御嶽山の噴火に見る活火山のリスクとは?

活火山の登山は常に危険が伴うことを知るべき

活火山の登山は常に危険が伴うことを知るべき

2014年9月27日の土曜日。奥多摩の低山を一日かけて縦走し終え、携帯が通じるようになった途端、メールや着信で「御嶽山が噴火」したことを知りました。

マグニチュード8以上の巨大地震が発生した前後には「活火山の活動が高まる」ことは知られていますが、まさかあの御嶽山が、とノーマークの場所でした。御嶽山はスキーで訪れたことはありますが、その際も、それほどリスクの高い場所とは認識していませんでした。東日本大震災以降、列島全体で「活火山の活動」に注視しなければならない時期に入ったと見たほうがいいでしょう。

実際に気象庁の発表では「火山性微動が9月10日頃から高まっていた」とのこと。入山規制をするようなレベルではなかったとのことでしたが、もしこのような情報がきちんと入山者に示されていれば、もっと被害は少なくなったのではないでしょうか。登山者は情報入手の方法と行動指針をもう一度検討する必要があります。

今回の噴火はマグマと地下水の接触による水蒸気爆発で、マグマの上昇によるものではないようですが、すぐに火山性の有毒ガスが大量に噴出していたら(その後、有毒ガスが観測されています)、山頂付近にいた数百名の人はほとんど全滅に近かったのではないでしょうか。

もしも活火山で噴火に巻き込まれたなら

山頂付近では、噴煙や噴石の飛来により、多くの重軽傷者が発生しました。3000mクラスの高山ではあるものの、ロープウェーや車道が整備され、比較的気軽に山頂を目指せるため、ヘルメットを着用するような人はほとんどいなかったように見受けられます。

今回は前兆も少なく、あまりに突発的な噴火であったために、被害は防げなかったとは思います。しかし、もしも活火山を登山中に前兆現象(におい、火山性地震、噴煙)を感じたり、見かけたりしたなら、すぐに火口から少しでも遠くに離れること。逃げる方向は火砕流や噴煙の流れを避けるようになるべく尾根筋を(谷方向は危険)。

間に合わないとなれば山小屋や避難小屋に入る。視界がゼロになったら岩陰などで噴石を避けるような行動が必要です。

活火山の登山・注意ポイントまとめ

  • 直前の地震動などの情報を十分に入手する
  • ヘルメット・マスクなどを持参する
  • 噴火の噴煙からの避難は山の地形・風向を考えて避難する
  • 噴煙は谷沿いに流れ、火山性ガスは密度が高いために窪地にたまりやすいことを覚えておく
  • 間に合わなければ、一番近い建物の中に逃げる
  • 避難小屋が近くになければ、岩陰で噴石を避ける
  • 視界が無くなった場合は滑落の危険があるので、その場で頭部を守ってなるべく物陰に移動する

今回の経験を踏まえ、これらの行動を頭に置けば助かる可能性は高まると思われます。何より活火山は今回のようなリスクが常にあることを意識することが重要です。

御嶽山は全国に110ある活火山のうち、特に24時間体制で監視が強化されている山でした。これは富士山や箱根なども同様です。被害の発生するような「火山の噴火予知」は、自分もこれまで事前に十分可能、と思っていました。「活火山」に対する認識をもう一度見直す必要があると思われます。2013年の小笠原、西の島の海底火山の噴火、新島の出現なども日本列島の火山活動の活発化を示しているのではないでしょうか。

また、御嶽山噴火で思い出したのが、1991年の「雲仙普賢岳」の被害です。報道陣や消防関係者数十名が「安全」と思われていた場所で火砕流に飲まれて亡くなりました。メディアや関係者の方は十分に注意していただきたいと思います。

災害は予想を超えて拡大します。また「想定外」の事態になって多くの尊い命が失われませんように。

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