風邪・花粉症などもきっかけに……長引く咳で起こる筋肉痛や肩こり症状

風邪で肩こり・筋肉痛

風邪や花粉症、長引く咳症状があるときなど、筋肉痛や肩こりがひどくなることがあります。その原因と対処法は?


体調管理に気をつけていても、風邪を始めとするウイルス感染や花粉症を完全に予防するのは難しいもの。これらの体調不良と関連する訴えで意外と多いのが、「風邪をひいてから、肩こりと背中の張りがひどいんです」「咳のし過ぎなのか、胸の筋肉と腹筋が筋肉痛のようにずっと痛くて……」といった訴えです。

実際に体の状態を確認すると、首や背中、胸部、お腹側の筋肉の緊張が強かったり、姿勢バランスが崩れたりしている場合がほとんどで、動作によって痛みが誘発されていることもあります。そのため肩こりや背中の張りがつらく感じたり、顔を向ける範囲が狭まってしまっていたり、座り姿勢などで姿勢をキープするのがきつく感じたりといったことが起こるようです。
 

体調不良で起こる筋肉痛や全身のだるさの原因は

ウィルス感染や風邪によって、筋肉が緊張したり痛みが誘発される原因は呼吸筋の疲労や体調不良時の姿勢などさまざまです。

1. 呼吸に関連する筋肉が疲労する
咳やくしゃみ、鼻をかむことが頻繁に続くと、呼吸に関わる筋肉に負荷がかかるため、筋肉が疲労します。呼吸に関わる筋肉は、頭を動かす働きをする首の筋肉や肺の下に在る横隔膜、肋骨の間にある筋肉、お腹の筋肉など複数あるため、腹筋の痛みと背中の張り感、首の不調が同時に起こることもあるのです。

2. 体調不良の時は背すじを伸ばしにくい
咳やくしゃみ、鼻水、胃腸の不調、頭痛などの症状がある場合、屈み姿勢になる頻度が増えたり、無意識のうちに背を丸めることで、苦しさを軽減させたりすることがあります。この姿勢は、背中やお腹の筋肉の緊張に繋がり、さらなる姿勢不良を引き起こしてしまうのです。

3. 横になり寝姿勢が続くことで筋肉が凝り固まる
高熱や頭痛で長時間横になっていたり、寒気でゾクゾクしているときは、寝返り回数が減少したり、脱力しづらい時間が続く恐れがあります。そんな状態では心身ともにリラックスできず、筋肉が凝り固まってしまいます。

4. 完全回復するまで思ったよりも身体が動かない
解熱してとりあえず歩ける状態になれば、出勤するという人もいます。しかし、倦怠感や咳、鼻づまりなどのツライ症状があると、軽快に体を動かすことができません。療養中に生じた血行不良を改善するのに時間を要し、体調不良のストレスからコリが強まる人もいます。

5. 咳だけ残る
体調がほとんど回復しても、咳だけが残るケースはよくあります。連続した咳で腰が痛くなる人もいるように、身体を支える筋肉や呼吸筋も影響が出ることがあるようです。なお、咳だけ続く場合には、風邪ではない別の病気も疑われるため、あまりにひどい場合は病院を受診するようにしましょう。
 

回復後の血流改善エクササイズ! 運動前に確認すべき注意点

風邪や療養が原因で起こった筋肉の不調は、血流改善によりある程度回復できるかもしれません。運動を始める前に、いくつかの注意点をチェックしましょう。
  • 大前提ですが、必ず体が動かせるくらい体調が回復してから、ストレッチを行いましょう。
  • 「ひどい筋肉痛」レベルでは、無理にストレッチをせず、痛い部位は温めずに、体を休ませて軽減していくかどうか経過観察をしてください。
  • 咳の負荷で肋骨にヒビが入るケースもあるため、違和感・痛みが長引く場合や強まる場合は運動を中止し、受診をお勧めします。
  • 高熱や頭痛、筋肉がものすごく痛いといった場合、運動は避けて下さい。
それでは以下で、簡単なストレッチを3つご紹介します。上記の注意点を頭に入れ、首・胸・背中の筋肉の順に、安全にアプローチしていきましょう。
 

1:「首」前面の筋肉をゆっくりストレッチ

伸ばす側の鎖骨下部辺りを軽く押さえておくとストレッチしやすくなります

伸ばす側の鎖骨下部辺りを軽く押さえておくとストレッチしやすくなります

頭の動きによってフラフラする人もいますので、ゆっくりと動かし様子を見ながらストレッチをします。めまいや首の痛みが出る場合は中止して下さい。

顔を天井方向へ向けた後に右後頭部を右肩へ近づけるように頭を傾けます。この時、首の筋肉の伸びを感じながら、少しずつアゴを上げてみましょう。気持ちよく伸びたところで1回大きく呼吸をして、ゆっくり顔を正面へ戻します。同様に反対側も行い、交互に3セット続けてみましょう。

 

2:「胸」前面の筋肉をほぐす運動・軽く摩って腕ぐるぐるストレッチ

摩る動作は力強くではなく、軽く撫でるように行いましょう

摩る動作は力強くではなく、軽く撫でるように行いましょう

1. 縮こまりがちな胸部の筋肉の血流を改善させます。左腕を体の横から少し離し後方へ動かします。この時、胸部が少しストレッチされたように感じます。その状態で、右手のひらを胸部へ当て、左肩先へ向かって5回ゆっくりと擦ります。
 
腕を回すと胸部に当てた手に動きが伝わります

腕を回すと胸部に当てた手に動きが伝わります

2.  そのまま、腕の付け根から円を描くようにぐるりと内回し3回・外回し3回行いましょう。肩甲骨の動きを意識すると背部と胸部の筋肉がほぐれやすくなります。

 

3:背骨を伸ばす「背中」の疲労回復ストレッチ

立ち姿勢や椅子に座ってもできますが、正座の方がコツがつかみやすいかもしれません。ここでは、正座で行う方法を解説します。
 
首がつらくない頭の位置をさがしてください

首がつらくない頭の位置をさがしてください

1. 正座をして腕の付け根から腕を内側へねじります。いわゆる「巻肩」の状態にし、左右の肩甲骨が開くように意識をします。そのまま、大きく息を吸い、背中が天井方向へ引き上げられるようにして背中を伸ばします。息をゆっくり吐きリラックスしましょう。
 
顔は正面を向けなるべく背スジをのばした姿勢で行います

顔は正面を向けなるべく背スジをのばした姿勢で行います

2. 上半身を起こし、先ほどとは反対に腕の付け根から腕を外側へねじり、胸を開きましょう。肩甲骨を寄せるように意識をして、そのまま大きく息を吸い、ゆっくりと吐きリラックスしましょう。「1」「2」を1~3回繰り返します。

ウィルス感染や風邪、花粉症の季節、自分でできる簡単な体調管理法の1つとして、ぜひ取り入れてみてください。
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。