親が悪気なく使っているNGワードはけっこうある

男の子

子どもが言うことを聞かない時、もしかしたら、何気なく使った言葉に引っかかっているのかもしれません。

真剣に話しているのに、何故か子どもに伝わらない、不満げな態度を取ったり、反抗的な目つきでこちらを見てくる。そんなことはありませんか?

親が何気なく言った言葉が、子どものモヤモヤを引き起こしていることがあります。自分が何にモヤモヤしているのかわからないため、はっきりとは言語化できないことも多いのです。

ついつい親が使いがちなNGワードを集めてみました。チェックしてみてください。

【NG1】不必要な強調

■NGワード例
いつも、ばっかり、ちっとも、一度も、絶対、当然

「いつも宿題を後回しにして!遊んでばっかりで、ちっとも言うことを聞かないんだから!」 ……言ってますよね? 「宿題」が、「ピアノ」だったり「お片付け」だったり「お手伝い」だったりもするでしょうが、おそらくほとんどの親が言ったことがある小言だと思います。

でも、こう言っても聞きませんよね……。

子どもが言いたいのは、もしかしたらこんなことかもしれません。「いつもじゃないよ!」「遊んでばっかりでもないよ!」「たまには言うことを聞いてるよ!」

しっかり言い聞かせようとして不必要な強調をすると、論点がずれていってしまいます。

この場合、親が伝えたいのは「遊ぶ前に宿題をしなさい」ですよね?

「夜更かししてたら、絶対明日起きられないわよ。一度も自分で起きられたためしがないんだから。当然、明日の準備はできてるんでしょうね?」

文字で見ると、感じ悪いですよね。

■言い換え例
「明日の準備をして、早く寝ようね。朝は自分で起きてね」


……なかなか言えませんが、がんばりましょう。(笑)


【NG2】一般化

「こんなの常識よ」「みんなできている」等々、つい言ってしまっていませんか?

「こんなの常識よ」「みんなできている」等々、つい言ってしまっていませんか?

■NGワード例
普通は、みんな、常識

「こんなの常識よ」「普通こうするもの」「みんなできている」等々。
子どもは人生経験が短いので、大人にこんなふうに言われると何も言えません。でも「ホントかな?」という疑問はわきます。また、無理やり飲みこんだ親の価値観は、子どもが大きくなってからも子どもを縛ることが少なくありません。

こんなふうに物事を一般化するとき、私たちはデータを取っているわけでもなく、身の回りの3~5人くらいを思い浮かべて、例外を排除し、自分の価値観を強化しているのではないでしょうか。

■言い換え例
「ママは、あなたにこうしてほしい」

など、「私」を主語にした「I(アイ)メッセージ」で伝えた方が爽やかです。


【NG3】人との比較

■NGワード例
「○○ちゃんは、あんなにしっかりしているのに、あなたときたら……」

他人と比べて否定されると、子どもは反発します。これは大人でもそうですよね。
「お母さんがあなたくらいの頃は」というのも同様です。私の子どもなんだから、自分程度には育ってほしい。そんな気持ちも出てくるものですが、子どもと親は別の個性です。また、過去の自分は多分に美化されていたりもしますので、要注意です。

いちばん良くないのは、きょうだいとの比較かもしれません。仲のいいきょうだいは、親がそれぞれの良さを見て、きょうだいと比較せずに育てているようです。

人と比較されて頑張ってしまう子どもは、親の愛情を得ようと一生懸命になっているのかもしれません。「ありのままの自分では愛されない」と思っているのかもしれません。「負けず嫌い」と単純に片付けないようにしましょう。

比較していいのは、過去の子ども自身だけ。しかも、ほめる時だけだと覚えておきましょう。「前は苦労してたのに、こんなに上手にできるようになったのね!」とか。

赤ちゃんの頃の写真を見ながら「この頃は可愛かった」というのも、親が言いがちな言葉ですが、これも子どもからすると「じゃあ、今は可愛くないの?」と思ってしまうようです。

模範解答は「この頃は可愛かった。あなたはずーっと可愛い。でも、今がいちばん可愛い!」です。


【NG4】自分で選べなかったものを根拠にする

■NGワード例
「お姉ちゃん(お兄ちゃん)なんだから」「女の子(男の子)のくせに」

「お姉ちゃんなんだから」と言われて我慢させられたのが嫌だったので、絶対に子どもには言わない!と決めているママは多いようです。

下にきょうだいが生まれると、上の子はそれまでと同じように親が手をかけられなくなります。第一子の場合は、それまで100%自分に来ていた親の愛情や関心が、いきなり半分以下に減るわけです。

親は「平等に」愛しているつもりでも、やはり上の子は手薄になる。下の子に手がかかる分、上の子には自分のことは自分でできるようになってほしいと思ってしまう。でも、下の子が、当時の上の子の年齢になった時、「こんなに小さかったんだ……」と思う親は多いようです。

「お姉ちゃん(お兄ちゃん)なんだから」という言葉は、実は要らない場合がほとんどです。「お姉ちゃんなんだから、半分わけてあげなさい」「お兄ちゃんなんだから、貸してあげなさい」とか。「貸してあげたんだね、さすがお姉ちゃんだね」というのも「姉としての望ましいあり方」をインプットすることになります。

このあたりの価値観は人それぞれでしょうが、「貸してあげたんだね、あなたはやさしいね」の方が、子どもの自尊感情は上がるように思います。

同じような言葉に、「女の子なんだから」「男の子のくせに」というのもありますね。


このように見てみると、子どもの反発を招いているのは「余分な言葉」だということがわかります。伝える時は、シンプルに。これが鉄則です。


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※乳幼児の発育には個人差があります。記事内容は全ての乳幼児への有効性を保証するものではありません。気になる徴候が見られる場合は、自己判断せず、必ず医療機関に相談してください。