アロマオイル・エッセンシャルオイル/キャリアオイル辞典

ココナッツオイルの効能・使い方は?【キャリアオイル辞典】

アロマテラピー以外でも話題のキャリアオイル、植物油の「ココナッツオイル」。今回は、ココナッツオイルの効能・使い方や、魅力をご紹介します。さらに肌に合わないなどあればすぐに使用を中止するなどして、自分の肌コンディションをよく把握しつつ安全にお使いくださいね。

中野 智美

執筆者:中野 智美

アロマテラピーガイド

<目次>

ココナッツオイルの効能・使い方…キャリアオイル、原料植物について

ココナッツオイルの効能・使い方【キャリアオイル辞典】

南国の象徴ヤシの木

ココナッツ学名 Cocos nucifera
科名 ヤシ科
ココヤシの実の内側にある果肉を圧搾して採油

和名はココヤシ。南国のイメージそのものの、背の高いヤシの木はフィリピンなどが原産地として知られています。外殻は炭を作るのに燃やされ、外側の繊維はロープやマットレスに、そして実はミルク、ココナッツウォーターに、と利用効率の高い植物です。

オイルは実の中のいわゆる「胚乳」と呼ばれる部分から採られます。 パーム油と呼ばれるのは和名アブラヤシの果肉から採ったもので、ココヤシとは別物です。油をとったあとの油かすは家畜の飼料になります。
 

抜群に酸化しにくいココナッツオイル

他のキャリアオイルと比べて少し異質なタイプ

他のキャリアオイルと比べて少し異質なタイプ

ココナッツオイルに含まれる成分の85~90%が飽和脂肪酸です。飽和脂肪酸は成分として含まれる炭素の部分に二重結合をもたないタイプ。そのため酸化しにくいという性質があります。

含まれる脂肪酸のほとんどが飽和脂肪酸であるココナッツオイルは、キャリアオイルのなかで群を抜いて酸化しにくいという特徴があります。
 

ココナッツオイルの色、におい

溶けてるときの色はほぼ無色からわずかに白濁しているものもあります

溶けてるときの色はほぼ無色からわずかに白濁しているものもあります

飽和脂肪酸が多いということは、融点も比較的高くなります。ココナッツオイルの融点は24~27℃。日本の夏は水のようにさらさらとしていますが、気温が低い秋頃から次第に白っぽいラードのような形状になり、冬には白いほぼ固形となります。

香りはわずかですが、ほんのりと甘い香りがします。
 

中鎖脂肪酸が人気の秘密

ダイエットの味方!?

ダイエットの味方!?

近頃ではスーパーなどで食用のココナッツオイルをよく目にするようになってきました。ネットでも有名人が愛用しているなどの記事を見かけます。

ココナッツオイルに含まれる脂肪酸はほとんどが飽和脂肪酸でしたね。飽和脂肪酸は一般には摂取すると中性脂肪などになりやすく、生活習慣病の予防に好ましくないと言われるものです。動物性の脂(ラードなど)はこれに当てはまります。

脂肪酸は含まれる炭素の数(炭素鎖)によっても性質が異なります。炭素が少ないものを「短鎖脂肪酸」といい、炭素が多くなるに従い、「中鎖脂肪酸」、「長鎖脂肪酸」と呼ばれます。

ココナッツ油に多く含まれるのは「中鎖脂肪酸」であるラウリン酸(全体の約6割)。これは例えば母乳などにも含まれています。中鎖脂肪酸は分解が早く、エネルギーに変換しやすいという性質があります。つまり体の中で蓄積されず、すぐに疲れるため効率が良く、脂肪になりにくいのです。そのため、中鎖脂肪酸を多く含む食品は「体脂肪がつきにくい」として特定保健用食品に指定されているものがあります。

こういった理由からココナッツオイルは最近、話題なのです。食卓に取り入れてみたくなりますね!
 

お肌に対しては?

スキンケアにも有効です

スキンケアにも有効です

さて。アロマテラピーではココナッツオイルを食べるわけではありませんので、中鎖脂肪酸については直接的には関係しませんが、ココナッツオイル自体、昔からスキンケアオイルとして色々と効能が知られています。
 
  • 紫外線カット
日焼け止めになるほどではないものの、紫外線を幾分かカットして肌を保護すると言われます。もちろんそれは髪の毛も同様です。特に、ぱさつく髪の毛をしっとりとさせます。
 
  • 肌を柔らかく、なめらかに
保湿に優れるといわれます。


使い方は、ただそのまま清潔な肌に美容オイルを塗るように使ってOKです。エッセンシャルオイルは好きな香りのもの(ゼラニウムローズラベンダーカモミール、など)をココナッツオイル大さじ1杯に対して1滴入れてよくかき混ぜて使います。
 

肌につける場合の留意点

肌に塗る場合ですが、ココナッツオイルは伝統的なアロマトリートメントで実は頻繁に使う種類ではありません。むしろアロマテラピー以外のところでスキンケアにも良い!という評判がたっています。そのためアロマテラピーショップでは、現時点で、石けんの材料などに使うものがメインで売られています。もちろん肌につけることはできます。

食用のものを使うときは、上質なものを選びましょう。さらに肌に合わないなどあればすぐに使用を中止するなどして、自分の肌コンディションをよく把握しつつ安全にお使いくださいね。

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※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※個人の体質、また、誤った方法による実践に起因して肌荒れや不調を引き起こす場合があります。実践の際には、必ず自身の体質及び健康状態を十分に考慮し、正しい方法で行ってください。また、全ての方への有効性を保証するものではありません。

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