ワークマンのコスパ最強バイクウエア「イージス」がブランドとなる!
ここ数年バイク乗りを中心に爆発的に売れているワークマンの防水・防寒ウエア「イージス」。2016年にイージスのブランド化が発表され、大幅にラインナップが強化されました。(関連記事:コスパ最強防水・防寒ウエアのイージスがさらに進化!)2015年はスタンダードなイージスのみインプレッションしましたが、今回はイージスシリーズの全種類を実際に着てインプレッションをしてみたい!とワークマンにお願いしたところ、なんと答えは「イエス!」。
「イージス」「イージスプロ」「ライドオンイージス」「イージスオーシャン」「イージス防寒つなぎ」「イージスシールド」と6種類のイージスを堪能しました。
毎年注目度の高いイージスだけに、6種類もあるとどれを選べば良いのか迷う人も多いはず。ちょうど朝晩冷え込みが強くなり気温も一ケタ台になってきた2016年11月の初旬。イージスシリーズを着用して試してみました。
イージス、2017製品の発売前レビューはこちら
※本記事に掲載されている価格や仕様は2016年当時のものです
「イージス」透湿防水防寒スーツ 上下セット 6800円
2015年モデルと同じお値段で改良が加えられた「イージス」。2015年モデルまでは製造を委託していたアウトドアメーカーLOGOSの防水防寒ウエア「リプナー」のロゴが入っていましたが、今年から自社で製造。イージスオリジナルのロゴに変更されています。
着用時の暖かさは2015年モデル同様、11月初旬の一桁台の気温であればTシャツ・トレーナーの上にイージスを着用すれば充分に暖かく感じます。
ジャケットのポケットがジップ付なので運転中にポケット内の物が落下する心配をすることはありません。前タテも二重構造になっているので、雨が進入しづらく燃料タンクにジップが当たって傷が入る心配もありません。
2015年モデルのイージスの欠点として、シート高の高いバイクに乗っていると信号待ちで足をおろした際に突っ張る感じがありましたが、2016年モデルではしっかりと改良されています。
「後はパンツだけ改良して突っ張らないようにしてくれればバッチリですよ!」と去年イージスの開発担当者に告げていたのですが、しっかりと改良してくれていました。実際に着てみると、確かに突っ張り感がない!私だけではありませんが、ユーザーの意見を取り入れてくれるワークマンには感謝ですね。
ただし……、今年スクーターに乗っていて気が付いたのですが、意外とブレーキングの時などにパンツが滑ることに気がつきました。ぜひ2017年モデルではその点も解決してください!
「イージスオーシャン」防水防寒スーツ 上下セット 6800円
釣り人をメインターゲットにしたという「イージスオーシャン」。ストレッチ素材を採用しつつも耐水圧は5000mm。イージスの耐水圧が10000mmなのを考えるとレインウエアとしての性能は劣ります。
上下ストレッチ素材を採用しているので動きを妨げられることはなく、動きやすい印象です。サイズ感はイージスよりもピッタリとしていて小さめ。中にしっかりと着込みたいのであれば通常よりもワンサイズ大きめじゃないと厳しいかもしれません。
そして残念なことにイージスオーシャンにはバイク乗りが使うに当たって致命的な欠点があります。イージスオーシャンはジップに止水ファスナーを採用しているので前タテがありません。
そのためジップの金具部分がタンクに当たって子傷が入ってしまう可能性があるのです。イージスよりもシルエットが細身でシンプルですが、バイク乗りにとってこの点はいただけません。
「イージスPRO」防水防寒 コート5800円 パンツ4900円
軽量ポリウレタン素材を採用し、軽量でストレッチ製のある「イージスPRO」。防水性を最大限考慮したという生地表面はゴムっぽい感触で、確かにしっかりと水をはじきそうです。
ただし、透湿性能はないので多少蒸れてしまうことはありそうです。サイズ感はかなり大きめなので、いつもと同じサイズかワンサイズ小さくてもよさそうです。
上下共にストレッチ素材で非常に軽量なため動きやすくバイクの運転もバッチリ。大き目の素材感は中にプロテクターを仕込む余裕もあります。
イージスPROは上下が別売りで、トータルの価格は10700円。他のイージスシリーズの価格を考えると若干高めの印象。ただ、パンツとジャケットが別売りなのには利点もあります。
雨の日などに多用しているとジャケットよりもパンツの方が先に駄目になってしまいます。買い替えの際はパンツだけ買えばいいので、長持ちさせられるかもしれません。
「イージスシールド」透湿防水防寒スーツ 上下セット 9800円
東北や北海道などの寒冷地限定で販売されている「イージスシールド」。レアなイージスといえますが、最近はワークマンのオンラインストアにも掲載されるようになりました。
襟とフードにボアをインナーにトリコットを採用しているのが最大の特徴です。着てみると確かに暖かいのですが、どうせならインナーにもボアを採用して欲しかった……。
耐水圧はイージスと同等の10000mmですが、フードのボアは雨にぬれると不快感がありそう。ポケットも多くついていますが、どれもジップがないのでバイクで使うには落下のリスクを考えると微妙です。
雪国の防寒具として使うのにはとても良さそうですが、全天候型のバイクウエアとして使うのは難しいでしょう。
「RIDE ONイージス」防寒ブルゾン 4900円
「RIDE ONイージス」の防寒ブルゾンは厚めの防水生地を採用しておりシルエットは若干タイトめ。中に着込むならワンサイズ上がお勧めです。
ただストレッチ性がある素材を採用しているので、多少きつかったとしても動きが妨げられる感じはありません。
RIDE ONイージスはパンツも別売りでありますが、残念ながらこちらは広報用がないとのことでお借りすることができませんでした。
パンツも立体裁断とストレッチ素材を採用しているので初代イージスのように足の上げ下げでストレスを感じることはなさそうです。
しかしRIDE ONイージスにも前タテがありません。さらに縫い目の防水が無くジップも防水ファスナーではないので雨には弱そうな印象があります。
結果、RIDE ONイージスと名前がついているものの、バイクには一番適していない印象を受けました。スクーターなどの通勤で普段着感覚で着るのであればよいかもしれません。
「イージス防寒つなぎ」 7800円
個人的に通勤でバイクを使っている人に一番オススメしたいのが「イージス防寒つなぎ」です。防水性能はイージスと同等の10000mm。シルエットはゆったりとしているので中に着込んでもきつく感じることはありません。
室内にいる格好にイージス防寒つなぎさえ着てしまえば完璧な防寒・防水対策ができます。前タテもついているのでタンクの傷も気にしなくてOK。
シルエットがゆったりとしているからか動きが邪魔される感じもありませんし、中にプロテクターを仕込んでも大丈夫そうです。素材もとても軽く仕上がっています。
上下がつながっているので体感的にも他のイージスシリーズよりも暖かく感じました。それでいてしっかりと透湿性能はあるので蒸れることもありません。
唯一の欠点として、ジップ付のポケットがないので携帯電話などを入れるのは怖いかもしれません。
6種類それぞれが個性を持ち、防寒性は抜群!
バイクに合うもの、合わないものはありますが基本的にどのモデルも防寒性は抜群でバイクに乗っていても寒さを感じることはありませんでした。東京でも12月、1月になればもう少し気温が下がってきますが、充分にバイクに乗る際に使う防寒着として使用することができそうです。また、やっぱり価格はどのモデルも非常に安価で手を出しやすい設定です。
バイク用で使うのであれば
- イージス透湿防水防寒スーツ
- イージス防寒つなぎ
- イージスPRO防水防寒コート+パンツ
その中でも価格面ではイージスPROが若干高めですが、軽量でストレッチ素材を採用しており大き目のサイズ感なので、安全性を気にするならプロテクターを中に着けてもかさばらないオススメのモデルです。
価格を考えれば2015年モデルと同じ価格で機能性がアップしたイージスもオススメですし、+1000円のつなぎタイプもオススメです。
町の通勤でもイージスシリーズを着用している方を見ることが増えてきました。これからが冬本番。手持ちのウエアで寒さを感じたら、ワークマンへ行ってみるのがよいかもしれません。
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