宅地建物取引士(宅建)試験/宅建試験に合格するための勉強法

【平成29年度】宅建士試験、統計問題対策と予想問題

平成29年度(2017年度)宅建試験の試験日は10月15日(日)、免除科目で出題される不動産の需給に関する統計資料をまとめました。合格に向け、頻出分野の数字や傾向を暗記した上で、宅建士試験会場に行ってください。

田中 嵩二

執筆者:田中 嵩二

宅建試験ガイド

免除科目の統計問題は絶対に捨ててはいけない

平成29年度(2017年度)宅建試験の試験日は10月15日(日)、受験者皆さんの試験勉強は進んでいるでしょうか?

宅建業者にお勤めで登録講習を受講して修了試験に合格していないかたは、宅建試験で統計問題(正確には「宅地及び建物の需給に関する法令及び実務に関すること」)を解かなければなりません。出題される内容や出題方法は例年似たり寄ったりなので、しっかりと対策していれば確実に1点取れるところです。

ここでは、2017年度(平成29年度)宅建試験に出題が予想される統計についてまとめます。宅建士試験会場でも参照して暗記に役立ててください。
平成29年度宅建士試験の免除科目の統計資料

平成29年(2017年)地価公示の概要と法人企業統計



平成29年地価公示

平成28年1月以降の1年間の地価について

1.全国平均では、全用途平均は2年連続の上昇となりました。用途別では、住宅地は昨年の下落から横ばいに転じました。商業地は2年連続の上昇となり、上昇基調を強めています。工業地は昨年の横ばいから上昇転じました。

2.三大都市圏をみると、住宅地は大阪圏が昨年の上昇から横ばいとなった以外、ほぼ前年並みの小幅な上昇を示しています。商業地は名古屋圏を除き上昇基調を強めています。工業地は総じて上昇基調を継続しています。

3.地方圏をみると、地方四市では全ての用途で三大都市圏を上回る上昇を示しています。地方圏のその他の地域においては全ての用途で下落幅が縮小しています。
平成29年度宅建士試験の免除科目の統計資料

平成29年(2017年)地価公示の概要

【さらに詳しく調べたい方へ】
平成29年地価公示

【こんな問題が出題されるかも】
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問い:平成29年地価公示(平成29年3月公表)によれば、平成28年1月以降の1年間の地価は全国平均では住宅地はわずかに下落しているものの下落幅は縮小しており、全用途平均では昨年までの下落から上昇に転じた。

答え:誤り。2年連続で上昇しています。
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平成28年建築着工統計

平成28年の新設住宅着工は、持家・貸家及び分譲住宅が増加したため、全体で増加となりました。

1.総戸数

・平成28年の新設住宅着工戸数は 967,237戸。
前年比では6.4%増となり、2年連続の増加
・新設住宅着工床面積は 78,178千平方メートル、前年比4.2%増、3年ぶりの増加。

2.利用関係別戸数

(1)持家
・平成28年の持家は 292,287戸(前年比 3.1%増、3年ぶりの増加)

(2)貸家
・平成28年の貸家は 418,543戸(前年比 10.5%増、5年連続の増加)

(3)分譲住宅
・平成28年の分譲住宅は 250,532戸(前年比 3.9%増、2年連続の増加)
マンションは114,570戸(同 0.9%減、昨年の増加から再びの減少)
一戸建住宅は133,739戸(同 8.2%増、3年ぶりの増加)

※最近は、年計(1月1日から12月31までの統計)からの出題がほとんどですが、以前は年度計(4月1日から3月31日までの統計)からも出題もありました。念のための年度計も確認しておくとよいでしょう。

平成28年度 建築着工統計

【こんな問題が出題されるかも】
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問い:建築着工統計(平成29年1月公表)によれば、分譲住宅の着工戸数はマンション・一戸建住宅ともに2年連続で前年に比べ減少している。

答え:誤り。一戸建住宅は3年ぶりに増加しています。
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法人企業統計

財務省が例年9月に公表する法人企業統計年報の不動産業の経常利益と売上高から出題されています。

1.不動産業の経常利益の推移

平成27年度法人企業統計年報(平成28年9月公表)によれば、平成27年度における不動産業の経常利益は約4兆3,000億円となっており、対前年度比7.5%減となりました。

2.不動産業の売上高の推移

平成27年度法人企業統計年報(平成28年9月公表)によれば、平成27年度における不動産業の売上高は約39兆4,000億円となっており、対前年度比6.5%増となりました。全産業の約2.7%を占めています(全産業:1,431兆5,341億円)。

平成29年度宅建士試験用の統計資料(法人企業統計)

平成27年度法人企業統計調査



【こんな問題が出題されるかも】
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問い:平成27年度法人企業統計年報(平成28年9月公表)によれば、平成27年度における不動産業の売上高は約39兆4,000億円と対前年度比で7.5%減少し、3年連続で減少した。

答え:誤り。売上高は増加しています。
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土地の動向

国土交通省が例年6月に公表する土地白書の中に記される土地取引件数の推移と土地利用の動向から出題されています。他の統計と同様に対前年比等の動向が正誤を分けるポイントとなっています。

1.土地取引件数等の推移

土地取引について、売買による所有権の移転登記の件数でその動向をみると、平成28年の全国の土地取引件数は129万件となり、前年に比べると0.3%増となりました。

2.土地利用の動向

平成27年における我が国の国土面積は約3,780万haであり、このうち森林が約2,505万haと最も多く、それに次ぐ農地は前年より減少して450万haとなっており、これらで全国土面積の約8割を占めています。このほか、住宅地、工業用地等の宅地は約193万ha、道路は約139万ha、水面・河川・水路が約134万ha、原野等が約35万haとなっています。

【こんな問題が出題されるかも】
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問い:平成29年度版土地白書(平成29年6月公表)によれば、土地取引について、売買による所有権の移転登記の件数でその動向を見ると、平成28年の全国の土地取引件数は3年連続の減少となった。

答え:誤り。0.3%増加しています。
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