今や何でもありなアイドル界の中でも、孤高にしてポップな楽曲・ビジュアルそしてパフォーマンスで異彩を放つMaison book girl。デビュー当初は「いずこねこを手がけていたサクライケンタと元BiSのコショージメグミが合体」と話題を呼んだが、ステージを重ねるたびにMaison book girl独自の色を増し、それは昨年11月のワンマン「solitude hotel 1F」(渋谷WOMB)で結実した。

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Maison book girl:左から井上唯、和田輪、矢川葵、コショージメグミ。2014年11月にライブデビュー。2015年9月にファーストアルバム『bath room』発売。2016年3月30日にニューシングル『summer continue』をリリース。



メンバー4人のうち、ひとり途中加入したのが和田輪。彼女のボーカル力が加わったことでMaison book girlの表現の幅を広げたのは間違いない。ニューシングル『summer continue』発売のタイミングで加入から1年となる彼女に、あらためてこれまでを振り返ってもらった。人見知りという彼女がアイドルグループに入ろうと思った理由、途中加入のコンプレックス、そしてあらためて彼女の歌に対する真摯さが浮き彫りとなったインタビューとなりました。


ずっと歌がうたいたくってMaison book girlを選んだ

――Maison book girl加入から1年になりますけど、この1年は和田さんにとって早かったですか。

「意外と早かったですね。いやっ! うーん……うん、やっぱり早かったです。過ぎてしまえば早かったですね。一年前のことを思い出すと遠い昔のようですけど」

――もともと和田さんはなぜアイドルグループに入ろうと思ったんですか?

「ずっと歌がうたいたくって、ライブハウスで日常的にライブが出来る環境がほしかったんです。それもできれば今みたいにプロデューサーがつきっきりで曲を書いてくれるような状況がいいなと思っていて」

――そこでMaison book girlを選んだのは? 既に最初の4人で始動していましたし、曲もビジュアルも方向性がわかった上での加入ですよね。

「実はそんなに知らなかったんですけど(笑)。そうだなあ……わたし自身、黒髪ロング眼鏡みたいな地味な子が好きだったんで、グループのコンセプトとしてしっくり来そうかなと」

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写真は2016年3月21日「韻果MATSURI Vol.11」(渋谷VUENOS)より

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写真は2016年3月21日「韻果MATSURI Vol.11」(渋谷VUENOS)より


――メンバーとはすぐ打ち解けました?

「うーーん……。他の3人はそこまで活動してきてたところに、わたしがぽんと入ったわけじゃないですか? わたし、人見知りなので最初ぜんぜんなじめないっていうか、仲良くなれなくって。それで加入してすぐの時に泊まりがけで映画の撮影があったんです。何日間も昼夜をあまり知らない人たちと共にするのがつらくて……」

――そこで絆が生まれた、とかではなく。

「ちょっと仲良くなりました。合宿状態で」

――最初に仲良くなったのは?

「(井上)唯ちゃんでしたね。なんでだったかな……。あの、なんか地味な子にも優しいギャルみたいな子っているじゃないですか? 唯ちゃんあれなんですよ」

――コミュ力高いギャルっていますね。井上さんそういうタイプだ。

「別にギャルじゃないんですけど。コミュ力あるんで、心を開いてくれたっていうか。あっ、そうだ! 入ったばっかりの時に、ふたりで渋谷で何時間か時間潰さないといけない時があって、それでしゃべって過ごして、それで仲良くなりました」

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写真は2016年3月21日「韻果MATSURI Vol.11」(渋谷VUENOS)より


――今はもう4人気も使わずに。

「そうですね。皆適度な距離感を保ちつつも、たまにみんなでピューロランド行ったりみたいな。適度な感じで過ごせるのでいいメンバー……ビジネスパートナーでありつつ仲良しみたいな」

――皆でピューロランドとか行くの意外ですね。

「楽屋でもめちゃくちゃくだらない話で盛り上がったりするんですけど、対バンする他のグループの方に怖いと思われてるとよそから聞いたことあって……。そんなことないのに」

――どんな話してるんですか。

「いや、ほんとにくだらなさすぎて。意味がわからない感じの」

――周りから怖がられるほど盛り上がるくらいには仲良くなったと(笑)。

今は『わたしたちがMaison book girlだ』という気持ち

――ではこの1年、パフォーマンス的な部分は自分で見てうまくやれたなって思います?

「そうですね……そうだな~、そうだな~? 変拍子の曲が多いんですけど、昔クラシックのピアノをやってたり、ずっと音楽やってたので、意外とできた。耳馴染みがあったというか、やってみたらできた」

――やっぱり和田さん加入してMaison book girlのボーカルの部分が一気に伸びたと思います。

「ありがとうございます」

――最初のメンバーの募集の時は歌唱審査はなかったけど、和田さんの時は歌唱審査があったとか。

「もともとそういうのを求められて入ってるのかなって思うので、そこは頑張ろうと思ってます」

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写真は2016年3月21日「韻果MATSURI Vol.11」(渋谷VUENOS)より

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写真は2016年3月21日「韻果MATSURI Vol.11」(渋谷VUENOS)より


――ダンスなんかは?

「ダンスはぜんぜんできないと自分では思ってたんですけど、それもやってみたらできた! て感じですね」

――じゃあ結構全般的に「やってみたらできた」で。

「そうですね。今までやってなかったことにいろいろ挑戦できてるというか、やらざるを得ない状況でやってみたらできたし、楽しいです」

――ライブも最初から楽しめた?

「最初の方は、曲が曲なんで盛り上げ方がわからなくって困ったこともあったんですけど、楽しかったですね」

――変拍子とかいわゆるアイドルソングの定石から外れた曲も多いですからね。

「お客さんを放っておいてこっちで完成させちゃうみたいなのもありつつ、両方で盛り上がるやつもありつつで、どっちもできたらいいなって思ってます。お客さんもMIX打ってもいいし、何もせずに眺めててもいいんだ、みたいな自由な空気が出てきたのがすごくいいと思います。そういうのも含めて、ライブは自信をもってパフォーマンス出来るようになったんで、昔より今の方が楽しいです」

――ではこの1年で印象的なステージというと?

「うーーん、そうだなあ。やっぱりワンマンでしょうかね」

――2015年11月23日の「solitude hotel 1F」(渋谷WOMB)ですね。

「わたしもともと緊張しぃで、節目とか大きいライブとかすごい緊張しちゃって、ぜんぜんダメになっちゃうんですよ。なんですけど、あれだけの人数がわたしたち目当てに来てくれるっていう状況にも関わらず、けっこう落ち着いて出来たんで、メンタル的に成長したのかなって」

――けっこう緊張はします?

「まだします。しないようにしてるんですけど。でも『この状況、前のわたしだったら絶対緊張してダメになったろうな』ってライブでも大丈夫だったりすることも増えてきて」

――そういうところで自分の成長感じますか。

「すごい変わったと思います。もっと人と喋れなかったし」

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写真は2016年3月21日「韻果MATSURI Vol.11」(渋谷VUENOS)より

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写真は2016年3月21日「韻果MATSURI Vol.11」(渋谷VUENOS)より


――物販のチェキなんかでも鍛えられますよね、人見知りならなおさら。

「そうですね。最初は初めて会った人とどんな話していいかわからなかったけど、成長させていただきました」

――ファンが増える実感みたいなの感じるでしょうね。

「『わたしが入ってからのMaison book girlしか知らない』とか、『ツイッターで和田ちゃん見て来ました』みたいな人がだんだん増えてきたのは嬉しかったです」

――自分がグループに貢献できてるみたいな。

「嬉しいです。オリジナルメンバーじゃないというコンプレックスはわりと常に抱いてて、そろそろ克服できたんですけど。しばらく……半年くらいはありましたね。今は『わたしたちがMaison book girlだ』という気持ちになれましたね」

自分のための曲があってそれをうたえるのは幸せに思います

――『snow irony』とか自分が入ってからの曲が出来たのは大きいんじゃないですか。

「ああ、そうですね」


――前のメンバーのパートじゃなくて。自分の声のための曲で演れるっていう。

「新曲に『blue light』ってのがあるんですけど、(プロデューサーの)サクライさんに『和田の甘い声が使いたかった』って言ってもらえて、それ聞いて今この4人のための曲を作ってもらえてるんだなって嬉しかったですね。アイドルになるのも、Maison book girlに入るのも、もともとやりたかったことは歌をうたうことなので、自分のための曲があってそれをうたえるのは幸せに思います」

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写真は2016年3月21日「韻果MATSURI Vol.11」(渋谷VUENOS)より


――では今回の新譜の中でもいちばん思い入れがある

「思い入れもそうですし、いままでのMaison book girlの曲の中でいちばん好きです。他人の曲だったとしても好きになってたと思います」

――あらためてサクライさん最高、と。

「えー……曲は超いいのになあって感じです」

――曲は、なんですね(笑)。ただMaison book girlって「サクライさんが作る曲がいい」と言われるからこそ、メンバーとしては負けられないみたいなところもあるんじゃないですか?

「そうですね。ネットに『楽曲ありき』とか『曲が良すぎてメンバーがついていけてない』みたいなこと書かれてると、すごいむかつきます。負けてたまるかって気になります」

――今回の新譜や最近のライブを見てると、前に比べて4人とサクライさんのトラックがより対等に組み合ってる感じしますね。4人+サクライさんじゃなくてMaison book girlの音になってるというか。

「今度のシングルは自分でもすごい家で聞いてます。レコーディングも何度もしましたし、好きな歌声に近づけるように練習してきた経緯があるんで、前より自分の歌声が好きになれたんですよ」

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写真は2016年3月21日「韻果MATSURI Vol.11」(渋谷VUENOS)より

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写真は2016年3月21日「韻果MATSURI Vol.11」(渋谷VUENOS)より


――あらためて今のMaison book girlが和田さんにとっていい環境だということですね。では和田さんの2年目の目標ってありますか?

「そうだなぁ……えっと女の子のファンが欲しいです。グループ全体でもいえることなんですけど。もうちょっと女の子に好きになってもらえないかな? って思ってるんですけど」

――女の子が好きになる要素はあるんですけどね。

「客観的に見てもグループのコンセプトとかもいいなって思うし、同じように思う女性を増やすためにどうすればいいだろうと思いますね……。ゆくゆくは女子限定イベントとかやりたい、という野望があります」

――どんな雰囲気になるんでしょうね。

「きっとみんなオイオイ言わないだろうなあ。どうなるんだろう……黄色い声援が浴びたくて!」

――ライブでよくある「男の子ー!」「女の子ー!」「みんなでー!」って声援あげさせるやつとかやりたいですよね。

「あ~、それやりたいですね! それがやれるくらい女の子増えないかなあ。ツーマンとかでバンドとやらせてもらうことがあって、バンドのファンの女の子がチェキ撮りに来てくれたりするとすごい嬉しくって。いろんな対バンとかで女の子のファン増やしたいです」


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Maison book girl 1st EP『summer continue』 発売:2016年3月30日 価格:¥1,500+TAX <収録曲> 1.lost AGE 2.blue light 3.bed 4.empty


<関連リンク>
Maison book girl公式サイト
Maison book girl公式ツイッター
和田輪公式Twitter
和田輪オフィシャルブログ
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