2016年4月の、クラシックのおすすめ新譜CDをご紹介!

毎月大量に発売されるクラシックの新譜CD。その中からレコード会社が自信をもってオススメするアルバムをセレクト&オススメコメントをもらい、更にガイド大塚が聴き手としての感想をつけて紹介していきます。2016年4月のオススメはこれだ!
(発売前、発売延期、売り切れなどの場合もございます。ご了承くださいませ。直接CD店に行く場合などはご注意くださいませ)


ウルバンスキ(指揮) ルトスワフスキ:管弦楽のための協奏曲、小組曲、交響曲第4番

undefined

 

■レコード会社からのオススメコメント
「現代音楽」はいつから「耳を聾する怖い音楽」の代名詞になったのか? 謎です。20世紀のオーケストラ音楽の世界には、ホルスト「惑星」やプロコフィエフの交響曲の路線をひく、耳なじみのよい&スペクタクルな傑作が世紀末まで続々生まれていたというのに!今をときめくポーランドの俊才ウルバンスキが愛してやまない同郷の名匠ルトスワフスキの『管弦楽のための協奏曲』はその代表格! 各楽器の音色の魅力が流麗にきわだちます。

■ガイド大塚の感想
これはルトスワフスキ演奏のライブラリーに残り続けるだろう充実の演奏。東京交響楽団での首席客演指揮者としての活躍も話題となったウルバンスキの得意とするルトスワフスキで、タイト感と柔らかさのバランスが良く、知り尽くし構成された中で歌と色を解き放つ。「管弦楽のための協奏曲」の2楽章など、指揮棒に絡むように凝縮され盛り上がる感じから、オケと指揮者の関係の良さも感じる。そう、オケは神々しさと力強さを伝統的に持つ上、ヘンゲルブロックが首席指揮者に就任してからは尖った活動でも注目を集める北ドイツ放送響。共に信頼感のある、確信に満ちた説得力ある名演だ。


ヌニェス(ファゴット) ヴィヴァルディ:ファゴット協奏曲集

undefined

 

■レコード会社からのオススメコメント
ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団の首席ファゴット奏者、グスターボ・ヌニェスがヴィヴァルディのファゴット協奏曲を録音しました。ヴィヴァルディは同楽器協奏曲の先駆者的存在といえ、生前に39曲のファゴット協奏曲を作曲しました。当ディスクに収録された6篇はその中でも傑作とうたわれる名作ぞろい。当時、旋律楽器としての存在でなかったファゴットが、独奏楽器としての魅力を携えそのどれもが芸術的にも優れた作品です。

■ガイド大塚の感想
これは見事な演奏。発音がとにかく美しく、名手でもファゴットによくある少し苦しそうな粒の揃わなさは皆無で、ピュアな音が上から下まで安定し、流麗に軽やかに駆け抜ける。装飾も余裕な上、強弱も巧みで、フレーズをふわっと歌いきって爽快。緩序楽章で聴かせる柔らかで滑らかに歌うファゴットは完全に旋律楽器。
Amazon


アモイヤル(ヴァイオリン・指揮) モーツァルト:協奏交響曲K.364、コンチェルトーネ

undefined

 

■レコード会社からのオススメコメント
名ヴァイオリニスト、名教師のピエール・アモイヤルの下に集結したインターナショナルな才能たち「カメラータ・ド・ローザンヌ」2016年7月に待望の初来日。アモイヤルのソロと、高いクオリティーと新鮮なアイディアで解き開く、新たなモーツァルト! アモイヤルの弟子である、清水祐子アモイヤル(ヴィオラ)、伊藤(尾池)亜美(ヴァイオリン)らとのソロ共演も聴きものです!

■ガイド大塚の感想
とにかくさすが師弟というか、息がぴったり合った演奏。アモイヤルの名教師ぶりは音からも伝わり、思想の行き渡った音楽、技術だけでなく、春を運ぶような爽やかで穏やかなアンサンブルが何より好感。「コンチェルトーネ」でアモイヤルと共に弾く伊藤亜美さんは旧姓の尾池亜美さんの時に出されたデビュー・ソロCDがAll Aboutクラシック主催の「クラシックCDアワード 2014」に選ばれた注目のヴァイオリニストで、その選出の座談会でも話題となったのが、それ以前に出されていたこのCDでした。
Amazon


コパチンスカヤ(ヴァイオリン)、ヴァーリョン(ピアノ)、ホリガー(指揮) シューマン:ヴァイオリン協奏曲、ピアノ協奏曲

undefined

 

■レコード会社からのオススメコメント
ドイツ、アウディーテ・レーベルより進行中のハインツ・ホリガー指揮、ケルンWDR 響によるシューマンの交響曲および、協奏曲、序曲も含めた管弦楽曲を全曲録音するシリーズ。注目の第4 弾は鬼才パトリツィア・コパチンスカヤを迎えてのヴァイオリン協奏曲とハンガリーを代表する名手デーネシュ・ヴァーリョンによるピアノ協奏曲です。クラシック界にとどまらず音楽ファンを虜にさせる稀有な存在、コパチンスカヤの快演をお楽しみください!

■ガイド大塚の感想
冒頭から、ビシャアー!と攻めるコパチン節を聴かせる。とはいえ、奇抜さは彼女としてはそこまでなく、触れれば壊れそうな叙情的な箇所もあるなど、純粋に彼女の卓越したヴァイオリンを味わえる演奏。とはいえとはいえ、やはり自由自在な刀捌きで既存のシューマン像をバッタバッタと切り倒してもいますが(笑)。ヴァーリョン、ホリガーは落ち着いた演奏。

諏訪内晶子(ヴァイオリン) フランク、R.シュトラウス:ヴァイオリン・ソナタ、他

undefined

 

■レコード会社からのオススメコメント
自ら国際音楽祭NIPPONの芸術監督を務め、演奏活動に加え後進の指導にも力を入ているヴァイオリニスト諏訪内晶子。4年ぶりとなる今回のアルバムは、ヴァイオリン・ソナタの傑作と言われるフランクのソナタに、R.シュトラウスの青年期の名作であるソナタ、さらには2016年に没後20年を迎える武満徹の悲歌を収録しています。進化しつづける諏訪内晶子の今を伝えるにふさわしい、ファン待望のアルバムと言えるでしょう。

■ガイド大塚の感想
リヒャルト冒頭から一音一音力強く、弓圧の強さ、気の強い攻める音楽が生む出す熱など、諏訪内晶子ここにあり、といった感じ。武満の悲歌はさすが現代音楽を得意とするところで、美しく幽玄な世界を表す。と、そこから続くフランクがこれまたとても印象的。ゆったりと夢のように始まる。何かを思い出すように。次第に彼女らしいよく繋がるボーイングで膨らみを持たせつつ求心力ある大きな歌を歌っていく。が、なんだろう、音がスラーを超えて連綿と繋がり、歌というより絵巻や旅路のように感じる。過去の追憶であり彼女の人生であり、未来への道のりのような。デビュー当初から、美貌の裏に独特な哲学的なものを感じさせる方だが、これからも聴き逃せないと再認識させる演奏。
Amazon


堀米ゆず子(ヴァイオリン) J.S.バッハ:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ&パルティータ全曲

undefined

 

■レコード会社からのオススメコメント
堀米ゆず子のエクストン第1弾アルバム。1980年エリーザベト王妃国際音楽コンクールでの日本人初優勝から、ヨーロッパを中心に第一線で世界的に活躍してきた彼女が、ついにバッハの無伴奏ヴァイオリン・ソナタ&パルティータ(BWV 1001-1006)をセッション録音しました。彼女らしいライヴ感溢れる演奏と、見事な技術と最上の音色に圧倒されることでしょう。本人によるライナーも必読です。

■ガイド大塚の感想
これは気合の入ったアルバム。豊かな残響のあるホールの中で、バッハの宇宙を一音一音歌い上げながら正確に空気の創造物のように構築していく。本人の解説も面白く、江藤俊哉先生から聞いた話をよく覚えており、それゆえ演奏における系譜・伝統というものを強く感じる。また、ここが難しい、といった話も書かれるが、生み出される音楽は瑞々しさを持ちながらも流石の堂々たる表現、演奏で見事な完成度。
Amazon


ロンドー(クラヴサン) Vertigo(ラモー&ロワイエ:クラヴサン作品集)

undefined

 

■レコード会社からのオススメコメント
昨年デビューした鬼才チェンバリスト『ジャン・ロンドー』のセカンド・アルバム。今回は、フランス・バロックの2人の巨匠「ラモー」と「ロワイエ」の作品を収録。神話、魔法、バレエや精巧な舞台から題された音楽で、当時の光景とフランスのバロック・オペラとの関係と想像力の世界が、キーボード上の10本の指によって誘発されています。なおこのアルバムは、名チェンバリスト「スコット・ロス」の住まいであり名録音が生み出された「アサス城」で録音され、スコット・ロス自身が使用していた名器が使用されています。

■ガイド大塚の感想
次々と登場する新人アーティストの中でも、このロンドーは最も注目すべき個性派と思う。自身の音楽世界が完成されていて、怪しく、夢幻的で、宇宙的な演奏をクラブサン(チェンバロ)から放つ。アルバムタイトル曲のロワイエによるVertigoが象徴的で、めまいを思わせる表現、降り注ぐクラブサンの虹色の雨などめくるめく世界を魅せてくれる。古い楽器により生み出される最も新しい音世界をぜひに。
Amazon

金子三勇士(ピアノ) ラ・カンパネラ~革命のピアニズム

undefined

 

■レコード会社からのオススメコメント
日本とハンガリーの血を継ぐ金子三勇士は、バルトーク国際ピアノコンクール優勝の実力を持つ26歳の新進気鋭のピアニスト。今作はリスト弾きとしても定評ある三勇士が自身ピアニストとしてのルーツとなった楽曲を収録した“The名曲集”ともいうべきアルバム。あらたな想いでチャレンジした〈ラ・カンパネラ〉は必聴!

■ガイド大塚の感想
モーツァルトのキラキラ星変奏曲から、丁寧に抑制され、キリッと決まるトリルなど、貴族的に端整で見事だ、と思って聴いていたが、終盤リストが始まると、突如世界が変わる!!気合いが凄まじく、それまでの端正さと打って変わった多様な表現に圧倒される。ハンガリー狂詩曲2番から「愛の夢」の甘い流れもヤバい。アンコール的な「ラ・カンパネラ」も強靭な高音のトリル、揺れ動く楽句など、軽々しさと無縁。あまりの展開に心持ってかれました (笑)。アルバムの意味がとてもある一枚。
Amazon


アルゲリッチ&バレンボイム(ピアノ) ライヴ・フロム・ブエノス・アイレス

undefined

 

■レコード会社からのオススメコメント
現代を代表する巨匠ピアニスト2人、アルゲリッチとバレンボイムは共にアルゼンチンに生まれ、互いの成長に刺激を与え合って育った幼馴染。15年ぶりの共演となった2014年のベルリンでのライヴは、同年中にCDも発売されて大きな反響を呼びました。今作は二人の縁の地、ブエノスアイレスで昨夏繰り広げられたコンサート・ライヴ。強烈な個性を持つ二人の親密な対話は、音楽の愉しみと奥深さをしみじみと実感させてくれます。

■ガイド大塚の感想
良い意味で「あまり合わせて練習してないよね?」という、お互いの音楽をリアルタイムで楽しみ反応するようなライブ感がとても微笑ましく、ワクワクする演奏。貫禄ある堂々たるカチっとした演奏はもちろん、いたずら心も忘れない余裕ある大人2人によるエレガントな愉悦の極み。会場は、ブエノスアイレスが世界に誇るテアトロ・コロンということで、これまた特別なもの。
Amazon


清水和音(ピアノ) ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ集「ワルトシュタイン」「テンペスト」「告別」

undefined

 

■レコード会社からのオススメコメント
昨年から始動した清水和音によるベートーヴェン最新録音シリーズ第2弾。前作に続いて、人気の3曲を収録しました。見事に構築された音楽、暖かみのあるピアノの音に包まれ、ベートーヴェンの世界にどっぷり浸れることでしょう。こだわりぬいた録音により、美しく奏でられた透き通るような音色と華やかなメロディを、高音質でお届けします。現在の清水和音のベートーヴェンが聴けるのは、このシリーズのみです。

■ガイド大塚の感想
ワルトシュタインの最初の4小節だけを聴いても、流れをかなり考え、細かく強弱やテンポや音色を変えていることに驚かされる。こだわりは全編にわたり、清水和音の世界に引き込まれる。クリスタルのような美しい音で爽快に奏でられるベートーヴェンはとにかく気持ちが良い。
Amazon


フレイレ(ピアノ) バッハ:作品集

undefined

 

■レコード会社からのオススメコメント
滋味豊かな演奏でクラシック・ファンの心を捕えて離さぬネルソン・フレイレ。彼がバッハのみでアルバムをリリースするのは意外にも今回が初めての事で、まさに「機が熟した」完璧な技巧と熟成された音色で、音符一つ一つを慈しみつつ紡ぎだされた至高のバッハが息づいています。オリジナル作品と編曲物がバランスよく配され、驚異的な興奮を秘めた、心の奥深くに届くバッハをお楽しみください。

■ガイド大塚の感想
邪念なく創造される、マクロというより等身大で親しみやすいバッハの世界。割とテンポが動くところもあり、上記オススメコメントにもあるとおり、選曲が絶妙で、クラシック好きでなくても楽しめるような聴きやすさもある。特に、バッハがマルチェッロのオーボエ協奏曲を編曲した「協奏曲」のアダージョの慈愛に満ちたピアノなど、誰の心にも優しく届きそうだ。

キルケニーへと続く道~古楽器とアイルランド音楽

undefined

 

■レコード会社からのオススメコメント
フォークやロックなどとの相性の良さから、独特のファン層もあるアイルランド音楽。クラシックの演奏家たち、とくに古い時代の伝統に関心の高い“古楽器奏者”たちにはアイリッシュに愛着の深いミュージシャンも少なくありません。彼らは基本的に、歴史を検証しながら古い音楽本来の魅力をきわだたせるのが上手……その絶妙のセンスで、17世紀の生々しいアイルランドの響きへ自然体で肉薄してみせる曲者たち。自然と体が揺れる1枚です。

■ガイド大塚の感想
楽曲はクラシック・古楽というより、バグパイプ、フィドル(バロック・ヴァイオリン)が使われたずばり「アイルランド・ミュージック」という感じだが、演奏が巷のアイルランド・ミュージックよりはるかに良いのがまず唸るポイント。牧歌的なものから、ノリの良い演奏まで、十二分にアイルランド・ミュージックという豊かな料理を堪能できる。これ、ほんと聴いてると、刻を忘れます(笑)。


ベイヌム(指揮) ブラームス:交響曲全集、管弦楽曲集、ヴァイオリン協奏曲、他

undefined

 

■レコード会社からのオススメコメント
ベイヌム生誕115年記念企画。ベイヌムのPHILIPS録音を代表する名盤。生命感あふれる偉大な名演を、新リマスターで復刻。音質を一新! この4枚組はPHILIPSレーベルに遺した、全ブラームス作品を集成しました。57歳で生涯を閉じたベイヌム最大の遺産とも言えるアルバムです。交響曲第1番は、最後のセッション録音となった音源。オリジナル・ジャケット・デザイン採用。

■ガイド大塚の感想
前任のメンゲルベルクとは真逆でロマンを廃し割とサクサク進むが、意外なことに堅い音になるわけではなく、温かさをもったまま推進していく感じが特徴的。凝縮されるのではなく、温かさが溢れる感じというか。特に低音ががっちりしていながら、音楽自体がストレートに巨大な塊となって表われる感じがする。王道と見なされてきたドイツ的なブラームス演奏から離れたものが多い今こそ、新たに聴くべき豊かな世界。
タワーレコード


ベイヌム(指揮) ブルックナー:交響曲第5番、第7番、第8番、第9番

undefined

 

■レコード会社からのオススメコメント
ベイヌム生誕115年記念企画。PHILIPSへの商業録音2曲と最後の実況録音である第5番を含む、至高のブルックナー演奏を新リマスターで復刻。DECCAの第7番をCD4に特別収録しました。第5番は、亡くなる約1か月前の貴重なライヴの記録です。今回の復刻では、演奏前の拍手を初めて収録しました。臨場感ある会場の雰囲気と、コンセルトヘボウ管の充実した響きも聴きものです。

■ガイド大塚の感想
全ての交響曲が1枚のCDに収まる速いテンポながら、疾走という感じは全くなく、上手なオケによる、中に色彩を宿す分厚いサウンドが高い密度で押し寄せ圧巻。特に8番など異色の名演としてマニアに愛されてきた演奏だが(個人的にも)、改めて聴いても唯一無二のブルックナーがここにある。
タワーレコード


投資未経験者限定で、オンラインインタビューを受けていただける方を募集中!
ご応募の際に事前に投資意向調査アンケートにご回答いただきます。
投資に興味がない方から興味がある方まで幅広く受け付けております。
※謝礼は10,000円になります(最大10名まで)

ご協力いただける方はこちらから回答をお願いいたします(回答期限は2021年3月1日15時まで)


※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。