まずは国民年金の受給資格を確認

受給資格期間については、生年月日によっては「25年」の要件が緩和される場合がある。又、25年に満たない場合でも「カラ期間」といわれる期間を加えることも可能

受給資格期間については、生年月日によっては「25年」の要件が緩和される場合がある。また、25年に満たない場合でも「カラ期間」といわれる期間を加えることも可能

国民年金の計算方法に入る前に、年金の受給資格を確認しましょう。

日本の公的年金を受け取るには、受給資格期間が「25年(300月)」必要です(平成27年9月現在)。25年に1カ月でも足りなければ年金は1円も支給されないことになります。

受給資格期間にあてはまるのは次の期間です。

・会社員や公務員であった期間
・サラリーマンの妻であった期間(昭和61年4月以降) 
・自営業者や無職、学生、サラリーマンの妻 であった期間(昭和61年3月まで) について、国民年金の保険料を納めたか、免除してもらった期間

原則的には、60歳の時点でこの25年を満たした人に対し、65歳から年金の支給が始まります。 なお、25年の受給資格期間については、平成29年4月から「10年」に短縮される予定です。

国民年金の受給額は加入期間で決まる

公的年金の柱である「老齢年金」は、2階建てと言われています。1階部分は国民年金(基礎年金)が担っています。

国民年金の受給額の計算式は図のとおりです。
上が平成21年4月以降の期間、下が平成21年3月までの期間についての計算方法となる。780,100円は平成27年度価格

上が平成21年4月以降の期間、下が平成21年3月までの期間についての計算方法となる。780,100円は平成27年度価格

このうち、納付済月数として当てはまるのは以下のものです。

・国民年金の保険料を納付した月数
・会社員、公務員の20歳から59歳までの期間
・第3号被保険者(いわゆるサラリーマンの妻)としての期間(ただし、昭和61年4月以降に限る)

国民年金の受給額は、78万100円(平成27年度)を上回ることはありません。ということは、上記の計算式の分子が480を超えることはないということです。

先ほどの「会社員、公務員の20歳から59歳までの期間」という制限がついているのも、たとえ会社員の期間が40年以上あったとしても、計算上480月(40年)を超えないようにするためでもあるわけです。

国民年金受給額の超・簡単な計算式とは

国民年金の計算は、免除期間がなければ非常に簡単ですが、さらに簡単な計算方法をご紹介したいと思います。ざっくりとした金額が知りたい場合におすすめしたい計算方法です。

国民年金受給額の満額は約80万円(平成27年度)。計算式は、「80万円×納付済月数/480」となり、年単位の計算にすると、「80万円×納付済年数/40」
となります。
これを、算数でいう「通分」をすると、さらに簡単になります。結果は、「2万円×納付年数」です。例えば納付済年数が30年あるなら、「2万円×30年=60万円」と簡単に数字が出てきます。

平成21年4月以降の全額免除期間は、納付済期間の半分の年金が受け取れますので、仮に納付済年数が30年、全額免除期間が10年あるとすると、

・納付済期間については、2万円×30年=60万円
・全額免除期間については、1万円×10年=10万円

したがって、合計が70万円という概算になるわけです。

国民年金受給額を満額に近づけるには 

国民年金の満額は約80万円ですが、これは20歳から59歳までの40年間の加入の全てが「納付済期間」の場合です。その40年間の中で滞納期間がある場合はもちろん、免除期間やカラ期間があれば、先ほどの計算にもあるとおり、それだけ年金額は少なくなるわけです。

しかしそういった場合でも、60歳以降も過去の滞納期間や免除期間について、保険料を納めたり任意加入したりすれば、満額に近づけることが可能となります(詳しくは「国民年金のお得な増額方法とは?」にて)。

先ほどのケースでいうなら、60歳以降5年間任意加入し、納付済年数を30年から35年に増やすことで、「(2万円×35年=70万円)+(1万円×10年=10万円)」で満額にすることができます。

現在のところ、滞納期間や免除期間について過去10年分支払うことが可能(滞納期間は平成27年10月以降は2年間になる予定)で、任意加入も含め、できる手段できない手段、また手段によって保険料に差があったりします。年金事務所等で確認のうえ効率よく満額に近づけたいですね。

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