海外旅行保険/海外旅行保険の基礎を学ぼう

26人に1人が事故に…海外旅行保険はやっぱり必要?

2014年6月、ジェイアイ傷害火災保険が2013年度の海外旅行保険の事故データを公表しました。海外での実際の事故状況をみて、海外旅行保険にどんな補償が必要なのかを考えてみましょう。

平野 敦之

執筆者:平野 敦之

損害保険ガイド

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海外旅行ではどんな事故が発生している?

ジェイアイ傷害火災保険が2013年度の海外旅行保険の事故データを発表しました。これで19回目とのことですが、この事故データを見ながら海外旅行保険の必要性について改めて考えてみましょう。

海外旅行保険における事故発生率は「26人に1人」

海外の事故データと海外旅行保険のプラン

海外の事故データから海外旅行保険のプランを考える

2013年度の事故発生率(事故発生率=保険金請求件数÷保険加入者数)は3.84%で、26人に1人とのことです。前年よりも0.06%減ですが、直近5年の数字も出されています。2009年度は3.03%となっていて、ここ5年間では上昇傾向が見られます。

この発生率をどうとらえるかは各自のご判断ですが、保険事故ですから、普通に考えると事故に遭う人のほうが数が少ないのは当たり前です。事故発生が頻繁に起こるようであれば、保険料は高くなりますし、状況によっては保険契約もできなくなります。

何事もなく楽しく旅行できれば一番ですが、もしものときにどのような形で対処するのかは事前に決めておきましょう。

事故発生件数は「治療・救援費用」と「携行品損害」で8割超

補償項目別の事故発生件数ですが、これ興味深いデータです。まずはデータをみてください。

1位 治療・救援費用(42.1%)
2位 携行品損害(38.7%)
3位 旅行事故緊急費用(15.7%)
4位 個人賠償責任(1.7%)
5位 旅行変更費用(0.7%)

6位 その他(1.1%)

3位の旅行事故緊急費用は、冬の大雪の影響があったようです。注目すべきは1位と2位の項目と割合。この2つで80%以上を占めています。

日本国内のように、健康保険証を見せてその場で医療費3割負担というわけにはいかない海外では、病気やケガの際に治療費を確保することは重要なポイントです。同時に、キャッシュレスサービスが付帯されていて、立替払いが発生しない点も見逃せません。携行品損害についても、盗難や引ったくりなど比較的軽微な犯罪や事故はどうしても数が多くなります。

こうした点を海外旅行保険のプランを考える際に意識しておきたいところです。

また、治療・救援費用はアジア・オセアニア地域、携行品損害はヨーロッパやアフリカで多いようです。渡航先の事情・状況に応じて補償プランを変更することも考えてみましょう。

高額医療事故の約半数は65歳以上

近年、治療・救援費用などに無制限のプランなどが出ていることもあり、いったん大きな事故が発生すると保険金の支払いが高額化する傾向もあります。

同データでは、治療・救援費用で300万円を超える事故を「高額事故」として統計を出しています。2013年度は67件(2009年度は36件)で、約半数が65歳以上の高齢者になっています。段差につまずいて転倒・骨折して長期入院したり、脳疾患や肺炎等で緊急搬送されて医療費が高くなったりするケースもあるようです。

海外旅行保険も、クレジットカード払いのものやインターネットから加入できるものなど、選択肢が増えています。予算と相談しながら、また現地の事情に合わせて、海外旅行保険の必要性について考えてみてください。

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