海外旅行の準備・最新情報/一人旅の注意点

帰国できない?もしも海外で、パスポートを盗まれたら

海外で紛失・盗難にあって、お金と同じくらい、いやそれ以上に困るのがパスポートです。海外でパスポートを盗まれて、右往左往。焦りに焦って、恥ずかしいドタバタ劇を繰り広げてしまったガイド。そんな大変な思いをした経験をもとに、体験談と事前準備、対処方法をご紹介します。

平塚 智恵

執筆者:平塚 智恵

海外女子一人旅ガイド

パスポートが入ったバックごと、盗まれました

パスポート

国境を超える際は、なにがなくとも大切になるのがパスポート


はじめてパリに行った時のことです。買い物天国のパリで、見るものすべてが安くてかわいい服たちに軽い興奮状態に陥り、貴重品の入ったバッグから目を離してしまいました。そして、置引きにあってしまったのです……(マヌケな詳細を知りたい方は「旅行が台無しに?海外で気をつける7つのこと」へ)
置引きにあって慌てふためいた挙げ句、銀行カードとクレジットカードの停止をしようと、何を思ったのか、通りすがりの人をつかまえて携帯電話を借りようとしたのです。今考えても赤面ものですが、焦りすぎて、一刻も早くカードの停止をしなければ、ということしか頭になかったようです。それからパスポートの再発行をするために、大慌てで大使館へ。しかし大使館へ行くと、「まずは警察に行って証明書をもらってこい」と言われてしまいます。そして警察へ行って証明書をもらって、また大使館へ行くと、今度は証明写真がないと手続きできないと言われて、また写真屋へ行って証明写真を撮りに行く始末……焦って動いたせいで、行ったり来たりを何度もくり返していました。汗まみれで血の気のない焦った顔のパスポート写真を見るたびに、そのときの情けない記憶がよみがえってきます。

そこでガイドの失敗を教訓に、海外でパスポートを紛失・盗難に万が一あっても慌てないで済む事前準備と、対処方法をご紹介します。


これで盗まれても大丈夫?! 日本でできる、事前準備

■パスポートのコピー
パスポートのコピーは、必ず持って行きましょう。パスポートを盗まれた際に手続きがスムーズで済むのはもちろん、あまり知られていませんが、出入国以外はほとんどの場合がコピーで代用でき、盗難・紛失に備えて普段はコピーのみを持ち歩いているという人もいるようです。もちろんですが、コピーはパスポートと別々に保管しましょう。

■身分証明書
パスポートのコピーだけで再発行してもらえることもあるようですが、念のため国籍が確認できる身分証明書を持って行きましょう。外務省のホームページには「戸籍謄本(又は抄本)又は日本国籍があることを確認できる書類」と書かれています。そのため戸籍謄本(又は抄本)を持って行くと間違いないですが、海外にわざわざ持って行く人は希有なはず。そこで基本的に、日本の運転免許証(原本)でも問題ないようなので、ガイドは免許証の原本と念のためコピーも持って行くようにしています。

■証明写真2枚
よほどの田舎町や僻地ではない限り、現地でも証明写真は撮れると思いますが、かさばるものでもないので、持って行って損はないでしょう。外務省のホームページには1枚とありますが、国・地域によっては2枚必要なところもあるようです。また渡航先にもよりますが、ビザが必要な国の場合、証明写真が必要なこともありますので、海外旅行の際には常に持って行くとよいでしょう。

■緊急連絡先の控え
パスポート番号や銀行・クレジットカードの番号、銀行・カード会社の緊急連絡先、保険会社やケータイ電話会社の緊急連絡先などをメモした紙を用意しましょう。今後、毎回準備する必要はなく、海外に行くたびにこのメモを持って行けばいいのです。加えて、大使館・領事館などの連絡先は毎回行き先ごとに用意します。また念のため、それらのメモをスマホの写真で撮っておくと万全です。


盗まれたものは仕方ない! 盗まれた後の、対処方法

■いったん、落ち着きましょう。
一番大切なのは、焦らないことです。焦りまくっていたガイドが言うのもなんですが。まずは深呼吸。被害にあったものの確認と、手元にあるものの確認をおこないましょう。そして、残りの旅程から考えて、パスポートの再発行をしてもらうべきか、帰国のための渡航書を発行してもらうべきか、冷静に考えましょう。テンパって何も考えられない! そんな状態に陥ったら、警察に行く前に、ホテルにいったん戻るのも得策です。日々旅行者を相手にしているホテルマンからアドバイスをもらったり、帰りの便が差し迫っている場合は、ヘタに動いてタイムロスになるより、ホテルから代わりに各所に連絡を入れてもらってから動く、というのも一案です。

■警察へ行ってから、大使館もしくは領事館へ。
まずは最寄りの警察署へ行って、盗難(紛失)証明書を発行してもらいましょう。もちろん、パスポートだけでなく、その他の貴重品も盗まれた場合、残らずきちんと申請します。帰国後の保険金請求の際に、必要になりますので。証明写真を持参していなければ、大使館もしくは領事館へ向かう前に、証明写真を撮って行くとスムーズです。たいていの場合、大使館や領事館の側にあることが多いようです。大使館もしくは領事館の開館時間は、国・地域によって異なりますが、土日休み、昼休みがあるので注意です。ただし国・地域によっては、緊急事態の場合、休日や時間外も対応してくれるので、時間外の電話番号に連絡をするのがよいでしょう。
※「帰国のための渡航書」発行の場合、航空券もしくは日程表のコピーも必要です

■数日後、ふたたび大使館もしくは領事館へ。
パスポート発行の場合、たいてい2~3日で再発行が完了します。その間、国境を越えることができません。たとえEU内の入国審査でパスポートの確認がなかったとしても、見つかった場合は入国を拒否もしくは身柄を拘束されることがあるようですので、注意してくださいね。また帰国のための渡航書発行の場合、帰国便の日程によっては数時間で発行してもらえることもあるようです。ただし有効期間が約1週間から10日程度のため、帰国数日前に発行してもらうのがよいでしょう。余談ですが、再発行されたパスポートを受け取って、発行国(issuing country)の部分を確認すると、「Japan」ではなく、その国名になっていますよ。私の場合は「France」になっていて、不謹慎にもかっこいい!なんて思える余裕も、ようやく出てきました。

いかがでしたか。たとえパスポートを盗難・紛失しても、事前準備を怠らず、「焦らず対処すること」を心がければ大丈夫です。その後の旅程が変わったり、航空券の再発行が必要になるかもしれませんが、さすがに帰国できないということはありませんので、安心して安全に一人旅を楽しんでください。
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※海外を訪れる際には最新情報の入手に努め、「外務省 海外安全ホームページ」を確認するなど、安全確保に十分注意を払ってください。

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