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1万8000円が視野に入る日経平均、外国人の買いも

10月20日(木)の日経平均はこれまで壁と見られていた1万7000円を力強く上抜けてきました。ここからいくつかの材料がありますが、全て順調に経過すれば、1万8000円、ひいては2万円も視野に入ってくると思います。

戸松 信博

執筆者:戸松 信博

外国株・中国株ガイド

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1万7000円の壁を力強く上抜けた日経平均

長らく壁と見られていた1万7000円を力強く上抜けた日経平均。今後どうなる!?

長らく壁と見られていた1万7000円を力強く上抜けた日経平均。今後どうなる!?

10月20日(木)の日経平均はこれまで壁と見られていた1万7000円を力強く上抜けてきました。為替は103円~104円前後で停滞していますので、まずは財政拡大と日銀のETF買いがじわじわと効いてきた結果と思います。テクニカルを確認すると、15日、25日、50日の各移動平均線を見ると上向きになりつつあり、各移動平均線間にはゴールデンクロスが見られます。さらに、中長期に目安となる200日移動平均線と50日移動平均線についても、ゴールデンクロスが確認されています。

一方、外部要因を見ると、日経平均に明るい兆し!?1万8000円に向かうか?でも書きましたが、世界的には金融相場が継続する中、原油価格は上昇トレンドが続き、新興国の株価は年初来高値を更新している市場が複数あります。つまり、チャンスがあれば資金が流入する地合が続いていると思います。そして、注目された米国企業の第3四半期の決算ですが、金融機関の決算が良く、好調の様子です。

このような状況の中、10月第1週の外国人投資家の売買状況(現物+先物)を見ると、久しぶりに7000億円を超える日本株の大幅買い越しとなったところです。

全てが順当に流れれば上昇基調継続か!?

では、今後の日経平均はどうなるでしょうか? 今後の材料を考えると、まず、10月20日(木)に欧州中央銀行(ECB)の定例理事会が開かれ、当面の金融政策が決定されます。据え置きの予想が多く聞こえるところですが、2017年3月末までとする量的金融緩和政策について、延長する方針が示唆されるのかどうかに注目が集まります。しかし、万が一、テーパリング(量的金融緩和の縮小)を伺わせるような発言が出ると株価にはマイナスになりますので、注意が必要です。

そして、その次はいよいよ米国の大統領選挙です。順当にヒラリー・クリントン候補の優勢報道が続けば、大波乱(トランプ勝利)回避を好感されて株価にはプラスに働くでしょう。しかし反対にドナルド・トランプ候補の盛り返しが伝えられれば金融市場は揺れる場面もあると思います。

それらを通過すると、年末のクリスマス商戦が意識されると同時に、米国の12月の利上げにも意識が及びます。米国の不動産価格と株式市場は上昇トレンドが続いているだけに、今年の米国のクリスマス商戦は力強い状況が期待でき、それは世界の経済や株価に好影響を与えると思います。12月にあると予想される米国の利上げについては、ある程度相場には織り込まれてきていますが(先物から見る12月の利上げ確率は64%)、実際に決定となれば一時的な調整につながるかもしれません。ただ、利上げはドル高につながって、それは円安にもつながり、利上げを乗り越えて米国経済が堅調さを維持できるとすれば、日本株にとってはプラスに働きます。

もちろん、これらの要因がそれぞれどうなるかにもよりますが、全てが順調に進めば、好調な相場展開の継続が期待できるところと思います。世界的に金融相場が継続する中で、財政政策を見ると、日本、中国、カナダ、英国などは財政拡大に動いており、米国はどちらの大統領候補もインフラ投資拡大を掲げている状況です。日本の場合はこれに加え日銀のETF買いが株価を下支えします(年間6兆円のETF購入は年間で2000円程度の底上げ効果)。そしてここから、これまで売りを継続していた外国人が買いに転じてくれば、日本株は上昇基調を継続でき、2万円を視野に入れる展開もあり得ると思います。

参考:日本株通信

※記載されている情報は、正確かつ信頼しうると判断した情報源から入手しておりますが、その正確性または完全性を保証したものではありません。予告無く変更される場合があります。また、資産運用、投資はリスクを伴います。投資に関する最終判断は、御自身の責任でお願い申し上げます。
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