【調査】第一子出産までの期間、最も遅いのは40代後半

更新日:2014年07月10日


3)第一子出産前の懸念点、第1位は「金銭的な余裕がない」
20~40代女性の3割近くが「ちゃんと育てられる自信がない」と回答

第一子出産前の懸念点について、性・年代別で見てみると、20代~30代の男女は「金銭的な余裕がない」を挙げる人が多く、40代男女も加えると「ちゃんと育てられる自信がない」を挙げる人が多い傾向にありました。また、20~40代女性の2割が「出産が怖い」も挙げています。
これに対し、猪熊氏は次のようにコメントしています。

「40代で『ちゃんと育てられる自信がない』と回答している人が多いことに驚きました。”ちゃんと”という言葉の定義が曖昧なので、ここでその原因を探ることは難しいのです。ただ、推測するとすれば、この世代はベビーブームで子どもが多い中で常に比較されながら育ってきたため、自分に自信が持てない人が多いのかもしれません。また、親世代は戦後の新しい価値観で子育てをしてきたはずですが、それでも今の40代との育児の常識とのギャップは大きく、価値観の押し付けに悩まされている人も多いようです。
インターネットなどを中心に育児の情報があふれすぎていて、逆に混乱させられている可能性もあります。特に20~30代の人たちは、他人との関わりが希薄で、人に頼るのは避ける傾向が強いと感じます。育児上でわからないことはネットで探して済ませてしまうことも多いようです。
とはいえ、ネット上に出回っている育児の情報はクチコミに頼りすぎていて錯綜しています。『正解』を求めるあまり悩む人も多いでしょう。
また、芸能人の子育てブログや仲間のSNSには基本的に良いことしか書いていないものですが、それと比較して自分はダメだと悩んでしまうお母さんも多いのではないかと思います」


第一子出産前の懸念点

<グラフ6>第一子出産前の懸念点



また、「特に当てはまらない」と回答した人は、全体的に20~40代に比べて50代以上が多かった点について、猪熊氏は次のようにコメントしています。

「50代後半以上の方たちはすでに育児が終わり、その大変さを忘れてしまった可能性もある一方、その世代の多くは育児が大変なのは当たり前、ととらえていたとも考えられます。
70年代から90年代にかけて、『ピー・アンド』(小学館)や『わたしの赤ちゃん』(主婦の友社)などの育児雑誌が創刊されました。中でも81年に創刊された『プチタンファン』(婦人生活社)は、”公園デビュー”という言葉を生んだことでも知られていますが、読者からの育児の悩みが多数掲載されました。そういった育児雑誌を読んでいた50代前半より若い世代には『育児の悩みや不安を表に出してもいいんだ』という雰囲気が当たり前に芽生えていったのではないかと推察します」



■調査アドバイザープロフィール
「子育て」ガイド 
猪熊 弘子(いのくま ひろこ)
ジャーナリスト。東京都市大学人間科学部客員准教授。保育・教育、子どもの問題、施策を主なテーマに、執筆・翻訳のほか、テレビ・ラジオのコメンテーターや講演も行なう。4児の母。著書多数。『死を招いた保育』(ひとなる書房)で日本保育学会 日私幼賞・保育学文献賞受賞。


■調査概要(調査方法:インターネット調査)
・調査期間 :2014年6月25日(水)~7月2日(水)
・調査対象 :首都圏(東京、埼玉、神奈川、千葉)在住の20~69歳男女
(ジャストシステム「ファストアスク」リサーチ会員) 
・調査対象者人数詳細
<男性>
20代 105名、30代~60代 各111名
<女性>
20代~40代・60代 各111名、50代 112名