最近では“歴女”という言葉が生まれるほど、日本でも時代劇を見る女性が増えましたが、もともとは中高年の男性が見るものというイメージが強かった時代劇。しかし、多種多様なジャンルの時代劇が制作されている韓国では、幅広い視聴者から愛されています。そこで今回は、時代劇を3つのジャンルにわけて見どころを解説します。


正統派が好む大河ドラマ

NHKの大河ドラマに匹敵する、比較的、時代考証に忠実な正統の派時代劇は韓国にもあります。1990年代まではMBC、SBSも制作をしていましたが、近年では公共放送局であるKBSのみが大河ドラマを制作しています。古めかしい言葉つかい、やや堅苦しいストーリーのため、視聴者が歴史ファンに限定されがちで、制作コストのわりに視聴率が獲得できないことがその理由ですが、歴史を極力ゆがめることなく描かれた骨太の作品は高い評価を受け、また俳優にとっても公共放送の大河ドラマで主演に選ばれることは大きなステイタスになります。

これまでの大河ドラマでヒットした作品は、朝鮮王朝の建国から、王位を巡る骨肉の争いを大スケールで描いた1998年の大作「龍の涙」。登場人物を英雄と美化することなく、権力闘争を生々しく描いた点が好評で、最高視聴率49.6%を記録しました。また2000年に最高視聴率60.2%を記録した「太祖王建」は、大好評ゆえに延長に延長を重ねて全200話も制作された大河ドラマの傑作。後三国(新羅、後百済、後高句麗)の英雄たちが覇権を争った、高麗の三韓統一までのストーリーを描いたもので、日本でも戦国時代のドラマが人気なのと同様に、幅広い層から支持されました。