<ご相談者 男性 Hさん>
  • 41歳男性・塾業界の会社員。購入したマンションに住む
  • 妻(42歳)と3人の子(14歳、12歳、9歳)あり。妻は最近パートを始めた
  • 節約・貯蓄好きの妻がせっせと貯蓄し、預貯金残高1,000万円を達成

「貯蓄があれば医療保障は不要」ってどんな人?

蓄えさえあれば何が起きても大丈夫、と考えるのは果たして…?

蓄えさえあれば何が起きても大丈夫、と考えるのは果たして…?

Hさん:我が家は妻がとても倹約家です。子ども3人のお弁当と一緒にいつも僕のお弁当もつくってくれたり、コツコツとやってくれているのですが、この間、妻から「貯蓄が1,000万円になった!」と報告がありました。いつも良妻賢母でいてくれて感謝しているところなんです。

ガイド:それは素晴らしいですね! 奥様は、ご家族のお弁当作りはもちろん、ものを無駄にしないことや少しずつでも節約することを自然に実践されている方なんでしょう。貯蓄は毎日の積み重ねの成果ですね。

Hさん:そう思います。そこで今日相談に来たのは「貯蓄があれば医療保険はいらない」という話を聞いたからなんです。自分も、医療保険はいらないのかなと思いまして……。

ガイド:なるほど、その考え方はある意味、とっても合理的だと思います。ただし、誰にでも当てはまるという考えではないんですよ。

Hさん:どんな人に当てはまるんでしょうか?

ガイド:今後のライフプランややりたいことに対して、貯蓄が十分に余裕をもって確保できていて、ある程度の貯蓄を取り崩しても全然気にならない方だと思います。

Hさん:今後のライフプランややりたいことですか……。自分はまだ判断しきれないかも。

ガイド:わかりやすい例ですと、たとえば、住宅ローンの返済にほぼ目途がついていて、病気などで入院しても返済にそれほど困らないという方。また、お子様がいる家庭だと、教育資金も8割がた準備が済んでいて、急な健康の変化でも慌てることがない、といった方々でしょうか。

Hさん:そうか、さっきの話は、歳が離れた兄から聞いたのですが、兄は子どもがいなくて、住宅ローンももうすぐ完済というような状況だったからですね。

ガイド:お子様がいなくて、夫婦がそれぞれ仕事を持ち、お互いの収入に極端に依存していない方などは、将来のやりたいことに向けて貯蓄が準備できていれば、まさに医療保険がなくても問題ないと言える典型例だと思います。

Hさん:兄と自分は違うということがわかって良かったです。小さい頃からいつも兄の影響を受けて育ってきましたが、自分自身の考えで進めないといけないですね。

それぞれの状況に合わせた貯蓄と保障のバランスって?

Hさん:つまりは、自分の貯蓄と必要な保障とのバランスを取るということですよね? これはどう考えればいいのでしょうか?

ガイド:Hさんはサッカーの試合をご覧になりますか? サッカーの選手のポジションをお金の役割に当てはめて、貯蓄や保障の役目を示した図があるんです。チームの目的や個性、得意分野によって攻め方や守り方が違うように、お金の配分も、人の価値観や目標に応じて変わっていいのだと思いますよ。
サッカー選手の役割とお金の配分イメージundefined※クリックすると拡大します

サッカー選手の役割とお金の配分イメージ ※クリックすると拡大します


Hさん:なるほど。保障や貯蓄もこんな風に捉えることができるんですね。

ガイド:たとえば、ゴールキーパーは「守り」の要と言われますが、お金でいうと公的な保障やお勤め先の福利厚生制度を指します。一定の条件を満たした人が守られる部分ですね。
それではまだ足りない「守り」の要素、つまりDFの部分として、民間の保障、たとえば医療保障などが当てはまると思います。
中盤のMFは、日々の家計管理でいうと「攻め」にも「守り」にも動ける部分に相当します。住宅ローン返済を着々としつつ、予備の貯蓄も手厚くすることが、ここに当てはまります。ここが不安なくしっかりできると、いざというときは予備の貯蓄で「守り」にも回れるので、医療保障に頼らなくてもよくなりますよね。

Hさん:そうすると、兄は「守り」を厚くする必要がないということだったのか……。毎年夫婦で旅行に行くとか言ってますから、「攻め」も楽しんでいるということですね。

ガイド:貯蓄などに余裕がある方は、お兄様のように「守り」を最低限にしても大丈夫でしょう。一方、貯蓄がまだ十分に準備できていないときは、中盤のMFも手薄ですから、逆に「守り」として公的保障以外にも医療保障などでしっかり備えておくことが大事になります。

住宅ローンや教育資金もあるし、貯蓄は取り崩したくない……どうすれば? 次ページへ