昔ながらの喫茶店「王城」のナポリタン
上野駅前郵便局があり、その先に「珈琲 王城」という紫色の看板が見えてくる。なんとも、昔ながらの喫茶店だ。日曜日の昼下がりにうかがった。満員だ。1つだけ2人がけのテーブルがあいていて、そこへ案内される。タバコの煙が充満しているのも昔ながらだなぁ。
飲み物とナポリタンがセットになっているものを注文。ナポリタン単品にしようかと思ったけれど、単品だと800円、セットなら950円と150円で飲み物がつくからお得。ここのコーヒーはおいしいしね。飲み物は食事の後がいいか先がいいか聞かれる。先にしてもらった。
そして、ナポリタンがやってきた。見るからに、昔ながらのナポリタンだ。ちゃんとタバスコに粉チーズも登場。
柔らかい太麺、ケチャップ味もいいね。ピーマン、ベーコン、玉ねぎなどの具もいいね。ちょっとオイリーだけど、それがまたいい。たっぷりタバスコと粉チーズをかけていただこう。
上野、御徒町界隈にはこういった喫茶店がいくつもあり、たいていナポリタンを出している。今回はそんなナポリタンを食べ歩く記事だ。
■王城
東京都台東区上野6-8-15
8:00~21:30
年中無休
次ページでは、同じく昭和テイストな喫茶店「丘」でナポリタンをいただきます。
【関連サイト】
ユースロード上野 | 台東区商店街連合会
昭和な喫茶店「丘」でいただくナポリタン
先に紹介した王城も昭和の雰囲気たっぷりだったが、そこからほど近い場所にもうひとつ懐かしい喫茶店がある。場所は上野御徒町中央通り。ここもナポリタンが有名だ。入り口はこんな感じ。ここから階段を降りて行くと、喫茶店があるのだ。驚くことに王城もそうだったが、丘も若いお客さんが多い。
外観からもわかるようにこちらでいただけるのは昔ながらのナポリタン。単品だと600円とお安い。
コーヒーなど飲み物とのセットだと830円。けっこうリーズナブルだといっていいだろう。なわけで、セットで注文。やってきたのはこちら。
やわらかめの太麺というのが、なんとも懐かしい。ほどよいケチャップ味がなんともおいしい。もちろん、タバスコと粉チーズもついてくる。あと、こちらではミックスサンドもいただいたことがるのだが、タマゴサンドがおいしかった。
■丘
東京都台東区上野6-5-4 尾中ビル B1F
[火~金]9:00~19:00
[土日祝日]9:00~21:00
定休日:月曜日
【関連サイト】
上野御徒町中央通り会 | 台東区商店街連合会
次ページでは、最近出来た懐かしいナポリタンを出す「パンチョ」に行きます。
ランチ時は行列ができるスパゲティーのパンチョ
新たなナポリタンの人気店が「パンチョ」だろう。2009年に渋谷で創業した「パンチョ」は多くの人から支持された。いまでは都内にいくつか支店があるが、その2号店がこちら御徒町駅前のお店。店は地下にあるのだけれど、路上にはケチャップを炒めるいい香りが漂っている。路上に出された写真入りのメニュー。
階段を降りて行くと、階段沿いに行列ができている。行列が進むと券売機とその隣に大盛り、普通盛り、小盛りのサンプルがある。ちなみに、どのサイズでも同料金なのだ。たぶん、パンチョが成功したひとつには、この3種類が同一料金だというところにある。
自分としては、並盛りは少し多いし、小盛りだと少し物足らないし、まあ、同一料金だから、並盛りにしておこうかと思った。そういうことに悩むというのも楽しい。というわけで、行列は進んでいく。御徒町店はカウンターだけ。3人グループ、続いて2人グループのサラリーマンが出て、行列がぐんと進む。
女性の客もちらほらいるけれど、だいたいが近隣のサラリーマンの方々。そして、多くの人が大盛りを食べている。その大きさはすごい。隣に座った男性が500gと注文していた。並盛りと大盛りの間だ。そういう注文の仕方もあるんだ。というわけで、やってきたナポリタン目玉焼きがこれ。
ひとくち食べてみて、旨いと感じた。これなら大盛りもいけるんじゃないかと思ったけれど、食べ進むと意外にヘビーで、3分の2を食べたあたりで、ずどんと胃袋にくる。ちょっと周りを見回してみたけれど、けっこう年配の人でも大盛りを食べているのには驚かされる。というわけで、なんとか完食。お腹いっぱいで、苦しいんだけど、また食べたくなる味だね。
■スパゲティーのパンチョ
東京都台東区上野5-26-10 B1F
[月~金]11:00~23:00
[土・日・祝]11:00~22:00
不定休
次ページではアイリッシュパブのナポリタンをいただきます。
アイリッシュパブ・スタシェーンでナポリタン
実は前から気になっていた店がある。上野駅の入谷改札を出たところにあるお店だ。この改札を出たところにあるのが、こちらのアイリッシュパブ・スタシェーン 上野店である。
入り口の隣にある食品のサンプルがおもしろい。ミートソースとナポリタンしかないのだけれど、それぞれの大きさが並んでいる。
パンチョとおなじようかんじ。ただ、パンチョは小、並、大が同料金だけれど、こちらはSとMが同料金でLは100円増し。先日、パンチョで腹パンパンだったので、きょうはSサイズにしよう。で、やってきたのがこちら。
ナポリタンにしては少し細めの麺だ。そして、具はピーマン・ハム・マッシュルーム・玉ねぎ。野菜はシャキシャキ感が残っている炒め加減がいいねぇ。ここでも、Lサイズのミートソースを食べていらっしゃる30代くらいの男性がいらっしゃったが、かなりの盛りのよさであった。それにしてもミートソースもおいしそうだった。今度試してみたい。
■アイリッシュパブ・スタシェーン 上野店
東京都台東区上野7-1-1 JR上野駅構内 3F 入谷口改札外
【月~金】7:00~10:00
11:00~23:00(L.O.22:30)
【土日祝】11:00~23:00(L.O.22:30)
無休
次ページでは、独特のナポリタンを出している六曜館へうかがいます。
独特のナポリタンがいただける御徒町の六曜館
テレビなどでナポリタンのおいしいお店としてよく紹介されるのが、御徒町にある六曜館さんだ。入り口には、これまでテレビで紹介された写真が貼られている。そして、入り口には、ナポリタンは注文が集中すると30分~1時間かかることがあるという貼り紙。で、ちょっと中をのぞいてみる。メニューにナポリタンはない。ナポリタンは午後1時からだそうだ。時計を見ると、あと10分ある。周辺を散歩して、1時過ぎに訪れる。
これから準備を始めるので、少しかかると言われる。しばし、待っていると、炒める音が厨房から聞こえてきた。かなりの時間、炒めているぞ。たしかにナポリタンの注文が重なると、時間がかかるというのがわかる。で、出てきたのがこちら。
ゆでたまごがついている。サラダがセットなのもうれしいね。ナポリタンはあんかけパスタのようにトマトソースが麺にまとわりついていて、熱々だ。
独特なので、好き嫌いがあるかもしれないけれど、僕は好みだ。1時半をまわったあたりで、常連客と思われるような方々が次々とやってきてナポリタンを注文していらっしゃる。ただ、他の料理の注文も多く、それらもおいしそうだ。というわけで、ナポリタン散歩、どこも個性的でおいしいお店ばかりだ。まだまだお店がありそうなので、第二弾もあるかも。
■御徒町 六曜館
東京都台東区上野5-24-2
[月~金]8:00~19:00
[土] 9:00~19:00
定休日:日曜・祝(不定休)
次ページでは、東上野のKENTさんでナポリタンをいただきます。
意外にも新しいタイプのナポリタンだったKENTさん
上野の昭和通りから浅草方向へのびる道が『合羽橋本通り』という。通りの端の地面には“浅草への近道”というプレートが埋められている。逆の浅草側には“上野への近道”とある。この通りを上野側から歩き、清洲橋通りを越えたところに『KENT(ケント)』という、実に歴史のありそうな外観の喫茶店がある。こういう店ならきっと昔懐かしいナポリタンを出すのではないかと、前を通るたびに思っていた。ただ、ネットにはこちらのお店のナポリタンの情報はほとんどない。ならば、自分が行ってレポートすべきではないかという使命感でお店へ行き、ナポリタン注文。店主らしき方にお店を始めてどのくらいになるのか聞けば、「40年くらい」だとのこと。しかし、なぜ『KENT』という店名なのだろうか。
なぜ、KENTという店名なのかと訊けば、店主の男性は苦笑いをしながら、「実はここ前から喫茶店やってて、居抜きで借りたんですよ。看板なんかもそのままで。その名前がKENTだったんで、由来はわからないんです」とのこと。
そして、ナポリタンとスープがやってきた。ケチャップ臭はしないね。
ちなみにどのテーブルにも灰皿があった。全席喫煙可というのもいかにも昭和だ。さて、ナポリタン。これが、ケチャップというより、トマトソース。
ピーマン、玉ねぎ、ハムといった具材以外にトマトが入っていて、ケチャップ味ではなく、トマトソース味になっている。なんだか今風のおいしいナポリタンだ。しかし、メニューを見ると、“イタリアン”というメニューもあるではないか。今度はそれをいただいてみようかな。
■KENT(ケント)
東京都台東区東上野6-24-5
8:00~22:00
定休日:日曜祝日