テクノポップ/アーティストインタヴュー

80年代をギークにするサテライトヤング

起業家・写真家としても活躍する草野絵美さんと幼少期からヤン・ハマーに浸ってきたベルメゾン関根さんの二人からなる、サテライトヤングが登場! 80年代的熱狂が、ギークカルチャーに見事にリンク! デビュー曲「ジャック同士」…どこかで聞き覚えありませんか?

四方 宏明

執筆者:四方 宏明

テクノポップガイド

不思議コメディーと南野陽子

ガイド:
私事から始めますが、今まで本業とこのテクノポップ・ガイドという仕事は分断されていて、ほとんど繋がらなかったのです。最近、独立して、いろんな人たちをお会いする機会が増えた結果、結構つながってきて、なんだか嬉しいです。そんな中、草野絵美さんにお会いして、「私、サテライトヤングというユニットをやっているんです」と自己紹介していただき、音源を聴いてみると、良い意味で予想を裏切られて、これはインタヴューしなくっちゃとなったわけです。そんなわけで、本日は、草野さん、ベルメソン関根さん、よろしくお願いします! まずは、草野さんと関根さんはどのような経緯で一緒にサテライトヤングやることになったか教えてくだい。
satelliteyoung

サテライトヤング (左から: 草野絵美、ベルメゾン関根)


絵美:
しっかり、聴いてくださって感激です!!ありがとうございます! 最初は、私が突発的に「ちゅうかなぱいぱい」という80年代の東映不思議コメディーシリーズを見て、「こういう映像を完全再現したい!」と思い、共通の知人に話してたのがそもそものきっかけです。そこで、紹介してもらったのが音楽から映像までカヴァーする関根さんでした。紹介してもらった時はなにもなかったんですが、1年くらいして、ある日突然、気づいたら、1stシングルとなる「ジャック同士」のアカペラ音源を関根さんに送っていたのでした! それが始まりです。

関根:
僕は、長年シンセや電子音を使ってる音楽はかなり雑多に聴いてたんですが、実験的なものとかも色々聴いて、大分食傷気味になってました。そんな時に、あるきっかけで南野陽子の「楽園のDoor」を聴いて、めちゃくちゃ新鮮に感じたんです。ソリッドなシンセベースに物憂げなアイドルヴォイスが乗ってる感じが衝撃的で。

「これやりたい!!」ってずっと心に秘めていたところに、偶然にも80'sアイドルやりたい、っていう話がきたので、これはやるしかないな、と。「ジャック同士」のアカペラに音を付けてみたら、自分ひとりじゃ絶対に出てこない面白いものが出来たので、テンション上がりましたね。

未来とレトロ

ガイド:
なるほど、不思議コメディーと南野陽子がインスピレーション!
サテライトヤングってとっても近未来的、ある意味キッチュなアナクロ感があるネーミングで僕は好きなんですが、由来とかあるんでしょうか? ちなみに宇宙ヤングというテクノポップ・ユニットがいますが、ご存知でしょうか?

絵美:
宇宙ヤング、知らなかったです(笑)! ヤングって言葉も80年代ならではの言葉ですよね。「レッツゴーヤング」とか。サテライトヤング自体には特に意味はないんですが、二人でいろんなイメージワードを出し合って、一番、未来的な響きをもっていて、レトロな響きをもっているものを選びました。

関根:
あれやこれやと色んなワードを出していったんですが、絵美ちゃんが「ヤング…、サテライト…」って言った時に、ひっくり返して「サテライトヤング」にしてみたら、なにか分からないけれど自分たちがこれから表現しようとしている雰囲気にピタっとハマって、「あ、これ降りてきたな」って思ったんです。次の日に冷静になって考えてみても、二人とも全然気持ちがブレてなかったんで、めでたく決定!という感じですね。
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