発売前にハマッていた…

E3の図

スプラトゥーンが初めて発表されたのは2014年のE3。既にこの時、世界中のゲーマーがその新しさに気がついてワクワクしていました

まだ発売されてもいないのに、「完成披露試射会」ではまってしまって、ずーっとイカのことばかり考え、YouTubeやニコニコ動画で実況プレイを漁る毎日、なんて人、いませんか? ガイドはそうです、ヤバイです。頭の中、イカ色で染まってます。

イカって何のこと? という方もいますよね。任天堂がWii U専用タイトルとして2015年5月28日に発売する「スプラトゥーン」のことです。いわゆるサードパーソンシューティング、TPSなんですが、プレイヤーキャラクターがイカなのです。

ごくごく簡単に言いますと、4対4に分かれてイカたちが自分のチームの色のインクを撃ち合って戦うゲームです。ステージ中にインクをまき散らし、塗って塗られて、塗りかえして、たくさんの面積を自分のチームの色で塗りつぶした方が勝ちです。インクを敵にあてれば倒すこともできますし、敵を倒すことでゲームが有利にもなりますが、あくまで勝敗は塗った面積! もう、そこらじゅうをびっしゃびしゃに塗って戦うのです。

さて今回は、このスプラトゥーンがどんなゲームなのか、イチから分かりやすく説明…しようかとも思っていたのですが、ちょっと考えまして、やめました。それは公式サイトや他の記事に譲りまして、それよりはこの新しさ、楽しさをめいっぱいお伝えしたいと思います。

本当に、このゲームは面白い、そして新しいんです。任天堂が開催した発売前の時間限定オンライン体験イベント「完成披露試射会」に参加した人の中には、いっぺんでイカの虜になってしまった人がたくさんいるのです。

どんなゲームなの? という方は、まずは公式サイトの紹介動画などをご覧になることをオススメします。

【関連サイト】
Splatoon(スプラトゥーン) - 任天堂(公式サイト)

とにかく色を塗るだけで面白い!

スプラトゥーンの図

インクをぶちまけるってだけで、もう楽しい!

まず、水鉄砲のようなものでインクを飛ばして床や壁を塗りまくる、これが単純に楽しいです。試合開始と同時にインクをぶちまけるところからスタートするわけです。根源的な何かに訴える楽しさがあります。

そして、自分の色に塗ったところは、イカになって潜ることができます。このゲーム、ボタン1つでヒトとイカを切り替えながら遊ぶんですね。ヒトの時はブキでインクを撃つことができますが、イカになると塗ったインクに潜ることができます。インクに潜ると約2倍の速度で高速移動、インクさえ塗ってあれば壁を登ることだってできます。

潜った状態で助走をつければジャンプの飛距離も伸びますから、撃って潜って、助走をつけてジャンプ、空中でヒトに戻りながらまた撃つ、なんてスタイリッシュなアクションも。

武器も、普通のシューティングゲームとはちょっと違ったものがあるんです。

ローラー!ローラー!ローラー!

ローラーの図

オラオラオラーと塗りつぶしていけます。敵の後ろから塗りつぶすのはやみつきになる快感です

スプラトゥーンには、大きく分けて3つの「ブキ」の種類があります。1つはマシンガンのようにインクを連射できる「シューター」、もう1つはボタンを長押ししてチャージすることでスナイパーライフルのように遠くを狙える「チャージャー」、そして最後になんと撃つことを主体としない、塗りつぶすブキ「ローラー」です。

それぞれ、特徴的で、扱ってみると違った面白さがあるのですが、特にスプラトゥーンというゲームを象徴しているのはローラーでしょう。何しろ銃じゃないです、そのままローラーですから。子どもの頃、図工の授業で版画なんかを作った時に使うローラー、あれのでっかいやつで地面をぐんぐん塗って進みます。そして敵がいればそのままローラーでひいて倒しちゃうわけです。

だから、狙わなくていいんです、敵の隙をついて、横から、後ろから、ジグザグに動いて的を絞らせない様にして正面から、突っ込んでいけばいいんです。もっと言えば、敵と戦わなくてもいいんです。ローラーはビターッと面で塗りつぶせますから、塗り能力が高いんですね。敵を倒さなくてもいいこのゲーム、敵から逃げて逃げて塗りまくるだけでも、活躍することができます。

シューティングゲームにおいて、大きなハードルの1つは「狙う」という行為です。これができなければ敵を倒せない、一方的にマトになるだけ、つまらない、という壁が初心者にはあります。でも、ローラーはそんなこと関係ないんです、狙わなくても戦えますし、戦わなくても活躍できます。

シューティングゲームは普段やらない、という人も、騙されたと思ってぜひローラーを体験して欲しいです。敵の色をローラーで塗りかえていくのは、格別の気持ちよさがあります。

圧倒的テンポ感

スプラトゥーンの図

ヒトで撃って、イカで動いて逃げてと、ヒトとイカを切りかえながら戦います

色を塗るというコンセプトや、ローラーのような目新しいブキに隠れがちですが、スプラトゥーンの面白さを支えているのは、テンポの良さでもあります。

まず、スプラトゥーンには何もしないという時間がほとんどないんですね。敵と遭遇していない時も、移動している時も、いつも塗っています。スタート直後はもちろん、常に塗り残しや塗り替えされた場所を探して塗りながらステージを走り回ります。

イカのアクションにも秘密が隠されています。スプラトゥーンはインクを撃つと、そのうちインク切れになるので、補充しなければいけません。どうやって補充するかというと、ガシャコンとリロードする…のではなく、イカになってインクに潜ることで補充できるんですね。

イカがインクに潜るアクションには、いくつもの意味があります。高速移動、インク補充、潜ることで緊急回避にもなります、イカとインクは同じ色をしているので、敵に見つかりにくくもなります、まさしく潜伏ですね。撃つ以外の戦術的アクションがイカに凝縮されるため、アクションのテンポ感は抜群です。

そこらじゅうを塗って陣地を広げながら進んでいたら、敵と遭遇、撃ってきたのでとっさにイカになって緊急回避、インクを補充しつつ急旋回して回り込み、敵に接近したところでヒトにもどって強襲、なんてアクションが簡単に可能です。

敵にやられるとどうなるのか、数秒間待たされた後に、自軍のスタート地点に戻されます。といっても、この間もボサッと待ってるわけではありません。手元のWii U GamePad(以下ゲームパッド)を確認するのがこのタイミング。

ゲームパッドにはステージ全体が見えるマップが表示されてます。マップを見ればどっちのチームがどこをどれだけ塗っているかが一目瞭然、優勢なのか、押し込まれているのか、塗ったはずのところがいつの間にか塗りかえされていたりも。ここで状況を把握して次の行動に繋げます。

マップにある味方のアイコンをタッチすれば、イカの姿でバビューンとスーパージャンプ! 味方のいる地点まで一気に跳ぶことができます。これがまた爽快なんです。スタート地点に戻されても、すぐに前線に復帰することができます。

アクションとアクションの隙間が色んな形で穴埋めされていて、常に目の前にやるべきことが提示されています。これがすごくテンポ感を良くしていて、対戦時間があっという間に過ぎてしまいます。

シンプルで、間口の広いゲームですが、しかしちょっと遊ぶと、その戦略性の深さにもすぐに気がつきます。

塗り戦略

Wii Uの図

Wii Uもってないんだよなー、という方は、マリオカート8や大乱闘スマッシュブラザーズ for WiiU、ベヨネッタ2にピクミン3などにも興味があれば、本体の購入を検討してみるのも良いかもしれません(イラスト 橋本モチチ)

スプラトゥーンには、これまでのシューティングには無かった戦略、戦術がいくつも顔を覗かせます。

例えば、マップのあらゆる場所が、戦略的な意味を持ちます。大きな広場はどちらのチームも塗りたいですから、戦力が衝突する激戦区となります。あまり使われない通路は一度塗っておけば中々塗り替えされにくいというのがポイントにもなります。「ここって忘れられやすいんだよなー」というところをキッチリ塗っておく几帳面な人と、ガリガリと敵陣地に攻め込む人と分かれるのは、なかなか面白いです。

遠くの敵を狙撃できるチャージャーが高台に上って狙撃することで広場を守るというのはよくあることですが、ずーっとその場で敵を待っていても、他の場所をみんな塗られてしまえば負けてしまうかもしれません。何しろこのゲームには「戦わない」という選択肢もあるのです。逆に、全員で敵の陣地深くまで攻め入って、勝ったと思っていたら後方に敵ローラーを1人見逃していて大暴れされていた、なんてこともあります。

敵と遭遇した時の動きも、独特の要素があります。自分のインクにはイカになって潜れますが、敵のインクがあるところでは足をとられて動きが遅くなり、徐々にダメージも受けてしまいます。敵の後ろに回り込めたら、当てられなくてもインクをばらまくだけで敵は窮地に陥ります。退路を断ったことになるのです。

変わったところでは、ローラーがゴロゴロと接近、倒すか、ひかれてしまうか、とっさに壁に塗られたインクにダイブ、壁の中でやりすごして、後ろから射撃、なんて戦法も可能です。まるで忍者のようですね。接近戦に弱いチャージャーを使う時は、非常に有効かもしれません。

スプラトゥーンは、簡単で、分かりやすく、そして新しさが詰まっています。製品版が発売されると、みんながよってたかって色んな事を試し、きっとその新しさがはじけるでしょう。今度はこのブキを試してみよう、あそこの壁を塗ったらショートカットできるんじゃないか、ああ、こんな戦略があったのか、発見や驚きがきっとたくさん待っているんじゃないかと、期待せずにはいられません。

今回は紹介しきれていませんが、オフラインでも、1人用と、2人で遊ぶ対戦が用意されています。オンライン対戦も、今回紹介した、塗った面積を競う「ナワバリバトル」以外のルールもあります。ステージもブキももっとたくさんあります。服や帽子など、おしゃれしつつ攻撃力や移動力などの能力をパワーアップできる「ギア」と呼ばれる装備もあります。発売された後も半年ほどの間、無料アップデートが続くようです。

イカがでしょう? ちょっと興味がわいてきたという方もいらっしゃるんではないでしょうか? 面白そうだと思っていただけましたら、ぜひ、血で血を洗う…もとい、インクでインクを洗う戦いに参加してみてください。まもなく海鮮ですよ!

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