年金

結婚を考えている相手が年金保険料未納!どうすれば?(2ページ目)

「保険料を払わない人が多いから、将来年金制度が維持できなくなるのではないか」という公的年金に対する不安を耳にすることがあります。保険料の未納により年金制度にはどのような影響があるのか、また、自分が公的年金の保険料を納付していても、結婚相手やその家族が保険料を未納していたら経済的な負担はどの程度になるのか、みていきましょう。

原 佳奈子

執筆者:原 佳奈子

年金入門ガイド

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公的年金の保険料納付状況

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保険料の未納者は年金加入者全体のどのくらいなのか、将来への影響はどうなのかみてみましょう

厚生労働省の発表によると、国民年金保険料の2014年度の納付率は63.1%。前年比+2.2ポイントですが、いまだ低迷しています。しかしながら、公的年金の加入者は全体(第1号、第2号、第3号の合計)で6,721万人。そのうち保険料の未納者は、第1号被保険者の中の約224万人。未加入者と合わせても全体でみれば3.5%程度です。この割合から考えると、財源不足が懸念されるほど未納者の数が多いとは言えません。
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(厚生労働省「2014年度保険料の納付状況と今後の取組等について」より、クリックすると拡大します)

公的年金のうち老齢年金は受給資格(現在は原則25年以上保険料を納付していること)を満たしていないと年金を受給することができないので、未納期間が長くなると年金は受給できません。また、受給できる額は、保険料を納付した期間に応じて計算されますので、受給資格を満たしたとしても未納期間が多いと受け取れる年金額が少なくなってしまいます。

さらに、国民年金の給付には国庫負担(つまり税金)が2分の1投入されていますので、未納してしまうと、その分税金分も取り戻すことはできないといえます。そのうえ、障害年金や遺族年金も未納期間が多いと受給できない場合があります。これらの点からも、保険料の未納は個人への影響が大きくなります。一方、年金財政全体への影響はあまり大きくないでしょう。
 

公的年金の特徴(2)~世代間扶養

日本の公的年金制度には、「世代間扶養」という特徴もあります。世代間扶養とは、現役世代が負担する保険料が現在のシニア世代が受給している年金の財源(年金の財源には、保険料のほかに積立金や税金が投入されます)となり、社会全体でシニア世代を扶養するしくみで、このしくみを賦課方式といいます。公的年金は保険料を自分が受給する年金の財源として積み立てる積立方式ではありません(賦課方式と積立方式の詳細は「年金制度を再確認~賦課方式?積立方式って?」をご覧ください)。
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(厚生労働省ホームページより、クリックすると拡大します)

年金制度がなかった時代、日本では、高齢になった親を子どもが扶養する私的扶養が一般的でした。昔は子どもの人数が多く、大家族で生活する世帯が多かったので、同居する家族で高齢者を支えていました。経済成長が進むと人口が都市部に集中し、親と同居する子どもの数は減少して私的扶養は難しくなりましたが、経済成長とともに年金制度が充実して、経済的に自立できる高齢者が増えてきました。このような社会経済的背景からも現役世代全体が高齢者を扶養する社会的扶養が一般的になりました。少子高齢化が急速に進んだ現在では、私的扶養だけでは厳しいものになっているでしょう。
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(厚生労働省ホームページより、クリックすると拡大します)


仮にもし、結婚を考えている相手がその家族も含めて保険料を未納していたら、どうでしょうか?公的年金に代わって、誰かが経済的に支えていかなければいけない状況になってしまうでしょう。そのような場合、私的扶養がどのくらいの負担になるのか考えてみましょう。
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