44,980円は高い? 安い?

PS4の図

PS VRはPS4専用のVRシステムです

今までとは別次元のゲーム体験をもたらすPlayStation4(以下PS4)専用バーチャルリアリティシステム、PlayStationVR(以下PS VR)。ソニー・コンピュータエンタテインメントは2016年3月16日サンフランシスコにて、世界的なゲーム開発者による会議「Game Developers Conference 2016以下GDC」にあわせてカンファレンスを開催し、その価格と発売時期を発表しました。

価格は日本円で44,980円(税別)、発売時期は2016年10月としています。元々は2016年上半期を予定していましたので、2016年10月発売という情報はやや残念です。延期については、十分な数を用意する為としています。

さて、この44,980円という価格ですが、どうでしょう、高いでしょうか、それとも安いでしょうか? ガイドは周りからよくこの価格をどう考えるか聞かれることがあります。その時は「かなり高いけど、メチャクチャ安いと思っている」と答えます。

高いけれど、安いんです。その理由について、お話していきたいと思います。

PS VRってなあに?

PSVRの図

なにかとても未来的な被り物をして体験します

これまでもPS VRについては紹介記事を書いておりますが、簡単にどんなものかおさらいしておきたいと思います。VRというのは、ヴァーチャルリアリティの略で、日本語訳すると、仮想現実ですね。コンピューターで作られた偽物の世界を、あたかも本物のように感じることができるようにする技術のことを言います。

PS VRでは視界をすっぽり覆うヘッドマウントディスプレイをPlayStation4に接続して、VRを楽しむことができるシステムです。目の前が四角いディスプレイではなく、まるごと立体視によるゲーム世界に置き換わり、頭の動きを感知するヘッドトラッキング技術によって、ユーザーの顔の動きにカメラが連動して、まるでその場にいるかのような体験を生み出します。

スマートフォンを装着してヘッドマウントディスプレイの代わりにするものや、PCに接続するものもありますが、その中で、PS4という家庭用ゲーム専用機というプラットフォームを利用するPS VRは、ハードウェアやゲームコンテンツにおける安定感や信頼感、そして性能と価格のバランス面において、大きな期待が寄せられています。

そのPS VRが、税別44,980円ということで、これが高いのか、安いのかというお話をしていきたいと思います。

ゲーム周辺機器に5万円はかなり高い

THE PLAYROOM VRの図

THE PLAYROOM VRは、テレビに別のゲーム画面を出力し、みんなで遊べるPS VR用タイトルになるようです

PS VRは、慎重な決断が必要な、とても高い買い物です。税抜き44,980円ということは、消費税を仮に8%で計算すると48,578円となります。5万円近いわけで、ゲームという娯楽に使うお金としてはかなり高いと感じる人も多いんじゃないかと思います。

また、もしPS4を新たに買うとなれば500GBモデルで税込み37,780円、そしてもう1つ、「PlayStationCamera」も基本的に必要で、これが税込6,458円。これらを合計すると92,816円になります。PS VRには、とりあえずすぐにゲームが体験できるように「THE PLAYROOM VR」というソフトがついてくる予定ですが、それとは別にやりたいソフトや、あるいはソフトによって必要となる「PlayStationMove モーションコントローラ」が欲しいとなれば、10万円前後の価格帯になるでしょう。

現在PS4を持っていなくて、しかも、PS VRを体験したこともない人にとっては、この10万円というのは相当高いハードルに感じるはずです。何かすごくメディアで盛り上がってるけど、本当に流行るんだろうか、スゴイスゴイって言うけどすぐ飽きてしまうんじゃないだろうか、きちんとソフトは出るんだろうか。

取りあえずいきなり購入はせずに、様子を見ようというのが妥当な判断です。慎重になるべき価格です。しかし、一方で44,980円を安く感じる理由もあります。

5万円でゲームの世界に行けちゃうけど?

RIGSの図

PS VRを利用したシューティングゲームなどは、これまでのものとは比較できないほどの興奮があります

税込みで5万円近くして、大きな買い物であると言うことは承知の上で、しかしガイドはそれでも別の視点からすれば、メチャクチャに安い買い物であるとも言えます。

理由は、本来、本格的なVRを体験する為の機器は、コストが高くてもっと高額である、というような話ではありません。実際、PC向けのVR機器には、VRを体験する環境を用意するのに倍以上の費用が想定されるものもあり、そういった面からPS VRを安いと感じる人もいます。しかし、ここでガイドが言いたいことはそういう話ではありません。

もっとずっと単純なことで、PS VRがあればゲームの世界に行けるからです。これはVRを体験していない人にはなかなか分かってもらえませんが、PS VRは、すごい迫力の映像が楽しめる、みたいなレベルの体験ではありません。ゲームの世界に行けてしまうマシンです。

視界を完全に奪われて、自分の頭の動きとカメラが同期し、完全にゲームの世界をそこに展開されると、においや手触りこそないものの、驚くべき程に騙されます。ゲームユーザーは、ニンテンドー3DSやPS Vitaのような携帯ゲーム機の画面でも、ゲームに集中すればまるで自分がその中の主人公になった気分で、ゲームを楽しむことができるでしょう。しかしPS VRには遥か遠く及びません。VRは、その部分を圧倒的に進化させて、ゲームの世界に連れていってくれます。

ガイドが体験して感じているのは、これはドラえもんの「もしもボックス」のような、不思議な機械だということでした。そしてそれが近い将来、どうやら数万円で手に入るということが信じられませんでした。ですから、PS4を持ってればゲームの世界に行けちゃうけど、5万円で買うかい? と言われたら、これはもう即答で「はい」と答えられます。むしろ、あまりの安さにビックリしてしまいます。このドラえもんのひみつ道具のようなものが本当に買えてしまうじゃないか、と。

この、体験した人と、体験していない人の間には、大きな差があるのがVRというものです。高いか安いかは、それからなのです。

体験しなければ始まらない

ゲームイベントの図

ゲームイベントなどで体験できる機会があれば、ぜひ逃さず試してみることをオススメします(イラスト 橋本モチチ)

PS4も持っておらず、PS VRの体験もしていない人が、全部あわせると10万円かあ、高いなあ……と思うのは当たり前のことです。一方で、体験した人の中には、これがたった5万円で手に入るなんてすごい、と思う人もいるでしょう、そのくらいVRの体験は未来的なものです。

ですから、まずは体験しなければ始まりません。体験して、ゲームの世界に入るってすごい! ともし思えば、価格に対する印象も変わってきます。現在であれば、2016年3月2日から5月30日まで東京はお台場にある日本科学未来館で開催している企画展「GAME ON~ゲームってなんでおもしろい?」にて、PS VRの体験ができます。

【関連サイト】
GAME ON~ゲームってなんでおもしろい?(公式サイト)

PS VRは、ユーザーのみならず、開発側も非常に盛り上がっています。むしろ、開発者の方が盛り上がっていると言ってもいいかもしれません。彼らの多くはすでに体験し、新しいゲームが、新しい体験が創造できることに期待しているからです。

冒頭にご紹介したGDCでは、「Virtual Reality Developers Conference」が併催され、VRの話題で大変に盛り上がりました。PS VRには230社以上のゲームメーカーが参加、開発タイトルは160本を越え、そのうち50タイトル以上を2016年末までにリリースする予定です。VRの新しい体験がクリエイターを刺激して、ゲームそのものも新しいものが生まれる予感がします。

いかがでしょうか? PS VR、高いと思いますか? 安いと思いますか? それを考えるには、まず体験です。これまでかなり限定的だったVRの体験機会も、徐々に増えていくでしょう。PS VRも10月の発売が近づくにつれ、体験できる場所を増やしていくに違いありません。お近くで体験できる機会があれば、ぜひそれを逃さずゲームの世界に飛び込んでみてください。高いか安いかは、それからです。

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【関連サイト】
田下広夢の記事にはできない。(ゲーム業界ニュースガイド個人運営サイト)

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