間取りと暮らし、合っていますか?

私は仕事柄たくさんのお住まいを拝見しますが、時々、家族のライフスタイルと合わず、間取りに暮らしを合わせてしまっているケースを見かけます。
例えば、「食事はダイニングテーブル、くつろぐのはリビングのソファ」「勉強は子ども部屋でする」など、決められた場所で、決められた使い方をするべき、という考えなのかもしれません。

忙しい子育て世代こそ、自然に家族のコミュニケーションがとれる間取りをつくることが大事です

忙しい子育て世代こそ、自然に家族のコミュニケーションがとれる間取りをつくることが大事です

せっかく注文住宅は、自由に間取りをつくることができるので、この考え方を見直してみませんか?

好きな場所で好きなことができる一方、家族が集まれる空間もしっかりとつくる。つまり、間取りに暮らしを合わせるというのではなく、自由に居場所を選びながらも家族が自然にコミュニケーションをとれるような間取りをつくりたいですね。

 

したい事によって居場所を選べる間取り

近年、ワークスタイルの変化により平日に自宅で仕事をする人が増えています。また、休日には家族全員で料理をしたり、気軽に友人や知人を招いてホームパーティーを楽しむ家族は多いでしょう。

一世代前と異なるのは、家で仕事をするのはご主人、料理やおもてなしの準備をするのは奥様、と役割が決まっていないという点です。奥様も家で仕事をしたり、ご主人はもちろん、招かれた友人も一緒に料理をするなど、暮らしのスタイルは変化しています。だからこそ、したい事によって自由に居場所を選べる間取りは最適といえるでしょう

例えば、ダイニングには、カフェにあるような大きなテーブルを置けば、みんなが自然と集まりやすいスペースとなります。大きなテーブルで、パパは仕事、ママは読書、子どもたちは宿題など、同じ空間にいながら、それぞれが“したい事”ができるでしょう。

大きなテーブルのあるダイニングは、家族や友達の集いのスペースにピッタリ

大きなテーブルのあるダイニングは、家族や友達の集いのスペースにピッタリ


キッチンは、左右からアクセスできるプランにすればぶつからないので、大勢で料理をしてもストレスがありません。料理の様子が分かるオープンスタイルなら、「私にもつくらせて」「片付けようか?」など、家族も友人も参加しやすくなります。

家族や友人と一緒に使えるキッチンなら、料理も片付けも楽しく進められます

家族や友人と一緒に使えるキッチンなら、料理も片付けも楽しく進められます


ダイニングからフラットにつながるテラスは、気軽に外に出やすいスペースです。デッキを敷きつめ、ベンチやガーデンファニチャーを置けば、心地よい光と風を受けながら食事やバーベキューを楽しめる居場所になります。

テラスにはベンチやハンモックを置き、おしゃべりや読書を楽しむ居場所に

テラスにはベンチやハンモックを置き、おしゃべりや読書を楽しむ居場所に


リビングは、アクティブなダイニングやキッチンとは趣を変え、リラックス感の高い空間にするとよいと思います。大きめのソファを置いたり、床面にカーペットを敷けば、集う人数もくつろぐスタイルも限定しません。床面を一段下げれば、ダイニング・キッチンとはゆるやかに空間を区切れるので、“おこもり感”のある空間がつくれます。

思い切り足をのばしてゴロゴロできる、くつろぎ感あふれるリビング

思い切り足をのばしてゴロゴロできる、くつろぎ感あふれるリビング


また、家族の図書館的な空間として、廊下やホールにプチライブラリーを設けるのもおすすめです。本棚にある本を通じて、家族や友人同士の話題はさらに広がり、食事を通してとは異なるコミュニケーションが楽しめそうですね。

“たまり場”的なプチライブラリーで、本を通じてのコミュニケーションを楽しんで

“たまり場”的なプチライブラリーで、本を通じてのコミュニケーションを楽しんで


子ども部屋は、自由に描ける壁面や小屋裏を設けて、子どもの友達も一緒に、自由に遊べるプレイルームにしましょう。テントを置いたり、木の幹模様のクロスを使うなどの仕掛けがあれば、遊び場感はさらにアップします。

小さい時は空き部屋になりがちな子ども部屋も、間取りやインテリアの工夫で楽しいプレイルームに

小さい時は空き部屋になりがちな子ども部屋も、間取りやインテリアの工夫で楽しいプレイルームに


プライベート空間での“ひとり時間”も大切に

30歳~40歳代の子育て世代は、家族や友人と楽しむ時間を大事にしつつ、自分がひとりになれる時間も大切にしたいという価値観を持っています。家族や友人達と楽しむ空間はとても大切ですが、ひとりの時間を楽しむためにちょっとした空間をつくり、プライベートタイムも満喫できるようにしましょう。

男性に人気のガレージですが、専用空間として設けずに、玄関につなげて配すれば、家族とゆるやかにつながれる空間になります。靴を脱がない空間なら、近所の方にも気軽に自分の趣味やこだわりを紹介しやすく、コミュニケーションのための場としても活用できるでしょう。

土間仕上げのプチガレージは、アウトドアグッズも収納できるスペースに

土間仕上げのプチガレージは、アウトドアグッズも収納できるスペースに


LDKの近くにスペースをつくるなら、あえて間仕切りで空間を仕切り、プライベート感は高めるとよいと思います。LDK内の一角にスペースをつくるより、趣味や仕事、休息などの“ひとりの時間”をより楽しめるでしょう。壁の一部に小さな内部窓を設ければ、家族の気配を感じやすくなります。

ひとりの時間を静かに過ごす空間こそ、好みのインテリアを楽しみましょう

ひとりの時間を静かに過ごす空間こそ、好みのインテリアを楽しみましょう


自分たちの価値観と暮らし方に合う間取りづくりを

新しい住まいで充実したライフスタイルを送るためには、住み手の価値観に合う間取りをつくることも重要といえます。
子育て新世代の皆さんは、家族や友人とつながる時間と自分だけの時間、どちらの時間も大事にしたいという価値観をお持ちです。ただ、共働きが多いうえ、子どもは習い事や塾があるため、生活時間帯が合いにくいという現状もあります。
自由に居場所を選びながらも自然にコミュニケーションがとれるプランは、住宅の間取りに取り入れれば家族の絆を一層深めることにも役立つでしょう。いわゆるオフィスの「フリーアドレス」の考え方と似ていますね。

家族のつながりとプライベートタイム、どちらの時間も無理なくつくりだせる間取りをつくり、希望通りのライフスタイルを手に入れましょう。

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