住宅ローンの借入/住宅ローンの基礎を学ぼう

フラット35の団体信用生命保険は入るべきなのか?

住宅の購入時や住宅ローンの借り換えに「フラット35」を選ぶ人が増えているようです。ただ、コスト面で気になるのは自己負担となる団体信用生命保険の保険料。保険契約は任意なら入らなくても良いでしょうか?

中村 諭

執筆者:中村 諭

住宅ローンガイド

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 団体信用生命保険とは?

団体信用生命保険(通称「団信」といいます)は、住宅ローンの返済中に、ローン契約者が死亡した(または高度障害になった)場合、生命保険会社がその時点のローン残高に相当する保険金を、本人に代わって金融機関(債権者)に支払うことで、ローンが完済となる制度をいいます。
住宅ローンと団体信用生命保険

住宅ローンと団体信用生命保険


住宅ローンと団信、3つの関係

住宅ローンと団信の関係は3つに分けられます。すべての金融機関が3パターンを取り揃えているのではなく、次の(1)~(3)のいずれかを取扱っています。

(1)金融機関が保険料を全額負担するケース
住宅ローンの債権者である金融機関が、団信の保険料を全額負担するケースです。団信への加入が住宅ローン契約の条件になっています。住宅ローン契約者に保険料負担はありませんが、団信への加入審査については、住宅ローンを提供する金融機関ではなく、団信を引き受ける生命保険会社の審査基準によります。つまり、生命保険会社の審査基準をパスしないと、住宅ローンを借りることができないこととなります。

(2)住宅ローンを借りる人が保険料の一部を負担するケース
住宅ローン契約者である債務者が保険料の一部を負担するケースです。団信への加入が住宅ローン契約の条件になっている金融機関の中には、健康上の理由で、通常の団信に加入できないお客様の為に、生命保険の引き受け基準が拡大された「ワイド団信」を用意している金融機関があります。

「ワイド団信」を使う場合は、住宅ローン契約の金利が若干高くなります。この場合も、銀行に金利(利息)として支払うのであって、生命保険会社に保険料として支払うことはありませんが、通常の団信を使える人よりは、金利が高くなるため、実質的には保険料を一部負担していると言えます。

(3)住宅ローンを借りる人が保険料の全部を負担するケース
住宅ローン契約者である債務者が保険料の全部を負担するケースです。団信への加入が住宅ローン契約の条件になっておらず、団信に加入するか否かは任意に決められます。フラット35の住宅ローンがこちらに当てはまります。

団信を契約しないという選択肢もあるという事は、団信は不要なのでしょうか?団信は生命保険ですので、団信の必要性を考えるという事は、生命保険の必要性を考えることになります。

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