乳児育児/赤ちゃん育児のお悩み解決

目が合うと泣く! 赤ちゃんのパパ見知り、どうする?

ある時期から突然、パパが抱っこしたりお風呂に入れようとしたりすると火が付いたように号泣するようになってしまった! 目が合うと泣く……これってパパ見知り!? 積極的に赤ちゃんと遊んだり育児を分担したいパパにとってもショックですよね。

執筆者:千葉 美奈子

目が合うと泣く赤ちゃん……これってパパ見知り!?

目が合うと泣く赤ちゃん……パパ見知り!?

パパと目が合うだけで大泣き

赤ちゃんが誕生し、育児に張り切っているパパも少なくないことと思います。そんなパパがショックを受けるのが、ある日突然始まる「パパ見知り」。

誕生後から沐浴を担当したり、限られた時間で出来る限り赤ちゃんと触れ合ってきたというパパの場合でも、ある時期から突然、パパが抱っこしたりお風呂に入れようとしたりすると、火が付いたように号泣するようになってしまった、というケースがよくあります。

パパとしては、育児への意欲が我が子によって否定されたような気持ちを感じてしまったり、ママとしては、日常のお世話をパパに分担してもらえない状況だと、育児の負担感が増幅してしまったりするでしょう。ママの職場復帰を控えているような場合には、これから夫婦で育児家事を分担して乗り切っていけるのだろうか?という不安にかられてしまうこともあるかもしれません。今回はそんなパパ見知りとの向き合い方を紹介します。
 
<目次>
 

パパ見知りのタイプも色々

パパとのお風呂は大泣き

パパとのお風呂は大泣き

パパ見知りのタイプも様々です。とにかくどんなお世話でもママじゃなければダメになってしまったというケース。抱っこやお風呂、寝かしつけなど、特定の項目だけ、どうしてもパパだと絶叫して拒否してしまうというケース。また、ママが一緒の時にパパがお世話をするのは大丈夫なのに、ママがいないと全くダメなので、パパに赤ちゃんを数時間でも預けることが厳しいという子。逆に、普段パパだとダメなのに、パパに完全に預けてしまいママが用事で出かけたりすると、意外と大丈夫だったというケースもよく聞きます。

パパ見知りの期間についても、0歳代の限られたときだけで落ち着く場合もあれば、1歳代まで続く場合もあります。
 

パパがダメなのではなく……

初めてママになる妊娠中の女性、ママとなった産後の女性の多くが、「ママとパパではスタート地点が全く違う」ということを感じるようです。受精卵が子宮に着床する時点で、妊娠4週(妊娠2ヵ月)。それから出産予定日で数えても8ヵ月超の期間に、赤ちゃんはママの体の中で劇的な成長を遂げます。そして、この世に誕生して一番最初にふれ合うのもママ。

どんなに育児に一生懸命なパパでも、ママと赤ちゃんの密接度にはかなわないでしょう。自分にとって一番近い存在であるママと、それ以外の人を、成長につれてはっきり認識し出すことが、色々なタイプのパパ見知りとして現れてくるのかもしれません。

でもそれは、「パパじゃダメ」ということとイコールではありません。「ママの方がいい」という気持ちが勝っているということです。ここが、正にパパが赤ちゃんとの信頼関係を構築していく大きなスタート地点にもなるのです。

私自身も5人の子どもたちの赤ちゃんの時期に、子どもによって個人差はあれパパじゃだめという期間を毎回経験し、ストレスを感じたことがありました。講師として受け持っているベビーマッサージや親子遊びのクラス、また子育て仲間とのお話の中で、パパ見知りの現状や体験談もたくさん聞いてきましたが、残念ながらこれといった即効性のある対処法はないと思われます。

しかし、「パパ見知りかな?」と思われる状況への捉え方次第で、パパの落ち込みもママの精神的負担も、少し和らぐかもしれません。
 

ママと同じになれなくて大丈夫!

目の前の赤ちゃんに泣かれてばかりでは、パパの気持ちがどんどん凹んでも不思議ではありません。しかし、今、赤ちゃんに泣かれてしまうパパたちには「ママと同じになれなくて大丈夫!」とお伝えしたいです。パパのタイプ別に、長いスパンでのパパ見知りの捉え方をご紹介します。

■気にせずとことんお世話を頑張るタイプ
泣かれてもとことん頑張るタイプのパパ。泣かれることでそれなりに落ち込んでも、淡々とお世話に取り組むパパがいます。ママは、子どもが泣いているのに無理やりお世話するなんてかわいそうなんて思わず、パパの思いを受け止めて具体的に言葉に出してエールを送りましょう。

例えば赤ちゃんが大泣きしていても、お世話の仕方は新生児の頃から比べたら、格段と様になっているでしょう。どうして赤ちゃんが泣いてしまうのかと、パパが色々悩みながら試行錯誤することは、赤ちゃんとの信頼関係を築いていくしっかりとした土台になっていきます。

そして、何と言っても、赤ちゃんの時期のお世話に泣かれながらも取り組んだことは、パパにとっても、1年もたてば笑い話にできるほど、貴重な体験になるでしょう。

■育児に自信をなくしてしまったパパ

パパの体を使った遊びは楽しい!

パパの体を使った遊びは楽しい!

逆に、我が子への思いを拒絶されてしまったかのように感じ、自信をなくしてお世話から遠ざかってしまうパパもいるかもしれません。

そんな時は、無理に励ましてお世話をお願いするよりも、今はまだまだ育児の序盤で、これからの子どもの成長につれてパパの出番がたくさんあることを想像してみましょう。赤ちゃんの頃あまりお世話をできなかったパパが、2~3歳になって体を使った遊びで大活躍するというケースはとても多いものです。

私も、親子講座の講師活動や子育て仲間とのお話の中で、たくさんのパパ見知り体験談と同様、「赤ちゃんの頃はパパだと泣いてしまっていた子が、(2~3歳の)今ではすっかりパパが大好き!」というお話を、しょっちゅう耳にします。そして「この遊びは、ママではなくパパとやりたい!」というような子どもの好みが出てくるようです。実は、我が家の子どもたちみんな、同じような道を歩んできました。
 

パパ・ママの役割分担は長いスパンでみればよい

子どもの成長につれ、家族間の関係も色々変化していきます

子どもの成長につれ、家族間の関係も色々変化していきます

赤ちゃんのお世話真っ只中の毎日の中では、数年後のことをイメージするより、今のことで精いっぱいでしょう。

しかし、「今のこの時点」で、ママ・パパ両方が同じように育児の主役格になれなくても、1年~2、3年、それ以上、というようなスパンで振り返った時に、「我が家なりの分担」ができていると感じられるかどうか……。そういったことが、長く続く子育ての中で家族全体の日常生活の中での支えとなってくることもあることをお伝えしたいです。

今赤ちゃんに泣かれてしまうパパたちも、パパが活躍できる時を楽しみにし、その時が来たら存分に力を発揮してください!

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※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※乳幼児の発育には個人差があります。記事内容は全ての乳幼児への有効性を保証するものではありません。気になる徴候が見られる場合は、自己判断せず、必ず医療機関に相談してください。

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