アウトドアで短い北の夏を楽しむ

シャケにイクラにウニ毛ガニ。はたまたジンギスカンにジャガイモ、札幌ラーメン、豚丼、スープカレーなどなど海の幸山の幸に満ちあふれた北のグルメは、北海道旅行の最大の楽しみです。また、道内いたる所に湧出する名湯、名泉、露天風呂とくれば、もう夏休みを待たず「早く行きたい」とワクワクしてきますよね。

北海道では長い冬から待ちに待った春を経て、一気に夏が到来! 道産子たちはこの短い夏を野外で思いっきり楽しみます。そんなアウトドアの楽しみをシリーズで紹介したいと思います。

エアトリップで十勝の森を飛ぶ

「鳥になって木から木へ、思う存分森を飛び回る……。」そんなユニークなアウトドアの話を耳にした筆者、持ち前の野次馬根性を発揮し、さっそく十勝の鹿追町に。道東自動車道、十勝清水インターから北上すること約30km。鹿追町の北瓜幕にある『エアトリップ百年の森』に到着しました。
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鹿追町にある「エアトリップ百年の森」

広大な十勝の森に日本で初めてのアウトドア・アクティビティーとしてエアトリップが開設されたのは、2004年ということですから、今から10年前。カナダのジップトレイルという施設を参考にしながら「十勝の自然を体験する道具」としてオリジナルのスタイルを作り出しました。

充分な安全性を確保しながら森に張り巡らされたワイヤーケーブルを使って木々を飛びかうというこのアクティビティー、スリルと爽快感もさることながら、トンボやワシ、エゾモモンガといった森の生き物たちの目線で自然を体験できる仕組みになっているとのこと。

「お話よりも、まずは実際に体験していただきましょう。」という森のガイド、齋藤さんに従い、早々に「空中飛翔装備」を装着して、さっそうと森に向かいました。
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空中飛翔装備を着けて、いざ十勝の森に!

森とそこに住む生き物を体験するエアトリップコースは5つ。最初のコースは「トンボになって池の上を飛ぶ」体験です。ガイドの齋藤さんの後に続いて恐る恐るウッドデッキのスタート台からゆっくりジャンプ。スルスルとロープに沿って体が浮かび上がり、そのまま池を越えてトンボのように飛翔していきます。心地よい風が体を突き抜け、水面に映る自分の姿をうっとりと見ているうち、あっという間にゴールに無事到着。処女フライトは大成功でした。
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池を飛び越える、トンボのフライト

ステージ2は「ウグイス」の目線でやさしく、またステージ3はプロペラのような「翼を持った木のタネになってくるくると回転して木々の間を飛ぶ。こうして森の体験は次から次に続きます。

「森の語り部」である齋藤さん、コースからコースに移動しながら時々立ち止まり、木々に咲く花や木の実、動物のふん、鳥の鳴き声などなど、普段私たちが気づかない「森の素顔」を楽しくお話してくれます。
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森のしくみを熱く語る齋藤さん

さて、各ステージを進むごとに難易度は高まり、次のステージは高度も高くスピードも時速40kmという「エゾモモンガ」のフライトコース。この頃になるとすっかり慣れて恐怖心もなくなり、手で受ける風の抵抗で体がぶれないようにコントロールするテクニックなどを使いながら、ハイスピードで飛翔。気分はエゾモモンガというより映画に出てくるアメリカンヒーロー「スーパーマン」ですね(笑)
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ハイスピードで森を飛ぶ。気分はスーパーマン!

エアトリップ体験は単に飛ぶだけではありません。最後に待っていたのはワシやトビなどのように「空中から獲物を発見」するという狩猟体験。ガイドさんがコース下に設置したねずみの人形を飛びながら見つけるという、難易度が高いファイナルステージです。こと狩猟ということになるとまだまだ「鳥人体験のキャリア」が浅い筆者、4匹の獲物のうち発見したのはわずか1匹だけ、という惨憺たる結果に終わってしまいました。
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ワシの目で地面の獲物を探していますが……

かくして森のガイド・齋藤さんの案内のもと、5コース2時間にわたるエアトリップは無事終了。齋藤さんとご一緒した「濃密な時間」を経た今……「森を飛ぶ」という異次元体験もさることながら、今まで自分目線でしか見ていなかった森の風景が変わりました。

樹上を舞う鳥たちからの視線、草むらの中を這う野ねずみからの視線、そして池の水面を飛ぶ虫たちの視線と、様々な角度から大自然を観ることができるようになっている……。

このフライト体験を通じて生まれた「新しい自分」に新鮮な驚きを見出した次第。そんな意味では日本に、いや世界にただひとつしかないエアトリップというこのアクティビティー、まさに「体だけでなく脳みそにも大きなエクササイズを与えてくれるアウトドアスポーツだ」という事ができますね。

料金     5,500円 要予約
問合せ先   然別湖ネイチャーセンター
住所     北海道河東郡鹿追町北瓜幕
電話     0156-69-81810156-69-8181
ホームページ http://www.nature-center.jp/menu-top.html
その他   ガイドスタッフが2名同行し、空中移動の安全を確実にサポート。独自のブレーキにより、安全に停止、着地することができるよう配慮されている。