30代からの罹患率上昇が顕著な乳がん

乳がん検診というと40代以上をイメージする人も多いのではないでしょうか? 多くの自治体では、「40歳以上で偶数歳」の女性を対象に、乳がん検診の費用助成を行っていますし、マンモグラフィ(乳房X線)は日本のガイドラインでは40歳からが推奨とされています。しかし、実際のところ、30代の人からも乳がんへの不安を聞くことも少なくありません。

若い年齢から乳がんの不安があることは、罹患率の統計からも明確です(以下の図参照)。
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図:年齢階級別がんの罹患率より、乳がんは若い世代から多く見られる 出典:国立がん研究センターがん対策情報サービス(※クリックすると拡大します)


上記のように、国立がん研究センターがん対策情報センターのデータベースから、年齢階級別の罹患率(2011年女性)をみると、乳がんは他のがんと比べて30歳代からの増加が顕著で、40歳代後半からピークを迎え60代以降減少しています。

マンモグラフィだけでは、約10~15%の乳がんが見落とされる恐れがあると言われています。がんは早期発見ほど治る確率が高くなるといわれるだけに、私たちは自治体などの検診に頼るだけではなく、自分で身近にチェックする術を知っておいたほうがいいのではないでしょうか?

若い世代も40代以降も、自分で毎月など定期的にチェックできる道具として、手指の触感を高める乳がん自己検診補助グッズを目にすることが増えてきています。

今回は、乳がん自己検診用のグッズに興味をもっているAさんとともに、その特徴などの情報や選び方を整理していきます。

乳がんチェック、「自分の手で」と「補助具を使う場合」の違いは?

30代の女性

乳がん検診は30代でも早くない

Aさん:自分で鏡を見たり触ったりしながらチェックするのと、自己検診用のグッズを使うのとどのくらい違いがあるのでしょうか?

ガイド:実は、私自身、いくつかのモデルで試してみたことがあります。実際に触ると、胸の内側にあるあばら骨とシコリとの見分けがつかなかったり(苦笑)、パチンコ玉くらいの大きさではわかりにくいなぁと感じました。一般的に自分で触れてわかるのは、直径2センチくらいの大きさからだそうです。

Aさん:そうなんですか。グッズを使うと、もっとはっきりわかるようになるのでしょうか?

ガイド:そこが、各商品の工夫のしどころですね。例えば、素手のままでは指先と乳房の皮膚の間で摩擦が起こり、皮膚が引っ張られてしまうため、しこりの凹凸がわかりにくかったり、しこりも一緒に動いて見つけづらくなると言われています。それらを解決するために、特殊なフィルムを何枚か重ねたり、特殊なオイルをフィルム内に入れたりして摩擦を解消し、しこりを見つけやすく工夫しているのだそうです。ちょっと試してみます?

Aさん:はい、やってみたいです。

ガイド:例えばですが、1本の髪の毛を上から触っても、素手では動かす方向によってなかなかはっきりとわからなかったりしますよね。でも、フィルムが何枚か重なった手袋のようなものを使うと、どうですか?

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髪の毛1本の太さでも感じ方が違う!

Aさん:あ!髪の毛がすごく太く感じてよくわかります(笑)!全然違う!なんで?こんなにハッキリわかるんですか!

ガイド:面白いですよね(笑)。素手より触感の感度が高まるので、異常が感じやすくなるんですよね。この仕組みは各社が工夫して商品開発しているようです。

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