着こなす3つのポイントをご紹介します!

松本 英恵

執筆者:松本 英恵

カラーコーディネートガイド

ベージュはおばさんぽい……を変える! おしゃれに着こなす3ポイント

「ベージュはおばさんぽい」を変える!上品ベージュの取り入れ方

ベージュはファッションの定番カラーです


ファッションの定番色・ベージュは、着こなしを間違えると、おばさんっぽく見えてしまうこともあります。ナチュラルで上品なベージュを、若々しくおしゃれに着こなすために、次の3つのポイントをおさえましょう。
 
  1. コーディネート(配色)
  2. その人に似合う色
  3. その人に似合う素材感
 
<目次>
 

ベージュという色は暖色系と寒色系の良さを合わせ持つ

ベージュ~ブラウン系の色相はオレンジ系。トーンは、ライトグレイッシュ、グレイッシュ、ダークグレイッシュ、ダル、ダークなど、低~中明度、低~中彩度に分類されます

ベージュ~ブラウン系の色相はオレンジ系。トーンは、ライトグレイッシュ、グレイッシュ、ダークグレイッシュ、ダル、ダークなど、低~中明度、低~中彩度に分類されます

砂、木材、和紙、未晒しの木綿、麻、ウールなど、ベージュは自然や天然素材によく見られる色です。色相はオレンジを中心とした暖色系なので、活性化作用がありますが、寒色系のようなリラックス作用も兼ね備えています。ベージュは、あたたかみを感じるとともに、気持ちを和らげる効果もあるという大きな利点を持っています。

低明度・中彩度のブラウンは、伝統や正統性を重んじる懐古の色であり、重厚で落ち着いた雰囲気があります。一方、中明度・低彩度のベージュは軽やかで控えめ、飾り気のない、素朴な印象を与えます。

警戒心を抱かせない色なので、ファッションにベージュを取り入れると、周りから浮き上がらずに、打ち解けやすい雰囲気を醸し出します。控えめだからこそ、品のよさが感じられる色なのです。
 

ベージュはあらゆる色との相性がいい

白、黒、グレーのモノトーンにベージュを加えるだけで、穏やかな変化のあるコーディネートとなります

白、黒、グレーのモノトーンにベージュを加えるだけで、穏やかな変化のあるコーディネートとなります

ベージュのもう1つの利点は、あらゆる色との相性がよいことです。ブラック、ホワイト、グレー、ネイビーといった定番色はもちろん、高彩度のビビッドカラーと組み合わせればコントラストが生まれ、明るいパステルカラーと組み合わせると穏やかに調和します。

ベージュを好んだシャネルは、ジャージー素材のスーツに採用しました。シャネルを1つのきっかけに、ベージュという色は、一時の流行り物ではなく、正統性や品質のよさを伝える色というイメージが定着していきます。

トレンチコートやチノパンが、ファッションの定番アイテムとして定着したのも、ベージュの好ましいイメージと、組み合わせる色を選ばないという利点があったからだといえるでしょう。
 

ベージュのカラーコーデの正解は?

黒いトップとベージュのボトムスのコーデ。ボトムの方が明るいので、アクティブでスポーティなイメージになります

黒いトップとベージュのボトムスのコーデ。ボトムの方が明るいので、アクティブでスポーティなイメージになります

例えば、黒とベージュの組み合わせは、明度差が大きいので、メリハリの効いた配色となります。

トップスを黒、ボトムをベージュにすると、ボトムの方が明るく、軽くなり、アクティブでスポーティなイメージとなります。反対に、トップスをベージュ、ボトムを黒にすると、安定感が強調され、落ち着いた雰囲気になります。黒とベージュの組み合わせでも、トップスを黒、ボトムをベージュにした方が若々しく見えますよ。
白いインナーとベージュのジャケットのコーデ。どちらも膨張色ですが、縦のラインの効果ですっきり見えます

白いインナーとベージュのジャケットのコーデ。どちらも膨張色ですが、縦のラインの効果ですっきり見えます

ベージュの明るさは、柔らかいニットをより柔らかく、かっちりしたトレンチコートやジャケットを軽やかに見せる効果があります。しかし、柔らかく、軽い色は、膨張して見えます。

すっきり見せたいときは、縦のラインをつくったり、スカーフやアクセサリーなどで、首肩まわりに視線を引きつけるアクセントをつくるとよいでしょう。
 

ベージュは肌をなめらかに見せる

肌馴染みのよいベージュは肌の光沢感を抑え、なめらかに見せる効果があります

肌馴染みのよいベージュは肌の光沢感を抑え、なめらかに見せる効果があります

肌馴染みのよいベージュは、顔色や血色をよく見せる色ではありません。しかし、お顔全体の印象を明るくソフトに見せる効果があります。お顔まわりにベージュを取り入れると、肌の光沢感を抑え、なめらかに見せます。線を柔らかくぼかす効果もあるので、シワやほうれい線が目立ちにくくなることもあります。
 

ベージュがとてもよく似合うのは、2人に1人?

しかし、人それぞれ似合うベージュは異なります。似合う似合わないを見極める方法の1つに、パーソナルカラーがあります。

パーソナルカラーは、黄みがかった色が似合うイエローベース、青みがかった色が似合うブルーベースに大別されますが、それぞれのタイプに似合う明度、彩度、トーン(色調)があります。

パーソナルカラーとはその人に似合う色のこと。「パーソナルカラーとは?」「イエローベースとは?」「ブルーベースとは?」とお思いになった方はぜひ、下記の記事をご覧ください。

20秒で診断!パーソナルカラー(似合う色)診断 女性編
20秒で診断!パーソナルカラー(似合う色)診断 男性編
※あくまでも簡易診断/自己診断です。
 

似合うベージュをパーソナルカラーで選ぶ

似合うベージュの選択肢が多いのはイエローベース(スプリングタイプ、オータムタイプ)。ブルーベース(サマータイプ、ウィンタータイプ)は、黄みがかっていないベージュが似合います

似合うベージュの選択肢が多いのはイエローベース(スプリングタイプ、オータムタイプ)。ブルーベース(サマータイプ、ウィンタータイプ)は、黄みがかっていないベージュが似合います

スプリングタイプは、明るいミルクティーのような明るく澄んだベージュがとてもよく似合います。オータムタイプがスプリングタイプのベージュを着ると、軽く安っぽく見えます。渋みのある落ち着いたベージュがおすすめです。

ブルーベース(サマータイプ、ウィンタータイプ)の方が、イエローベース(スプリングタイプ、オータムタイプ)のベージュを着ると、顔色が黄色っぽくなり、疲れて見えます。

サマータイプは、ピンクみを帯びたスモーキーなローズベージュ、ウィンタータイプは、グレージュのような黄みの少ないものを選ぶとよいでしょう。

パーソナルカラーの4つの基本タイプの詳細は、下記の記事をご覧ください。

スプリング(春)タイプ 女性編
スプリング(春)タイプ 男性編

サマー(夏)タイプ 女性編
サマー(夏)タイプ 男性編

オータム(秋)タイプ 女性編
オータム(秋)タイプ 男性編

ウィンター(冬)タイプ 女性編
ウィンター(冬)タイプ 男性編
 

ベージュは素材の印象が強調される

光沢感のある生地は、ベージュのナチュラルなイメージよりも、生地の光沢が醸し出すエレガントなイメージが際立ちます

光沢感のある生地は、ベージュのナチュラルなイメージよりも、生地の光沢が醸し出すエレガントなイメージが際立ちます

ベージュはナチュラルなイメージがあります。優しくて、ほがらかな人柄、素直で素朴な人、どこか家庭的な雰囲気を醸し出す色です。しかし、色のインパクトが強くないため、素材の印象が際立つこともあります。

では、どんな素材を選べばよいのでしょうか? パーソナルカラーは、似合う色だけでなく、似合う素材選びの指針にもなります。

例えば、スプリングタイプは、軽やかで光沢感のある素材が似合います。サマータイプも軽やかな素材が似合いますが、なめらかでしっとりとしたツヤ感のあるものがよいでしょう。

オータムタイプはオーガニックコットンやリネンのような手触りのある素材がしっくりなじます。ウィンタータイプは張りの強いクールな素材、光沢感の強い素材をおしゃれに着こなします。

似合う色、似合う素材感(光沢・ツヤ・手触り)を吟味し、コーディネート(配色)を工夫しながら、ベージュのをおしゃれを磨いてくださいね!

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