株式戦略マル秘レポート/横山利香の「儲かる株価チャートの法則」

日経暴落!株価はまだ下がる?分析する方法は?

日経平均株価が1,000円を超える暴落に見舞われています。株価下落に、不安な日々を過ごしている人もいるかもしれません。雰囲気で判断するのではなく、チャートを使って分析しましょう。株価がどこまで下がるのか、分析できるチャートを伝授します。

横山 利香

執筆者:横山 利香

投資をはじめてみようガイド

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1,000円を超える株価暴落は2015年8月以来

日経平均株価が2月6日に1,000円以上も下落しています。2017年の株式市場は上昇基調で推移していましたので、株価の強烈な下げを不安に感じている人も多いかもしれません。1,000円を超える株価暴落は2015年8月以来。株価はその当時、1ヶ月で3,000円ほど下落しましたので、過去を見れば暴落というほどの下げではないかもしれません。

株価が下落した時、雰囲気に流されたり、感情で判断してはいけません。チャートを使って、現状がどうなのかを分析することから始めましょう。そこで、株価が大幅に下落した時に、不安になったらまずは参考にしたい株価チャートについて解説します。

日経平均株価の現状を確認する

日経平均株価の2017年8月以降のチャートを見てみましょう。
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日経平均株価チャート。会社四季報オンラインより

2月に入ってから株価が下落を続けていることがわかりますね。

株価が下落基調にあるということは見ればわかりますが、どの程度売り込まれているのかは分析しづらいでしょう。そこで、株価がどの程度売られているのか、もしくは買われているのかを分析する際には、「移動平均乖離率」を使います。

移動平均乖離率とは

移動平均乖離率のチャートを見てみましょう。
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日経平均株価チャート。会社四季報オンラインより

ローソク足の下に表示されているチャート、囲み部分の所がが移動平均乖離率です。

株価の動きを表しているローソク足のそばに、折れ線があることがわかりますね。これを「移動平均線」と言います。移動平均線は、日、週、月など一定期間の価格の動きを平均化したものです。価格のトレンド(方向性)を表していて、「Moving Average」とも言います。

株価は一般的に、移動平均線に引き寄せられるように動く習性があります。そのため、株価が移動平均線から上下どちらかに乖離したら、移動平均線に引き寄せられて動くことが多くあります。

移動平均乖離率とは、株価と移動平均線がどの程度離れているのかを数値化したものです。移動平均線とは、上にあるチャートの株価の近くに描かれている線のことです。一般的に、日足チャートでは5日移動平均線、25日移動平均線、50日移動平均線、75日移動平均線が表示されます。

株価が移動平均線からどの程度離れているのかを数値化して表したチャートが移動平均乖離率です。移動平均線からどの程度離れているかで、買われ過ぎか、売られ過ぎかを分析します。

移動平均乖離率は下記の計算式で求められます。
◎移動平均線の計算式
移動平均乖離率=(株価-●日移動平均値)÷●日移動平均値×100

買いサインと売りサイン

代表的な移動平均線としては、一日の動きを表した日足チャートであれば、5日、25日、50日、75日が挙げられます。週足チャートであれば13週、26週、52週、月足チャートであれば9カ月、24カ月、60カ月などが挙げられます。一般的には、日足チャートの場合には25日移平均線、週足チャートの場合は26週移動平均線を利用して、移動平均乖離率を利用します。

移動平均線乖離率の数値は、0%を中心に上にプラス、下にマイナスで表示されます。0%よりプラスであれば買われすぎ、反対にマイナスであれば売られすぎと考えることができます。

一般的に、移動平均乖離率がマイナス10%以下になると底となる「買いサイン」に近付いているとされています。反対に、プラス10%以上となると天井となる「売りサイン」に近付いているとされています。

もちろん、10%に到達することなく株価が反転する場合もありますし、10%で止まらないこともありますので、数字はあくまでも目安です。

日経平均株価の今後を予測

さきほどの移動平均線乖離率のチャートをもう一度見てみましょう。
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日経平均株価チャート。会社四季報オンラインより


25日移動平均線からの乖離率を見てみると、いまだ8%であることがわかります。株価が二日で1,500円ほど下落しましたが、移動平均線乖離率では、天井と底を判断する目安とされている10%にはまだ到達していないのです。暴落の雰囲気ではありますが、チャートでは暴落の水準とまではなっていないということです。

株式市場が高くなると、ウキウキして株を買いたくなります。しかし、株価は上がれば下がるものですから、いずれ株価は下落します。2017年11月から3カ月という時間をかけて上昇した相場が、たった一週間の株価下落で帳消しになることはよくあることです。

反転しない株価はなく、いつかは反転することでしょう。ただ、現時点ではそれがいつなのかは誰にもわかりません。焦って損失を拡大させるのではなく、底打ちを確認してから落ち着いた状況の中で買っても遅くはないでしょう。


※投資の判断につきましては、ご自身の責任でお願いします。

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