電力線ネットワークは、単にインターネットへの接続だけを目指しているのではありません。コンセントにつなぐだけで、別の部屋のコンピューターに接続できるという機能、つまり家庭内LANもその売りの1つとなっています。LANには、どうしてもケーブルがつきまといます。そのケーブルとして家庭内に張り巡らされた電力線が利用できのであれば、こんなに便利なことはありません。もちろん、無線LANを使うという手もありますが、費用がかかるうえに、場合によっては電波が届かない部屋もあるでしょう。米国では、「ホームプラグ・パワーライン・アライアンス」という団体が、家庭用LANの標準仕様を現在作成中です。米国での作業といっても、日本の企業である松下電器産業や富士通も参加していますので、日本でも近い将来標準的な仕様として日本でも採用されるかも知れません。

このように電力線ネットワークは、これからのインフラとして注目を集めてはいますが、全く問題が無い訳ではありません。一番の問題は、家庭内の冷蔵庫やエアコンから出るノイズが正常な通信を妨げる可能性があることです。これらの電化製品は大きな電力を使うため、ノイズのレベルも半端ではありません。また、コンプレッサーの電源が入った直後に起こる電圧の低下もエラーの原因になり得ます。さらに、電力線から出る電磁波が人体や情報機器にどのような影響を及ぼすかという研究も必要となってきます。このような問題がクリアーされれば、電力線ネットワークが本格的に実用化されると思われます。ADSLやCATV、そして将来サポートされる光通信と並んで、電力線ネットワークも1つの選択肢になる日も近いのではないでしょうか。

 




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