夏以来の復帰戦は、まさかの重賞レース!

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シャドウダンサーは1600万下クラスで奮闘中!

現在、上から2つ目となる「1600万下」のクラスに所属するシャドウダンサー。あとひとつこのクラスのレースを勝てば、晴れて最上級クラスの「オープン」に昇格……なのですが、昨夏にはこの1600万下のレースで12着、7着という自身最悪の連敗を喫してしまいました。完全なスランプです。

2014年の秋には、1000万下のクラスを勝ち、続く1600万下のレースでも僅差の2着。「あ、これならすぐにこのクラスは突破できそうだな」と思っていたのが、とんでもない。1年以上にわたる足踏みとなってしまったのです。

最上級クラスのオープンは、G1~G3という格がつく「重賞レース」の行われるクラス。なんとしても1600万下を突破して、その舞台に駒を進めてもらいたい!

陣営は、スランプに入ったシャドウダンサーを立て直すべく、昨年8月1日のレースを最後に、今年1月まで長い休養をとりました。そして、真冬の本番と言える1月17日に復帰戦を迎えたのです。しかし、その復帰戦は意外なものでした。G2日経新春杯(芝2400m/京都競馬場)です。

そうです、日経新春杯は先ほど述べた「重賞レース」。G1に次ぐ格を持っている、強豪が集う舞台です。「あれ、なんで1600万下の馬がオープンの、それも重賞レースに出られるの?」と思った方もいるかもしれません。実は、自分の所属クラスより上のレースに出ることは可能なのです。これを「格上挑戦(かくうえちょうせん)」といいます。

各レースでは、それぞれ出走できる最大の頭数が決まっています。そしてレースのなかには、出走を希望する馬が少なく、頭数に余裕のあるケースがあります。そんなときなら、格下クラスの馬でも出走が可能。所属クラスはあくまで出走順を決める目安で、出走希望馬に空きがあれば、1600万下の馬がオープンに出ることも可能なのです。

強豪揃うG2で、どんなレースを見せるのか

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久々のレースで「変身」なるか……(写真は別レースのもの)

スランプから復帰できるかという不安。一方で、重賞でどんなレースを見せるのかという期待。久々のレースが、こんな複雑な心境になるとは……。ちなみにシャドウダンサーは、2014年の5月に重賞レース(G2)への挑戦をしています。そのときは1番人気になり4着。そう考えれば、決して今回も無謀な挑戦とは言えません。

とにもかくにも、レースに集中して本気を出してくれれば。休み前に見せた大凡走だけは繰り返してほしくない……。そんな思いで見守った日経新春杯、レース映像をご覧ください!

日経新春杯のレース映像 (シャドウダンサーは青帽の4番)

うーん、やはり重賞の壁は厳しい……。スタートから先団を追走したシャドウダンサー。直線に入るまで騎手は手綱をがっしり抑えたまま。つまり、手応え十分で直線に入ったのですが、そこからなかなか伸びず……。ブービーの11着に敗れてしまいました。

ある程度覚悟はしていましたが、それでもつらい。重賞で歯が立たないというより、どうも全力を出していないようなもどかしさを感じます。かつての走りを考えれば、そして手応えを考えれば、直線でもう少し伸びてもいいはず。やはり、スランプから脱することは無理なのでしょうか。このレースでは、長期休養の成果が見られませんでした。

とはいえ、今回はあくまで格上挑戦。現状は力不足だったと納得することもできます。問題は次走。自分が所属する1600万下のレースに出たときです。もし、次のレースでも“兆し”が見えなければ……。本当に、本当に深刻になってしまいます。

そんななか、復帰2戦目はすぐにやってきました。2月21日のアメジストS(芝2000m/東京競馬場)です。



言い訳できない復帰2戦目、スランプ脱出なるか

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そろそろ復活の手応えをつかみたい!(写真は別レースのもの)

日経新春杯の凡走は「重賞だから」あるいは「久々のレースだったから」など、いろいろな理由をつけることができました。しかし、このアメジストSに関しては、言い訳ができません。ここでも凡走してしまうと、もう出口の見えない状況です。

今回コンビを組むのは、イタリア人ジョッキーのミルコ・デムーロ騎手。10年以上前から日本にスポット参戦しては活躍し、昨年からはJRA所属の騎手として、通年で日本のレースに乗ることとなりました。そして、その一年目からいきなりG1を4勝する大活躍。昨夏にも一度コンビを組んだこのトップジョッキーに期待するしかありません。

レース前、スタッフからは「相変わらず気の悪いところを見せているが……」というコメントが聞かれたように、いつの間にかシャドウダンサーはすっかり気まぐれキャラ、気分屋キャラになってしまいました。課題はどう考えても精神面で、集中して走ればこのクラスを突破できるはず。だからこそ、デムーロ騎手のエスコートに期待したのです。

前日に降った雨のせいで、この日の芝コースは水分を大量に含んだ「重馬場(おもばば)」。そんなタフなコンディションの中で行われたレースをご覧ください。頼むぞ、シャドウダンサー!

アメジストSのレース映像(シャドウダンサーは黄帽の6番)

今後に望みをつなげた走り、次こそ勝利を!

耐久戦の様相を呈したこのレース。1、2着の馬からは離されたものの、シャドウダンサーも力強く伸びて3着を確保しました。3着で喜ぶのは複雑ですが、それでもここ最近のレースぶりを考えれば、とりあえずはホッと一安心。もう一度上を目指す兆しは見えた気がします。

とはいえ、3着では完全復活とは言えません。今回のレースを制したアングライフェンは成長著しい注目株。2着のケイアイチョウサンは、かつて重賞レースを制した実績馬。ですから、上位2頭が強かったのは確かですが、それでもあっさり離されてしまいました。

ちなみに、シャドウダンサーはホワイトマズルという父の子。ホワイトマズルの子には、こういった泥んこの芝状態に強い馬が多く、シャドウダンサーにとっても今回のコンディションは味方したと言えます。おそらく上位2頭にも味方したのでしょうが、とはいえ、もう少し食い下がって欲しかった……

おっと、ついつい欲が出てしまいました。昨夏のレースぶりを考えれば、今回は3着でも十分じゃないですか。とりあえずは、兆しが見えただけで十分。久々の勝利はこの後のレースで望みましょう! きっとシャドウダンサーはやってくれるはずです。

なんとか1600万下を突破して、重賞レースに再挑戦して欲しい。シャドウダンサーの道のりは続きます。追いかけ続けますよ!

(リンク)
シャドウダンサー|netkeiba.com
日経新春杯|2016年1月17日|競馬データベース-netkeiba.com
アメジストステークス|2016年2月21日|競馬データベース-netkeiba.com


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