鶏卵でつくるインフルエンザワクチン

注射器

接種した日は激しい運動や大量の飲酒は避け、できるだけ安静に過ごしましょう

感染症を予防するワクチン接種には、種類によって副反応(副作用)が出る可能があります。インフルエンザワクチンの場合は、接種したときに副反応が出る原因のひとつに、卵アレルギーがあります。

インフルエンザワクチンは、生ワクチンと不活化ワクチンがあり、日本で承認されて主に使われるのは不活化ワクチンです。これは、ワクチンを接種してもその病気にならないように、病原性をなくして不活化したウイルスの一部を使ったものです。一方の生ワクチンは毒性を弱めたものなので、接種後にその病気の症状が軽く出ることがあります。

生ワクチンも不活化ワクチンも、作り方はほぼ同じです。インフルエンザウイルスをニワトリの卵に入れて、増えたインフルエンザだけを精製し、卵の成分をできるだけ除いて使用します。不活化ワクチンは卵の成分の混入が少ないため、卵アレルギーがある人でも比較的軽い、卵加工品などを食べても問題がない人であれば、接種可能と考えられています。とはいえ、医師に相談するなど、接種する場合は注意が必要です。

インフルエンザワクチンの主な副反応

季節性のインフルエンザワクチンを接種した際に起こる副反応には、以下のようなものがあります。

□注射部位の赤み(発赤)・腫れ・痛み
□全身症状(発熱・頭痛・悪寒・倦怠感・嘔吐・吐き気・下痢・関節痛・筋肉痛)
□湿疹・じんましん・かゆみなど
□アナフィラキシー
□急性散在性脳脊髄炎(脳と脊髄に炎症が起こり、重症な場合は呼吸ができなくなる病気)
□ギラン・バレー症候群(末梢神経の病気で手足が麻痺する)
□けいれん
□肝機能異常
□喘息発作

インフルエンザの予防接種を受けた後は、すぐに移動せず、アレルギー反応が起こりうる30分程度は病院のロビーなどで静かに過ごして、自分の状態を観察しましょう。もしもアレルギー反応が出た場合、すぐに医師に相談してください。また接種後24時間は、副反応が出ないかどうか注意してください。また、自分では卵アレルギーはないと思っていても、調べてみたらじつはアレルギー体質だったりするケースもあり、体が弱っていて免疫が落ちているとアレルギー反応が出ることもあるので注意しましょう。

接種当日は、ふだん通りの生活をしても大丈夫ですが、やはり激しい運動や大量の飲酒は避けたほうがよいでしょう。入浴もかまいませんが、注射した部位をこすったりしないようにしてください。

副反応の多くは2~3日で改善!必要に応じてケアを

季節性のインフルエンザワクチンの副反応には、接種した場所の赤みや腫れ、痛みなどがあります。これらの副反応は接種を受けた人の10~20%に起こります。また発熱やかゆみなども含めた副反応は、たいてい2~3日で落ち着きますが、それ以上長引いたり、症状がひどくなってきたりしたら、必ず予防接種を受けた医療機関を受診してください。

注射をした部分の皮膚が赤くなったり腫れたりするのは、体の健全な防御反応でもあります。腫れた場合は、念のため入浴は避けてください。副反応に対しては、自己判断で余計な刺激を与えない方が安全です。症状がつらい場合は、保冷剤や湿布などで軽く冷やすと、比較的楽になります。ワクチンについて不安がある方は、「インフルエンザワクチンに水銀?チメロサールとは」「予防接種は危険? 受けるリスク vs 受けないリスク」もあわせてご覧ください。

また、赤みや腫れ、痛み、しこりなどの副反応が出ている間は、飲酒や激しい運動、長時間の入浴は症状を悪化させることがあるため、控えたほうがよいでしょう。高熱やけいれんなどの異常な症状が出た場合は、速やかに医師の診療を受けてください。