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算数のできる子に育てる低学年からの学習法(2ページ目)

算数のお悩みナンバーワンは何といっても「ケアレスミス」。最初からケアレスミスなんてしない子に育てられればこんな楽な話はありませんよね。でもそこは「逆転の発想」です。こうすればケアレスミスなんてもう怖くありませんよ。

宮本 毅

執筆者:宮本 毅

学習・受験ガイド


キーワードはケアレスミスをたくさんさせること

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ミスはさせないようにしたらダメ!どんどんさせてください

おや?タイトルがおかしなことになってますね。打ち込みミスでしょうか。いえ、違います。実は多くの方が問題解決方法を間違っているのです。ケアレスミスはなくそうと思ってもなくなるものではありません。ケアレスミスをなくすのではなくて、逆にたくさんミスをさせるのです。そしてその度にミスに気付かせるのです。

人間の能力は本当に素晴らしいものです。皆さんもご経験はないですか?お財布を自宅に置いたまま家を出てしまった時のあの違和感。お鍋を火にかけっぱなしにして放置してしまったときのあの嫌な感じ。そう!人は気付ける生き物なのです!自分のミスに。

つまりケアレスミスを逆にチャンスと捉え、それをなくそうと努力するのではなく、むしろどんどんミスをさせて、それに気付ける体質を作っていけばよいのです。まさに逆転の発想ですよね。


ミスに気付ける子に育てるための3つの注意点

しかしこのとき注意しなければならないことがあります。まずお子さまがミスをした時には頭ごなしに叱るのではなく、どこをどんな風にミスしてるのかできるだけ具体的にお話をしてあげてください。子どもというのは具体的な指示でないと、意味を理解できないものなのです。

2点目は、決して怒鳴ったり体罰を加えないことです。そうすると子どもたちは萎縮し、のびのびとした成長が望めなくなってしまいます。ひとは身体に痛みを覚えると、精神的に不安定となりやる気が減衰することが知られています。叱咤激励のつもりでも、体罰は避けた方が良いのです。

3点目は正しいやり方でやり直させることです。正しいやり方がわからないと、自分のミスに気づけません。しかし反復練習する必要はありません。あくまでもミスをたくさんさせることが目的だからです。また小さいうちから「解き直しをするのが当たり前」という習慣を作っておけば、将来中学受験の学習が本格化したときも、保護者の皆様が「解き直しをしなさい」「復習しなさい」と怒鳴らなくても自然とやる子に育ちます。一石二鳥ですね。

人間ですからミスをするのが当たり前。ミスを減らす努力をしても無駄なことです。ここは逆転の発想で、むしろミスをたくさんさせて、ミスに気付ける体質をつくっていきましょう。そうすれば将来、テストの結果を見て「なんでこんなところをミスするの!」と叱らなくてもよくなりますよ。
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