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ついに発売!新型プリウスってどんなクルマ?

12月上旬に発売した次期型プリウス。すでに納期まで数ヶ月待ちという状況で、納車を望むなら早めのオーダーがマスト。「どんなクルマ」なのかを今から把握しておきたいところ。他のメディアではあまり大きく取り上げていないポイントも含めて、生まれ変わったプリウスを解説したい。

国沢 光宏

執筆者:国沢 光宏

車ガイド

次期型プリウス、肝心のハイブリッドシステムは?

最も燃費の良いグレードではJC08モードで40.0km/Lを達成

最も燃費の良いグレードではJC08モードで40.0km/Lを達成


話題沸騰中の新型プリウス。購入を考えている人も少なくないと思う。すでに納車まで数ヶ月待ちという状況。早めの納車を望むなら、早めのオーダーをすすめておく。以下、どんなクルマなのか紹介したい。

まず肝心のハイブリッドシステムだけれど、基本は大きく変わっておらず、「新しいタイプのハイブリッドになるのでは?」と言われていたものの、98馬力の1.8リッターエンジン+72馬力のモーターを使い、トヨタ式の動力伝達機構で前輪を駆動する『THS2』のままである。

ただ、エンジンを始め、モーター、発電機、インバータ、動力分割機能の大幅な見直しや設計変更を行うことにより、最も燃費の良いグレードはJC08モード燃費で40km/Lを達成。一回り小さい1.5リッターハイブリッドのアクア(37km/L)を大きく凌いだ。圧倒的な世界一の燃費効率である。

他のメディアではあまり大きく取り上げていないが、暖機運転を早めるためのエンジン冷却システムや、寒いときはラジエターを冷やし過ぎないためのラジエターシャッターも付けるなど、カタログ燃費でなく実用燃費を向上させる技術を多数投入している。実用燃費も10%以上良くなると思っていい。

こういった燃費対策で寒冷地の燃費低下や暖房の利きの悪さも解決されたためか、プリウス初の4WDも設定されている。モーター駆動方式ということで後輪を駆動するのは走り始めや速度域の低い上り坂に限定されるが、やっと降雪地域でも燃費の良いプリウスを使えるようになります。

燃費を追求した現行モデルから進化し、よりバランスのとれたクルマに

大きく変わったのがボディ。現行モデルより長さで60mm、幅が15mm広がり、4540mm×1760mmと一回りサイズアップした。駆動用バッテリーの搭載位置を車体後部から後席の床下に移動したこともあり、ラゲッジスペースも大幅に拡大。今までのプリウスより車格が上がっている。
一回りサイズアップしたボディ

一回りサイズアップしたボディ


デザインは燃料電池車『ミライ』に似た雰囲気を持ちながら、車体後部など現行プリウスと共通したテーマも残す。写真で見ると多少の「失敗しちゃった感」もあるだろうけれど、実車は個性あって好ましい。少なくともデザインが原因で評価を下げるようなことはないと思う。

素晴らしいのは車速50km/hで追突防止可能な緊急ブレーキ(歩行者も感知)機能を持つという新世代の自動ブレーキ。「レーダー+単眼カメラ」のセンサーを持っており、当然のことのように自動停止まで行ってくれる先行車追随クルーズコントロールを含む。さらに後方&側方の警報も装着可能。

新型プリウス インテリア

新型プリウス インテリア


現行プリウスは燃費の追求したモデルであり、自動ブレーキに代表される事故防止装備についちゃ皆無に近かった。やはり今や安全は燃費と同じくらい重要。やっとプリウスもバランスの取れたクルマになる。気になる価格ながら、現時点では不明。大幅な値上がりをしていないことを望む。

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