ええ、またしても「革命」です!

THE CREAM

約3年もの開発期間を経て登場したBrift Hの”THE CREAM”です。現代的な印象のパッケージからして「これは!」って感じがしますよね。全8色。それぞれ1瓶税込み3240円 (Brift H TEL:03-3797-0373)

「靴磨き」なる概念に、正に革命を起こしてくれた最大の立役者・長谷川 裕也氏率いるBrift H(ブリフト アッシュ)。バーカウンターで靴のお手入れを行う青山・骨董通りにある隠れ家的な店舗は、平日の昼間でもお客様が常にいらっしゃるのも頷ける快適な空間で、今や格好のデートスポットにもなっているほどです。この店独自の彫の深い鏡面磨きは、家で真似したくてもなかなかできないからか、大概のお客様が一度に何足も持ち込まれます。

そんなBrift Hが、今年(2015年)の1月からオリジナルの乳化性クリームとクリーナーを売り出しているのをご存じの読者も多いでしょう。これが一言で申せば、「なかなか取材できなくてすみませんでした」のレベル、またしても革命的なのです。今回は乳化性のクリームの方をご紹介!
ディスプレイ

青山のBrift Hの店頭ではこんな感じで陳列されています。遮光性を考えた色目の瓶なので、下段には各色が一目で解るようになっています。こういう何気ない配慮がこの店の人気の秘密! 色付きのものはどれも結構表情が豊かな印象です。



次のページでは、まず”THE CREAM”の簡単な解説から

ないものは作るしかない!

THE CREAMundefinedブラック

ブラックの”THE CREAM”を画用紙に刷り込んでみました。青味・赤味の双方を感じさせる、これまでの靴クリームと黒とはひと味異なる高貴な印象の色合いです。画用紙の板目が浮き出る位の透明感! これこそ顔料を用いていない証拠です。

連日数多くの革靴のお手入れにいそしむ長谷川氏をはじめBrift Hのスタッフは、当然と言うべきか市販のシューケア用品に関しても一家言持つ方々ばかり。そんな彼らから見るとこれまで出ていていた乳化性靴クリームは、どれも優れた点と劣る点とが混在していて、「これがベスト・オブ・ベスト!」と言い切れるものが無かったそうです。「油分はしっかり入るけど、こってりし過ぎて仕上げに少しコツがいる……」とか、「革馴染みは抜群に好いのだけど水ジミが起こり易く、しかも上に油性ワックスが乗り難くて鏡面磨きし難い……」とか、或いは「成分に必要以上に顔料が多く入っていて、コバなどその色を付けたくない箇所に付くと処置が面倒……」などなど。

THE CREAMundefinedミディアムブラウン

こちらはミディアムブラウンの”THE CREAM”を画用紙に刷り込んだものです。ブラックと同様に、色の複雑さと抜けの良さとが両立しています。このニュアンスなら、何回か使って行くうちにその靴が「自分の色」になること確実!

これらのイイとこ取りの乳化性靴クリームができないものか? と約3年の試行錯誤を重ね、遂に完成したのがこの”THE CREAM”です。中身はさておき、まず注目したいのはネーミング。”SHOE CREAM”ではない、つまり靴だけでなく革製品全般に使うのを意図した製品と言うことです。「いつもテーブルの上に置いておいて、レザーバッグや革で覆われたソファーなども含めて、あれっ?と思った時にすぐに使っていただきたい」との長谷川氏の思いが、その名からストレートに伝わって来ます。

そう、家のテーブルでいつ見ても違和感を与えないよう、容器やラベルにも配慮がしっかりなされています。例えばイエローゴールドとダークブラウンの配色の瓶は、ストリートシューシャイナーから今日の地位まで登り詰めた長谷川氏ならではの現代的なラグジュアリー観そのものですが、高級化粧品みたいで決して悪目立ちはしないのがまた心憎い訳です。もちろんこの瓶の色は、中身の成分が劣化し難くすることまで考え抜いた選択ですよ。更にはラベルのフォントにもこの10年で一気に浸透した某スマートフォンでお馴染みのものを採用。それと同様に「豊かに・でも身近に」のメッセージが伝わって来るではありませんか!

成分的にも今日の時流を踏まえ香料は添加せず、スクワラン・シアバター・ホホバオイル・ラノリン・カルナバ蝋そして蜜蝋など、化粧品と全く同一レベルに精製されたほぼ自然由来の約30種類の原料を配合したとのこと。それもそのはず、この商品は靴クリームのメーカーではなく、Brift Hのお客様が社長を務める化粧品メーカーが製造に携わっているからです。長谷川氏も試作品を自分の顔に塗って無害であることを確認した上で、発売にゴーサインを出していますので安全性は折り紙つきです。そして色付きのものは、革質を活かしつつ透明感のある仕上がりとする目的で、顔料を一切使わず色出しは染料のみ。実はこれ、乳化性の靴クリームでは非常に稀なケースなのです。


肝心の使用感は、次のページ

簡単・スピーディ、しかも彫り深く仕上がる!

他の靴クリームとの比較

向かって左(右足)が他社の黒の乳化性靴クリームを用いたもの、向かって右(左足)が”THE CREAM”の黒を用いたものです。例えば反射の違いなどを通じて、後者の方が色味の凛々しさが強いのがお分かり頂ける筈です。

さあ、この”THE CREAM”を実際に使ってみましたよ。まずはナチュラル(無色)から。流石に化粧品メーカーによる製造だけあり、これまでの乳化性靴クリームでは経験のないまるで乳液のようなサラッとしたテクスチャーのためか、革馴染みの良さが従来のものとは雲泥の差です。これならアッパーに塗る際に小ブラシは不要で、指で塗っても全く問題ないと言うかその方がお勧め! そして塗った後で指に変なベト付きや妙なツッパリ感が全く残らず、拭くのを忘れてしまったほどです。革も塗った後に軽くブラッシングと空拭き(浸透性が抜群なのでどちらも「軽く」で大丈夫です)するだけで、「待ってましたー!」と言わんばかりに抜けが良く光り始め、革の奥まで水分と油分がしっかり入っているのを実感できます。

色付きのものはブラックとミディアムブラウンのものを使ってみましたが、どちらも従来のものに比べ透明感が増して色味が回復するのが一目瞭然。何かを覆い隠すような雰囲気に仕上がらないのは、顔料を用いていない何よりもの証拠です。ブラックは青みと赤みの双方を深く感じさせてくれる、今まで見たことの無い非常に気品のある印象に仕上がり、対するミディアムブラウンも独特のコクや立体感を有します。特に茶系はバリエーションが豊富なので、ついつい全色揃えたくなる欲求に駆られます。

更にはナチュラル・色付き共に仕上がる時間が圧倒的に速い速い。私(飯野)は塗布から乾拭き完了までを通常は片足5分台で行いますが、これだと何と3分台! この速さと仕上がりの趣の良さそしてスベスベ感を知ってしまうと、革製品のお手入れが面倒事ではなくワクワク楽しくなること確実です。革質もあまり選ばないので、これなら初心者にもエキスパートにもお勧め。日頃のお手入れだけでなく、ちょっと酷使したなぁの時や長い間履かずに置いていた靴を復活させる時なども含め、結構高頻度に使ってしまうのではないでしょうか。

なお、この”THE CREAM”は、使い終わった後にBrift Hに容器を持参し代金を払えば、再度中身を詰めてもらえます。こちらもエコロジーに配慮した、従来の靴クリームでは全く考えも付かなかった斬新なアイデアでしょう。額面の価格そのものは正直それなりにします。しかし使い勝手の良さであっという間に元が取れるこの”THE CREAM”は、やはりまたしても「大革命」なのです!!


【商品案内】
Brift H THE CREAM
成分: 乳化性
色: 全8色……ナチュラル(無色)、ブラック、ネイビー、ダークブラウン、タバコブラウン、ミディアムブラウン、コニャック、ライトブラウン、バーガンディ
容量: 75ml
価格: 一瓶各3240円(税込)

【問い合わせ先】
Brift H
住所: 〒107-0062 東京都港区南青山6-3-11 PAN南青山204
TEL&FAX: 03-3797-0373
HP: Brift H
営業時間: 12:00~20:00
定休日: 火曜日

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