ロックアイドルの最終兵器、岡崎市より現る

2015年のアイドル界を思い返すと、数年前に比べて音楽的・パフォーマンス的・ルックス的・観客的などなど、いろんな意味で幅が広がったな、と思います。特に2014年に解散したBiS以降、ロック系アイドルは、もはやその人気は世界規模となったBABYMETAL、メンバーとヲタちゃんの織りなす熱は最狂のBELLRING少女ハート、ニューウェーブをベースに新たな音楽の地平を切り開き続けるゆるめるモ!、ツーステップの嵐を巻き起こす大阪の雄PassCode、そしてBiSスタッフによるプロデュースは「レベル最強でニューゲーム」とも評されるBiSHなどなど、気づけばアイドル界の主流ジャンルとなった感があります。

そしてここまで濃いものが溢れると「出尽くした感」も無きにしもあらず。しかしこの一年の間、ステージでひたすらパフォーマンスを鍛え上げたあるロックアイドルが2016年ついに表に出てくる、と確信しています。その名は「絶叫する60度」

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画像は『ONLY PLACE WE CAN CRY e.p.』初回生産限定盤ジャケット。


愛知県岡崎市をホームに活動する2人組、しかし年間200本を越えるライブ活動では一週間で愛知-東京を2往復なんてこともザラで、東京・大阪でも精力的にライブを行っています。『グリーンホーネット』を思わせる覆面と黒いソリッドなコスチュームをまとってステージに立つのは、高い歌唱力と美しい腹筋が目を見張ると、その小柄な体のどこからそんな声が? というブルータルな煽り声を爆発させるもんてろの2人。

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画像は『ONLY PLACE WE CAN CRY e.p.』通常版ジャケット


その2人のパフォーマンスに、殿堂入りボカロPのねじ式Pや覆面パンクカバーバンド6% Is MINEらが参加したサウンドが加わったライブは、ストレートな青臭さと情熱、それでいて洗練さが同居したアイドル界のストロングスタイル! ちなみにステージでは覆面ですが、ツイッターなどネット上では素顔も見せるという距離感も今時の神秘性があります。あらためてデビューから現在まで、そして初の全国発売となるニューシングル『ONLY PLACE WE CAN CRY e.p.』について語っていただきました。

絶叫する60度 with 6% is MINE「ONLY PLACE WE CAN CRY」MV(Debut Single「ONLY PLACE WE CAN CRY e.p.」収録)【公式】(Youtube)

絶叫する60度 with 6% is MINE「三年days」/ Debut Single「ONLY PLACE WE CAN CRY e.p.」収録 【公式】(Youtube)

インタビューは次ページより!

最初は見た目が怖がられた

--初ライブから一年ちょっと経ちますが、どういったきっかけで絶叫する60度は結成されたんですか?

魁 最初は別の事務所のオーディションを受けて、それに落ちて。そこにたまたま濱田さん(絶叫する60度プロデューサー)がいて拾ってもらった感じですね。

もんてろ
私の場合はオーディションに参加した事務所から「うちで求めてる人材ではない」ってことで濱田さんを紹介されたって感じです。

--そんな2人が出会ってアイドルをやることに。もともとアイドル自体好きだったんですか?

魁 わたしはアイドルにまったく興味なくって。でも音楽はめっちゃ好きだから、事務所に応募したのも募集項目にバンドっていうのがあったからなんです。

もんてろ 
わたしはアイドル大好きです! 小さい頃からハロプロさん大好きで。でもハロプロさんみたいなアイドルになりたいわけじゃなくて、自分らしいことがしてみたくて応募しました。ロックも好きだったし。

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楽しさも激しさも“叩きつける”というにふさわしい2人のライブ。写真は12月6日「流星群少女定期対バンライブ Vol,4 ROAD TO FUTURE」(渋谷eggman)


--それで最初に「覆面被ってこういう曲でやるから」って言われた時は「え?」ってのはなかったですか?

魁 一瞬「うーん、どうなんだろ?」と思ったけど、元になる覆面のバンド(今回のシングル曲を作詞・作曲・演奏している6% IS MINE)がいて、それ見たら「あ、かっこいいからいいかな」って。

もんてろ 逆にいいかな、って。とりあえずライブが出来ればいいって思ってたから。それで今はもうやりたいことをやれてる感じなのでありがたいですね。

魁 拾ってもらえてめっちゃ今楽しいよね。

--やりたい事と合致してたんですね。最初の頃は不安とかなかったですか? 

魁 最初はもう、緊張もしてたし……。

もんてろ ド素人なんで。

魁 
今も歌えてないけど、当時はもっと歌えてないです。

--2人はバンドとかそういう経験はなくて、ステージに立つこと自体絶叫が初めてなんですか?

2人 初めてです。

--絶叫ってアイドル的な振り付けはほとんどないから、必死に歌って煽って、しかないですよね。


もんてろ とりあえず他のアイドルさんを見学させてもらう時間あったんで、いろいろパクったりして徐々に自分のものにしていく感じで。

魁 とにかくもう勉強して、見てもらえるように必死で。

もんてろ ただ最初は見た目が怖がられたんですよ(笑)。でも皆ビックリはするんですけど、煽ってくうちに拳上げてくれる人も増えていって。

魁 あと物販かな?

もんてろ そうだね!

魁 物販で喋ると「意外と怖くないんだね」って言われたりして。

--アイドルなのに怖いイメージが(笑)。でも確かに客が少ない時に今のテンションでやられたら怖いというか圧倒されそう。

もんてろ 最初の方はみんなからもアイドルって言われてたし、まだ自分自身を出せてなかったんです。猫かぶってた時期もあったんで。

濱田プロデューサー 今のスタイルに明確に変わった日ってのがあるんですよ。もんてろに「好きなことしていいよ、お前本当はそんな人間じゃないじゃん」って言ってステージに出したら、それまで無かった今みたいな『ウォイ!』って煽りやりだして「いいねそれ」って。それからですね。

もんてろ 自分らしさを出すためにステージに立ってるんだから、じゃあ自分らしくやった方がいいか、ってやったら良かった! そこからですね、楽しくなったのは。


家族よりも長い時間過ごしてます

--では絶叫のお二人で、お互いのことを紹介してもらっていいですか?

魁 お互い! え~、じゃあもんてろは……コミュ症? 

もんてろ あははは!

魁 それ言っていいの? ひとりが本当に好きで、楽屋でも集中してて人と喋ってない感じの閉じこもり型の女の子です。でもステージに立つと、人が変わったみたいにガッツリ人の心を鷲掴みするような人に変身しちゃう。

もんてろ 魁はー、ほんと私の真逆! ほんと逆で楽屋では一緒に出る演者さんとかと喋ってたりとか、人と接してる印象強い。あとステージ上だと魁の方が歌うまいんで、カバーしていただいてる感じです。

魁 いやいや……。

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魁の均整の取れたボディとねじふせるような熱唱はまるで軍神アテナのような佇まい。写真は12月6日「流星群少女定期対バンライブ Vol,4 ROAD TO FUTURE」(渋谷eggman)


--絶叫の最初のころって2人はどんな雰囲気だったんですか? ひとりがコミュ症なだけに。

もんてろ あんまり喋らなかった。

魁 まったく接点なかった……。

濱田 それは僕の方針で「仲良くなっちゃダメ」って言ってたんですよ。

魁 そう、一緒に遊びに行ったりもダメとか! 

濱田 「お互いのこと嫌いだろ。絶対合わないはずだから、無理に仲良くする必要ないから」って言ってましたね。「でもステージの上では力を合わせろ」って。今でもふたりお互いのこと嫌いだと思いますよ。

魁 嫌いじゃないよぉ! 

--そんな無理矢理波風立たせるみたいな(笑)。そんな2人で年間200本とかライブやってきたわけですけど、正直キツくないですか? それも愛知をホームに東京大阪をかなり頻繁に移動してますし。

もんてろ デビュー当初は慣れてなかったから、すぐ体調壊したりしましたね。

魁 やってるうちに強くなりました。慣れちゃって、体も壊さなくなった。

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見た目愛らしくも獰猛な肉食動物のようなもんてろは、観客を「ウォイ!」の煽りで火をつける。写真は12月6日「流星群少女定期対バンライブ Vol,4 ROAD TO FUTURE」(渋谷eggman)


--愛知-東京を一週間で2往復とかしょっちゅうですよね。

魁 ほんと練習してる時間ないですよね。もうライブが練習みたいになってる(笑)。わたし学校にも通ってるんで、休みの日は昼学校行って、夜はバンド練習して翌日はライブして。

濱田 月に26本とかライブ入ってたりするので、「大変だね」て言われるけどその合間に練習10本とか入ってるから。

--ほとんど毎日会ってる。

魁 もう家族みたいですね。というか家族よりも長い時間過ごしてます(笑)。



インタビュー後半では、今年の思い出のライブとニューシングルについて語っていただきました。

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魁-KAI-@絶叫する60度
もんてろ【絶叫する60度】
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