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ミニマリスト一人暮らし! 年収60万円のアラサー女子の生活

まるでミニマリストなアラサー女子の一人暮らし。昨年の年収は60万円。生活は貯金を切り崩しながらのギリギリの極貧生活を送っています。リアルな一人暮らしを実際のお部屋に伺って取材をしてきました。

河野 真希

執筆者:河野 真希

一人暮らし・簡単一汁三菜レシピガイド

年収60万円のアラサー一人暮らし女子が住む部屋とは?

弥生さん

昨年の年収60万円で一人暮らし。ミニマリストとしてモノを多く買わない生活をしていますが…


神奈川県在住の弥生さん(32歳)は、『カレジョの七転八起ライフ』というブログを運営するフリーライター。そのブログのトップページには「去年の年収は60万円」と記されています。一人暮らしで年収60万円。単純に一年で割ってみれば、月に5万円。いくらなんでもそれでは暮らせない。彼女がどんな暮らしをしているのか気になって、取材を申し込みました。
 
一人暮らしの部屋

家賃5万5000円のロフト付きワンルーム。駅からも近く、近隣にはスーパーが複数あり、便利な地域です


お住まいは神奈川県の主要な駅から徒歩10分以内のアパート。それだけ収入が少ないとなると、かなり条件の悪い古いアパートなのでは……と勝手なイメージを抱いていましたが、それを覆し、オートロックのついた築浅の物件。ロフト付きのワンルームで決して広くはありませんが、一人暮らし女性が住んで安心感のある部屋です。
 
一人暮らしの部屋

目につく家具や家電はごくわずか。断捨離やミニマリストといったテーマを主に、ブログを更新中


ちなみに、なかなか良い部屋だけあって、家賃は一人暮らし部屋としては平均程度の5万5千円。単純に計算して5万5千円×12カ月=66万円なので、家賃だけで完全に去年の年収を超えてしまいますが、大丈夫なのでしょうか……。取材ののっけから心配になってきましたが、さらに詳しく弥生さんの暮らしについて聞いていきましょう。
 

一人暮らしの食費は月7千円! オートミールと雑炊で暮らす生活

まずは生活の要である食事。「一週間の食費としての買い物は、1000円くらい。それ以外にお米を2カ月に1回くらいで、あとはオートミールをまとめ買いしていて、大体月にすると7000円くらいでしょうか」と話す弥生さん。

日頃の食生活を伺うと、「一応、自炊といえば自炊ですが……。朝はオートミールで、夜は鍋で何か煮込んだもの。野菜とお米と卵を一緒に煮込んだ雑炊みたいな感じですね」。毎日ほぼ同じものを食べ続ける生活。飽きないのかお伺いすると、「うーん、あまりグルメなほうじゃないので、飽きないかな。自分で作るものだと、あまり不満もなく食べられちゃいます。あまり真似はしない方がいい食生活だとは思いますが」とのこと。
 
一人暮らしの部屋

ペットボトルでトマトを育てる。野菜を自分で育てれば、節約につながるのでは…というもくろみもあるとか


炭水化物はオートミールとお米、野菜は安いもやし、たんぱく質は卵か高野豆腐と、栄養のことを考えていないわけではないけれど、決して十分に足りているとはいえない食生活。一人暮らしをしてからの食生活は体調にも影響しているそうで、「生理不順ですね。特に一人暮らしを始めた頃は生活に慣れないストレスもあってか、しばらくこないことがありました。今はもう大丈夫ですが」。弥生さん自身、決して健康を意識していないわけではなく、「知人からも『もうちょっといろいろとバランスよく食べなさい』と言われたこともあるんですが、冷蔵庫がないので、買える食材が限られているんですよね」。

実は、弥生さんの部屋には冷蔵庫がありません。冷蔵庫どころか、電子レンジも炊飯器も洗濯機もテレビもないんです。

 

ミニマリスト暮らし......家電は扇風機とドライヤーだけ

「家電といえるのは、扇風機とドライヤーだけかな」と弥生さん。しかも、洋服はハンガーラックにかかっているだけ、靴はたった一足。収納家具もほとんどなく、床にもモノが置かれていますが、量が決して多くないので、散らかっているというほどでもありません。まさにミニマリストの暮らしです。
 
一人暮らしの部屋

持っている洋服はこれがすべて。骨格診断やパーソナルカラーの診断を受け、自分に似合うものが選べるようになったそう


ご家族と暮らしていた頃からそうだったわけでなく、一人暮らしを始めることをきっかけに断捨離を始めたことから、ミニマリストになっていったそうです。「洋服はあらかじめ減らしていましたが、漫画やゲームといった趣味のものがたくさんあって、引っ越しを機に段ボール4~5箱分捨てました。ただ、それだけ捨てたあとでも残したものは愛着があるものなので、その分ひとつひとつに愛情が注げるようになって良かったかな」。
 
一人暮らしの部屋

靴はわずか一足。靴箱もありません


ミニマリストになって良かったことは、掃除がラクで、整理整頓する必要がないこと。「モノがないから、床をさーっと拭くだけで掃除は終わり。洋服も枚数が少ないだけに、着るものに迷わなくなって、ラクですね。モノが減るとすごいラクだというのに気づいてからは、どんどんと減らす方向にシフトしていっています」。

洗濯機はないので、手洗い。しかも、洗剤は持たず、洗濯にも掃除にも使えるセスキ炭酸ソーダを使用(「洗濯機も洗剤も使わず、セスキ炭酸を使って洋服を洗う節約術」)。シャンプーやコンディショナーの類いも持たず、湯シャンのみ(「頭皮の乾燥に効く湯シャンの正しいやり方とは?抜け毛や薄毛のお悩み解消。」)。食器用洗剤も、歯磨き粉も持っていないとか。人によってはギョッとする生活かもしれませんが、本人にとって快適であればそれでいいのが一人暮らしならでは。家族がいると、そうはいかない場合も多いかもしれませんが。

なお、洗剤類を一切使っていないからといって、部屋もご本人も不潔な印象はまるでないことは保証します。

ミニマリストとしての暮らしは、モノを多く買わないので、節約にもつながります。とはいえ、弥生さんの暮らしは、コツコツとした節約だけで補えないところまできてしまっています。

 

アラサー女子の収入は増えず、生活費のため貯金を切り崩す......

一人暮らしの部屋

自分で作ったというテーブル兼収納。仕事道具であるパソコンなどが入っている


現在弥生さんはアルバイトなども含め、定職にはついていない状態です。フリーライターとしてインターネットでの外注記事を書いていますが、仕事のペースが遅く昨年の年収は約60万円。「今年もこの調子だと、同じくらいになりそうですね」と弥生さん。毎月の生活にかかるお金は、一生懸命切り詰めても10万円程度はかかってしまうので、「足りない分は、貯金を切り崩して生活しています。でも、それも残り少ないので、今年いっぱいでヤバいかなって感じなんですが」とのこと。

「今後はどうするつもりですか」と質問すると、「ライターの仕事をさらに増やすか、アルバイトを検討してはいるんですが……」という回答。この状況になったことを自分に置き換えてみると、不安になったり焦ったりしそうだと思うのですが、弥生さんは淡々としたもの。「悩んでいてもどうにもならないので、気にしない方がストレスもたまらなくていいな、みたいな。最近ちょっと感覚が麻痺しているのかも。自分のことなのに、あまり真面目に考えられないというか、どこか人ごとみたいなところがあるというか」。

日々の暮らしも朝起きたら掃除や洗濯などの家事をして、食料品を買い出しにいって、あとは読書をしたりブログの記事を書いたりという切羽詰まった感のない、のんびりとしたライフスタイル。「収入さえ増えれば、別にずっとこの暮らしでもいいかな」と言いますが、この暮らしを維持するためには、もう少し収入を増やす努力をしないと……と心配になってしまうのは老婆心でしょうか。これからの弥生さんのブログから目が離せそうにありません。
 

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