マレーシア

マレーシア旅でSIMカードを購入・利用する方法

今やスマホは快適な旅のためのマストアイテム。たとえば、MAP検索やタクシーの配車アプリ利用など、スマホのデータ通信ができれば、初めての町でも楽に移動ができます。マレーシア滞在が短い場合は、日本のWi-Fiルータのレンタル、比較的余裕のあるスケジュールなら、現地SIMカードの使用をおすすめします。

古川 音

執筆者:古川 音

マレーシアガイド

マレーシアでデータ通信を利用するメリット

スマホ

マレーシアは、スマホ普及率が高い。車の運転にもMAP検索が欠かせない。

情報収集や地図検索、SNS投稿など、マレーシアでも、日本と同じようにスマホを使いたいですよね。さらに、クアラルンプール、マラッカ、ペナンなどの大都市では、タクシーの配車アプリ(Grab / Uber)のサービスが始まり、スマホのデータ通信ができれば、旅行時の移動に必須のタクシー利用が楽になりました。技術の進歩にともない刻々とかわるマレーシアの通信事情、今回はスマホのデータ通信の利用法について紹介します。

スマホのデータ通信は大きく分けて3つ

1つめは、日本の携帯電話会社(キャリア)が提供している海外パケット通信。契約しているキャリアによってサービスはさまざまで、たとえばドコモなら、iPhone使用で、24時間980円。事前の申し込みが必要で、パケット使用量が30MBを超えると、通信速度が低下します。旅行前に準備ができて安心です。事前申込み不要の国際ローミングサービスもありますが、こちらはかなり高額なので、非常時の手段と考えましょう。

2つめは、ガイドがよく利用しているレンタルWi-Fi。事前にインターネットで申し込み、空港でWi-Fiルーターの受取、返却ができます。料金は1日で約700円。通信パケット量は、当日をふくむ3日間で400MBが目安で、大量にデータ通信を行うと、通信速度に制限がかかることもあります。使用方法は簡単で、マレーシアに到着したらルーターの電源をONにし、スマホ側でパスワードを入力するだけ。SIMカードの入れ替えが必要ないので、日本の携帯番号がそのまま使えるし、現地での手続きが一切ないので、スケジュールがおせおせの旅は、こちらをおすすめします。ただし、ルーターの電源が長くもたない(スマホと同じ)ので、こまめに電源のON/OFFを行うこと、また、スマホとルーターの2台を常時持ち歩くことになるので、多少かさばります。

さて、3つめは、マレーシア現地でSIMカードを購入し、データ通信をおこなう方法です。事前に日本でSIMフリーのスマホ端末を用意しておくこと。また、SIMカードを入れ替えるので、日本の携帯番号は使えなくなります。この2つがクリアできれば、いちばん安く、快適にデータ通信が利用できます。購入や利用方法について、次の項目でくわしく紹介しましょう。

ちなみに、マレーシアのホテルは、無料Wi-Fiを完備しているところがほとんどです。パケット量の節約のためにも、ホテルに戻ったら、ホテルのWi-Fiにつなぐことをおすすめします。

現地SIMカードの購入方法

Digi

ディジのショップ。店員さんに、SIMカードを購入したい、と伝えれば色々教えてくれる

マレーシアには、マクシス(Maxis)、セレコム(Celcom)、ディジ(Digi)、ユーモバイル(U Mobile)の4社のキャリアがあり、それぞれにデータ通信のサービスを行っています。空港、ショッピングセンター、ターミナル駅には、各キャリアのショップがそれぞれ店をかまえ、SIMカードを販売。購入する際には、パスポートの提示が必要です。日本で、事前に購入することはできません。

料金やサービスの内容は日々変わるので、今回は、友人のUさんが2017年の5月にマレーシアを旅したときの体験談にて、説明しましょう。

Uさんは、KLIA2(クアラルンプール国際空港、LCC専用ターミナル)に到着し、入管で入国手続きをしたあと、空港内のディジ(Digi)の店へ。

ちなみに、SIMカードの購入は現金のみ、のことが多いので、先に現地通貨(リンギット)への両替が必要です。

この店で取り扱っているSIMの種類は、データ通信専用とデータ通信+通話用の2種類あり、Uさんはデータ通信のみのSIMカードを選択。滞在期間と必要なデータ通信量によって料金が異なり、Uさんの場合は、1週間の利用で、通信パケット量4GBを選び、料金は30リンギット(約780円)の支払いでした。
SIMカード料金表

SIMカードの値段表の一例。滞在期間とパケット量で料金が決まる

SIMを購入したら、その場で店の人に自分のスマホを渡し、インターネット接続の設定してもらいます。スマホの言語を「日本語ではなく、英語に変えて欲しい」と言われることも時々あるそうです。なお、SIMカードのサイズは、mini,micro,nanoと3種類そろっているので、スマホの機種にあわせて選んでくれます。

設定がおわり、インターネットにつながることを確認できたら、それでOK。滞在中はそのまま利用し、日本の空港に到着したら、もとのSIMに戻して終了です。

Uさんは、1週間の滞在で、クアラルンプール、ペナン、マラッカを旅し、ほとんどの場所で、問題なく快適にデータ通信ができた、とのことでした。

現地SIMカード利用の注意点

マクシス

マレーシアの携帯電話会社の最大手マクシスのカウンター

レンタルWi-fiなどに比べて、かなりお得な現地SIMカードの利用。ただし、注意したい点もあります。まず、スマホでのSIMカード設定を店の人にお願いするとき、かならずスマホの電源を切ってから渡しましょう。電源を入れたままSIMカードの抜き差しをしたため、壊れてしまった、というトラブルが時々あるそうです。

また、SIMカードは小さいので、旅で持ち歩いているといつの間にか紛失……にならないよう、しっかり管理しましょう。Uさんは、日本のSIMカードを入れるための専用袋を持っている、とのことです。

もうひとつ、端末の周波数帯(通信バンド)にも注意。日本で購入したスマホならほぼ問題ないのですが、たとえば、海外で購入した端末の場合、マレーシアの周波数帯と合わないことがあるので、事前に確認しておきましょう。

最後に、スマホが壊れてしまう、データ通信が使えない、などトラブルはけっこうあるものです。スマホだけに頼らず、紙ベースのMAPや航空チケットの印刷は、念のために用意しておくことをおすすめします。もちろん、現地の人にいろいろ聞いても大丈夫。楽しい旅にして下さいね。

取材、写真協力:ウシゾーさん

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海外での格安プリペイドSIMカードの使い方・比較

※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※海外を訪れる際には最新情報の入手に努め、「外務省 海外安全ホームページ」を確認するなど、安全確保に十分注意を払ってください。

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