アイドルカルチャーとEDMカルチャーの繋げ方

可愛くてタフで踊れる美少女たちが「パーティーピーポー!」の絶叫と共に客席も巻き込む、最尖端の「踊れるアイドル現場」を東西で生み出し始めている”EDMアイドル”Stereo Japan。前回に続いて水江チーフプロデューサーのインタビューをお送りします。

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6人組の「Stereo Tokyo」と8人組の「Stereo Osaka」、両者が合体すると「Stereo Japan」に。5月20日に発売されるファーストシングル「Electoron」は「JAPAN」盤、「TOKYO」盤、「OSAKA」盤の3種類が発売されます。


前回はこちら。“EDMアイドル”Stereo Japan前編

――あと最初のニュースリリースでインパクトあったのが、シングル『Electron』の複数枚買い特典が「100枚購入で、CDが100枚収納できるラグジュアリー段ボール、ドンペリのようなデザインの空き瓶をプレゼント」「500枚購入でメンバーと海沿いの高速道をリムジンで」とかEDM関連のゴージャスさをアイドルの複数枚購入と絡めてたところなんですけども。

「あれは既にアイドル現場に通ってるアイドルファンに向けて内向きに言ってるんじゃなくて、日本のアイドルに興味ない一般の人や海外向けに『これが日本のアイドルです』っていうのをアピールしたかったんですよね。複数枚買いってのは日本のアイドルカルチャーを体現するものじゃないですか? あれで実際にファンに買ってもらおうとかはないですよね」

――あくまでアイドルカルチャーのイメージを使ったネタであると。
「もちろん買ってくれればやりますよ! でもそれも買う側にとってはネタみたいなもんじゃないですか。それに金のかけ方で言えば、EDM界隈のゴージャス感はもっとすごいですよ。ラスベガスに「OMNIA」ってEDM箱がオープンしたんですけど、シャンデリア動いたりドル札舞ったり、もう罪悪感覚えるレベルですからね(笑)。親に申し訳ないっていう。二酸化炭素以外何も生み出してない感じ。それが最高だなって」

――複数枚購入が小さく見えますね(笑)。どっちも興味ない人から見るとバカだな~って言われそうな。
「どっちもバカなんですけど、それを否定するつもりはなくって『カルチャーとして面白い!』と思えるか、なんですよね。大人なんだから、本人らが納得して価値観の中でありかなしかを判断してくれれば。最初のリリース見た人から『アコギだ』とか『アイドル商法極まってる』とかも言われたりもしましたけど、僕らからすると外向けのアクションなんで、そういう賛否起きるくらいで良いんです。現場知ってるファンからすると、『500枚でリムジン』よりも『10枚で写メ1枚』とかの方が現実的すぎてエグいですよね(笑)」

――それは生々しい! そんな現場通えない! って思っちゃいますね(笑)。
「うちの物販での写メ自撮りは連写OKですからね。ツーショットで500枚くらい撮れますよ(笑)」

――CD500枚とかネタで言ってるくらいが健全だと。なんかアイドルとEDMのカルチャーの部分でのつながりが見えてきました! 

”世界標準”のEDMをアイドル界でやる理由

――いろんな意味でStereo TokyoがEDMとアイドルのカルチャーを混ぜる実験と考えるとあらためて面白いですね。
「BABYMETALとか僕お客さんで行ってたんですけど、本当にメタルとアイドルのカルチャーを混ぜるのが上手かったじゃないですか。あれも偏ったジャンルを攻めた結果ですよね」

――BABYMETALはスタートはアイドルでしたけど途中で海外とリンクして、そこからアイドルファン以外も取り込んで。
「それも大事だと思ってて。アイドル的なやり方に染まりすぎると頭打ちになると思うんです。うちも今握手会とかやってますけど、握手ってやりすぎると止めるタイミングを逃しちゃう。そのスタイルだと箱の規模でいえば2000人くらいが限界ですよね」

――そこから上の規模に上がって、さらに継続させていくためにはももクロみたいに一般人気を掴むか、BABYMETALみたいに海外で受けて逆輸入的にファンを増やすといったアイドルファン以外を取り入れる必要がありますよね。
「そうなんですよ。そうじゃないと、女の子もモチベーション落ちてきますし、好きなグループが上に昇るところを見たかったファンもその先を見れなくなる。そういう意味でもEDMってフォーマットは対海外という意味でも広げやすいんですよね。アイドルファン以外のところに届けるためにも」

――それを考えると「BPM128」「サビでボーカルなし」みたいな海外のEDMの基本を抑える意味がよくわかりますね。理想でいえばEDM版のBABYMETALになれれば、という。
「ただ今回の『Electron』はEDMのジャンルでいうとBig roomっていう大箱系のわかりやすい音で、最先端からすると2,3年前の音じゃんって言われる音なんですけど、今の日本だとまずここから初めていこうかなと。世界の潮流にフックアップされそうな音はカップリングとかでやれたらいいと思ってます」

――ちなみにメンバーは高校生以下中心ということで当然夜のクラブに行っちゃいけない年齢なわけですけど、EDMとかクラブ感、パーティ感ってどう説明してます? ちなみに先日のライブ後に「EDMってどういう意味?」ってメンバーに聞いたら「うーん!」って悩んでましたけど(笑)。
「そこから教えるところですね(笑)。とりあえずメンバーのLINEグループに一方的にEDMのYou tube動画を上げて見とけ、って言ってます。あと漫画だと全員に読ませてるのは『とんかつDJアゲ太郎』ですね。あれでDJとは、クラブとは、を学んでもらおうと」

――わはははは、『アゲ太郎』でクラブを知るEDMアイドルって最高ですね! ではそんなStereo Tokyo、5月には初主催イベント「STEREO JAPAN 「Electron」Release Party Electric Monkey in TOKYO」「in OSAKA
」も控えてますが、どう成長していきたい?

「『ULTRA JAPAN』は絶対に出たいんですけど、イビザかマイアミに行きたいですね。まずは日本で一年足場を固めて、次に海外に行ければな、と。あとお客さんにはガンガン光ってほしいですね! 今ミラーボールとかグッズ出してますけど、いろいろ光るグッズ出す予定です。あとレイヴホーンとか鳴り物もぜんぜん持ってきていただいていいんで(笑)。ライブの楽しさって、同じ曲聴くならCDでいいわけじゃないですか。それをアイドルファンが同じライブを一日2回3回って行くっては、その現場に違うものがあると期待して行くわけで。だからライブではその時だけの盛り上がりを毎回作っていければいいなと思ってるんです。Stereo Tokyoも盛り上げるんで、お客さんも好き勝手に盛り上がって欲しいですね」

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Stereo Tokyo
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