年金額を計算する方法と2017年度の年金額の決定方法とは?

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6月は新年度の年金額が初めて支給される月。年金額を計算する方法と2017年度の年金額の決定方法をご案内します。

公的年金制度は、日本の社会保障制度の中の社会保険の1つです。社会保険にはその他に健康保険や介護保険などがあります。保険制度であるため、きちんと保険料を払っていれば、老後には終身で年金が支給され、障害を負った場合や死亡してしまった場合にも年金が支給されます。もし公的年金がないとしたら、自分のことだけではなく、親の老後も仕送りなどですべて支えなければならなくなります。

最近では、ねんきん定期便やねんきんネットによって将来の年金額を確認することができるようになりましたが、表示された金額がどのような仕組みで計算されているのかを知ることはとても重要なことです。公的年金の支給額は、その時々の経済状況や生活水準に見合った額を支給するため、物価変動や現役世代の賃金変動に伴って毎年度改定されることになっています。2017年度の公的年金の額と計算式について、原則として20歳から60歳までの国民全員が加入する国民年金(老齢基礎年金)と、会社員・公務員が加入する厚生年金(老齢厚生年金)について、年金額の計算方法とその改定の仕組みについて見ていきましょう。
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<INDEX>
計算式をみてみよう――国民年金編
計算式をみてみよう――厚生年金編
事例でみてみよう――2017年度の年金額
2017年度の年金額の改定について

計算式をみてみよう――国民年金編

公的年金は社会保険制度なので、保険料をきちんと納めることが必要ですが、一定の受給資格期間を満たした人が、どのような職業であっても受けることができる年金が国民年金です。国民年金からの老齢年金を老齢基礎年金といいます。

20歳から60歳まで40年間、すべての期間、保険料を納めた人については、今年度は年間で77万9,300円(2017年度価格)の老齢基礎年金が支給されます。厚生年金に加入している人(第2号被保険者)や、専業主婦(夫)等の人(第2号被保険者に扶養されている配偶者)は、国民年金の保険料を直接納めてはいませんが、第2号・第3号としての被保険者期間も、国民年金の保険料を納めた期間(保険料納付済期間)となります。

もし、20歳から60歳までの40年間に保険料未納期間などがあったりすると、それらの期間は老齢基礎年金額には反映されません。年金額はその期間分減額され、少なくなってしまいます。このように保険料納付済期間が480月(40年×12ヵ月)に満たない場合、年金額は以下のような計算式で求めることができます。なお、年金額の計算式は、すべて月単位で計算します。

  77万9,300円× 保険料納付済月数/480ヵ月(2017年度価格)   

例えば、20歳から5年間、保険料未納期間がある58歳の自営業の人が、今後60歳まで保険料を納付する場合、65歳から受けられる年金額は、

  77万9,300円× 420ヵ月/480ヵ月 =68万1,888円(円未満四捨五入)

となります。

なお、国民年金保険料の全額免除・4分の3免除・半額免除・4分の1免除という一般免除制度を利用すると、その後10年以内に保険料を納めなかった(追納しなかった)としても、一部、年金額の計算に反映されます(なお、学生納付特例など保険料猶予制度は、追納しない限り年金額には反映されませんので注意が必要です)。
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保険料納付済月数などがわかり、今後、60歳までの保険料の納付期間がわかれば、老齢基礎年金の年金額の計算は可能になります。特に、50歳未満の人は年1回原則誕生月に送られてくる「ねんきん定期便」には将来受けられる年金見込額が記載されていないため、計算式を知っておくとよいでしょう。

続いて、厚生年金編です