マーケティング/マーケティング事例

スターバックスが快進撃を続ける真の理由とは?

先日発表された2014年3月期の決算で過去最高の売上と利益を計上するなどスターバックスの快進撃が止まりません。爆発的なヒットを記録しているコンビニのコーヒーに顧客を奪われることなく、利用客数は増え続けているのです。このスターバックスの好調の秘密はどこにあるのか?広報部長の足立紀生氏に直撃取材を敢行しました!

安部 徹也

執筆者:安部 徹也

マーケティング戦略を学ぶガイド

フラペチーノで快進撃を続けるスターバックス

スターバックスの快進撃が続いています。

2014年3月期は売上高、利益共に過去最高を更新するなど、成長に一層の弾みがついています。

このスターバックスの好業績を牽引する一つの戦略商品が、期間限定で販売されるフラペチーノ。

“フラペチーノ”とは、氷菓である「フラッペ」とコーヒーを連想させる「カプチーノ」から生まれた造語で、パートナーと呼ばれる店員の「お客様に喜んでいただきたい」という想いから生まれたスターバックスのオリジナル商品です。

ただ、フラペチーノの商品開発は順調に進んだというわけではないようです。逆に当初は経営陣の反対に遭うなど、苦難の船出を強いられます。それでも、パートナーの想いが新製品には疑心暗鬼だった経営陣を突き動かし、数年の試行錯誤を繰り返して1995年にアメリカで誕生することになります。そして、発売されるやいなや、話題が沸騰し、これまであまりコーヒーを飲まなかった顧客まで巻き込んで大ヒットを記録することにつながるのです。結果として、1996年の年末には『ビジネスウィーク』誌の年間最優秀製品に選出されるほど短期間で大きな成功を収めたのです。

際立つ商品開発力

ストロベリー ディライト フラペチー

7月16日から発売開始されるフラペーチノはなんとイチゴ!大変な人気を博しそうだ

日本においても、フラペチーノは2012年の春から独自の商品展開が進められ、非常に人気を博してきました。特に今年の4月に発売された『フレッシュ バナナ & チョコレート クリーム フラペチーノ』は、スターバックスとして初めて生のバナナをまるごと使ったフレッシュで果実感溢れる贅沢な逸品であり、価格はトールで『610円+税』と高額ながら夕方には売り切れになるなど、予想を上回る売れ行きが大変な話題となりました。結果、期間限定の販売終了予定日を大幅に前倒しして販売終了となったほどです。

さらにスターバックスでは、7月16日からイチゴをふんだんに使った『ストロベリー ディライト フラペチーノ』の発売を予定。こちらは「フルーティーなストロベリーソースをたっぷりと混ぜ込んだフラペチーノに、ストロベリースライス果肉とふわふわのストロベリーホイップクリームを加えた、3つの異なる食感のストロベリーを一度に味わうことができるデザート感覚の自信作」(スターバックス広報部)ということで、夏の暑さを吹き飛ばすためにバナナフラペチーノを上回る顧客がスターバックスに押し寄せる予感がします。

「果たして、なぜフラペチーノは売れるのか?」次のページではその理由を深堀していきます。次ページへお進み下さい!

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