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愛犬のシャンプー……頻度や温度、正しいやり方とは

パピー犬でも成犬でも、シニアでも愛犬には気持ち良くお風呂タイムを過ごしてもらいたい。シャンプーにストレスを感じたり怖がって暴れることがないように、犬のシャンプーのやり方、お湯の適温や頻度、選び方、パピー犬のシャンプーデビュー時期など大切なことをお伝えします。

川崎 恵

執筆者:川崎 恵

犬ガイド

プロが実践! 愛犬の正しいシャンプーのやり方とは

愛犬の正しいシャンプーのやり方

シャンプーが嫌いにならない方法があるよ☆

自然の中で思いっきり遊んだあとは、愛犬を綺麗にシャンプーしてあげたい!と思うものです。でも、ホームケアとして自宅でシャンプーすることに難しさを感じられている方が多いようです。大好きな飼い主さんのはずなのに、この時ばかりは逃げ回る犬たち。でも、彼らがシャンプーを嫌うには、理由があるのです。今回は、愛犬たちが心地良いバスタイムを過ごすために、最も大切なことをお伝えしたいと思います。
 
<目次>
 

最適なお湯の温度とは?

シャンプーをする際のお湯の温度は、季節や個体の大きさによっても異なりますが、人間からすると「少しぬるめ」と感じる35度~37度に設定してあげて下さい。

犬の皮膚は非常に薄くてデリケートです。人間が心地よいと感じる温度は、犬達にとって「熱湯」になってしまうことを忘れないで下さい。お湯の温度が高いと体温が上がりすぎ、体力を奪う原因になります。また逆に、ぬる過ぎることで内臓を冷やし、体調を崩す原因にもなります。

一番大切なことは、愛犬の様子を見ながら温度調整を細やかにしてあげることです。洗う事に夢中になり過ぎず、常に犬達の仕草、表情に注意してあげて下さいね。

また、シニアの子へのシャンプーは、心臓に負担がかかります。長時間かからないように手際よく、また、お風呂場の室温にも気をかけてあげて下さい。夏場は浴室が熱くなり過ぎないように換気をし、冬場は愛犬を浴室へ入れる前にシャワーなどで室温を上げる工夫をされると、心地よいバスタイムになるでしょう。
 

最適な頻度とは?

シャンプーの頻度は月に1回~2回が望ましいとされています。

頻繁にシャンプーをすると、必要な皮脂まで洗い落としてしまいます。その結果、乾燥やフケ、皮膚炎を起こす原因にもなりますので、2週間に1回程度の頻度で行うと良いでしょう。

ただし、皮膚病などで獣医さんよりこまめにシャンプーをする指示が出ている場合は、上記の限りではありません。処方されているシャンプーを指示通りの頻度で行って下さい。
 

プロも実践! 正しいシャンプーのやり方

≪用意するモノ≫

  • 犬用シャンプー
  • 犬用コンディショナー
  • ブラシ
  • 吸水性の良いタオル
  • ドライヤー
≪あると便利なモノ≫
  • 大きなスポンジ(シャンプーの泡立てに便利です)
  • 排水溝ネット(毛が排水溝に詰まりません)
≪シャンプーの前準備≫
シャンプー前にしっかりとブラッシングをしてあげましょう。絡まった毛や毛玉がある状態でシャンプーすると、毛が固まってしまいます。特に長毛のワンちゃんは、毛が絡まりやすいです。首まわり、耳の後ろ、内股、お尻まわりは念入りにブラッシングをして下さい。

≪シャンプー手順≫
  1. しっかりと全身を濡らします。濡らす順番は、顔から遠いお尻からです。シャワーを怖がる子が多いので、シャワーヘッドを体に密着させて、体に受ける刺激や音を最小限にしてあげて下さい。
     
  2. 大きなスポンジで泡を作ります。そして、顔に石鹸が付いている時間を短くするために、背中→お尻→後肢→胸→前肢→顔の順に洗います。皮膚を傷つけないように優しく洗ってあげて下さい。
     
  3. しっかりとシャンプーを流します。流す順番は、洗う順番とは逆に顔からお尻に向けて流してます。シャンプー液が残っていると皮膚炎やフケの原因になります。長毛の子は特に念入りに流してあげて下さい。
     
  4. コンディショナー液を作り、全身に馴染ませます。その後、しっかりと流します。
     
≪シャンプー後≫
  1. 出来る限りタオルで水分をふき取ります。
     
  2. ドライヤーで生乾きにならないよう、しっかりと乾かします。濡れた状態でいると、体温が奪われてしまうので手早く乾かしましょう。ただし、ドライヤーの熱風が直接皮膚に当たらないように、ドライヤーと体の間に手を置き、温度を確認しながら乾かしてあげて下さい。耳や手足、肉球部分は乾きにくいので念入りに行いましょう。
     

パピーはいつからシャンプーデビューできる?

パピーのお風呂デビューは時期が大切!

パピーのお風呂デビューは時期が大切!

1回目のワクチン接種が終わった生後3ヶ月が過ぎにシャンプーを開始してあげて下さい。

それより前の時期では、まだ足腰が不安定で危険が伴うことと、ワクチン未接種の場合は、体調を崩しやすいので、上記の時期をおすすめします。
 

ヒート中にシャンプーをして良いの?

ヒート(生理)中であっても、体調が良ければシャンプーを行っても問題ありません。ただ、長時間にならないように、手早く行ってあげて下さい。
 

人間用のシャンプーは使って良いの?

犬に人間用のシャンプーはおすすめしません。理由は大きく2点。
 
  1. 犬の皮膚は人間の皮膚の数分の1程度の厚さしかありません。薄くデリケートな皮膚は刺激に敏感で、皮膚トラブルを起こす可能性があるからです。
     
  2. 人間の皮膚が弱酸性に対して、犬の皮膚は弱アルカリ性だからです。

皮膚の厚みのみならず、皮膚の性質も違う観点から、私は愛犬に人間用のシャンプーは使用していません。
 

良いシャンプーって何?

犬用のシャンプーは、とても種類が豊富です。低刺激性のシャンプー、仕上がりにツヤ感が出るシャンプー、フンワリ感を重視するシャンプー、消臭効果や虫よけ成分が配合されたシャンプー。ノンシリコン、オーガニック、石鹸、無添加、様々です。何が良いのか迷ってしまいますね。

私自身も愛犬にどれがベストなシャンプーなのか迷いました。迷う理由は、人間用のシャンプーと違い成分表示の義務がないためです。正直、何が入っているか分からないのです。そこで、私は、愛犬に手作り石鹸を使用しています。泡立てにコツはいりますが、大きなスポンジを使うと、フワフワで、しっかりとした泡が立ちます。皮膚が薄く、刺激に弱い、愛犬の皮膚被毛にあうオイルを使用した手作り石鹸は、何より安心して使うことが出来ています。

犬それぞれに皮膚の強さは違います。体調や年齢によっても皮膚に変化は出るものです。何よりも大切な事は、愛犬の皮膚、被毛の変化に応じてシャンプーを選ぶことです。そして、アレルギーや皮膚トラブル起き来た時は、すぐに獣医さんに相談されることが一番重要だと思っています。

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※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※ペットは、種類や体格(体重、サイズ、成長)などにより個体差があります。記事内容は全ての個体へ一様に当てはまるわけではありません。

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