アイヌ民族博物館

ポロトコタンの中核をなす施設がこちらのアイヌ民族博物館。1984年開館したというこの博物館は単に民族資料を展示している施設というだけでなく、アイヌ語の講習や各種アイヌ文化の調査研究、また世界各地の先住民族との交流も紹介されており、いわば「北海道先住民族文化の情報発信基地」としての役割を果たす施設でもあります。
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アイヌ民族博物館

館内に入って最初に目を引くのは、アイヌ民族の世界観を表現した巨大な壁画。そこには、太陽、月、天、大地といった自然の事象のみならず木々やふくろう、鮭など身近なものすべてに神(カムイ)が宿る様子、そしてその恵みをいただきながら敬いと感謝の日々を送るアイヌの人たちの姿が描かれています。
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アイヌ民族の世界観を表現した壁画

館内にはアイヌ文様の衣装やタマサイ、シトキと称する玉石を使った装飾品、前述のチセで演奏された民族楽器・トンコリなどおよそ800点にも及ぶ貴重な民族資料に加え、アイヌの生活、祈りの儀式、狩猟の様子などもジオラマで展示されています。
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祈りの儀式を再現するジオラマ

入り口の壁画を始め、これらアイヌの生活、狩猟、祈りの儀式などの展示の根底に流れているのは、常にすべてのものに宿る魂=神(カムイ)に感謝をする姿でした。

「アイヌの人々は自然を乱獲することを戒め、日々必要なものを必要な量だけ狩猟し、収穫してきました。そして、いつもそのいただいたものに宿るカムイに感謝の気持ちを捧げていたんですね。」

こう語る係の方の説明を聞きながら、突然気がつきました。

そうだ。物質主義に毒された我々が今一番必要としているものが、このアイヌ民族の文化の中にあったんだ、と。
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湖から見たポロトコタンの風景