ヨガ/ヨガの基本

足が伸びない……船のポーズができない人必見! ヨガ講座

長年ヨガを実践していても、誰でも苦手なポーズはあります。舟のポーズができない・足が伸びない……などの悩みはよくありますよね。そこで今回は、脚や背中・お腹にも効果大のこのポーズを道具を使いながら気軽に練習できる方法を、ヨガインストラクターがご紹介します。

森 和世

執筆者:森 和世

エクササイズガイド

船のポーズで足が伸びない……できない人必見! お腹に効果大のヨガ

舟のポーズで足が伸びない場合など、苦手なヨガポーズを克服!

どうしても苦手! というポーズもポイントをつかめばそれほど難しくないので、今日から新たな気持ちでレッスンしましょう。

ヨガを始めて長いという人でも、「ナヴァーサナ・舟のポーズ」は苦手という人も多いのではないでしょうか。実際にガイドも正直好きなポーズとは言い難いですが、ヨガに必要な基礎的なコアマッスルや観察力を養うにはとても大切なポーズだと言うことは、十分に理解しています。

とは言え、今でもポーズ中にプルプルと体が震えてきちゃうほど、難易度が高いので、今回はヨガストラップ(サポート器具)を使った方法や、身体の使い方のポイントを丁寧にご説明します。難しいポーズだからこそ、身体に与える効果は絶大ですから、ぜひ苦手意識を克服して積極的にトライして見て下さいね。
 
<目次>
 

パリプールナ・ナーヴァーサナ(舟のポーズ)足が伸びない場合は?

苦手なポーズは、観ることも大切です。自分のポーズとどこが違うか? 細かくチェックしてみましょう。

苦手なポーズは、観ることも大切です。自分のポーズとどこが違うか? 細かくチェックしてみましょう。

パリプールナとは「完全な」ナーヴァとは「舟」という意味。オールでこぐボートに似ているのでこの名前がつきました。このポーズは、腹筋を鍛える代表的なポーズです。ヨガでは意外と直接腹筋を鍛えるポーズが少ないので、女性は苦手意識が強い人が多いかも知れません。

実際に腹筋も必要ですが、背筋力もかなり必要です。「ハタヨガの真髄」(B・K・アイアンガー著)には、「特に女性の出産には強い背中の力が必要である。また、背中が強いと、何ものの助けも必要としないとき、年をとっても若いと感じる。このアーサナとねじりのアーサナにより、背中に活力が湧き、美しく、気持ちよく年をとって行くことが出来る」と書かれています。

■効果:腹筋、背筋強化、太もも、ヒップラインの引き締め,便秘、疲労回復、張りのある声を出す

■注意点:ぜんそく・下痢・頭痛・心臓疾患・不眠症・低血圧・月経中・妊娠中・首に故障がある場合は無理のない範囲で行いましょう。

■問題となる点と改善方法:
バランスが取りにくい
→体重を坐骨(お尻の付け根の2つの骨)と尾骨の間に分散させるように土台を安定させる。
→足を壁につけてバランスを取る。

お尻が痛い
→ブランケットを坐骨の下に敷く、安定出来るようになるまで指先を床につけ、お尻をサポートする。

足が伸びない
→ハムストリングス(太もも裏)が硬いので、時間をかけて柔軟性を養いましょう。もしくは、膝を曲げてポーズに慣れる。

■呼吸:バランスを維持するために、呼吸に意識を向け、出来るだけ呼吸を抑制させましょう。このポーズで深呼吸をすると、かえって腹筋をゆるめポーズをキープするのが難しくなります。お腹の筋肉を引き締めておくために、息を吸って吐いてから少し止めるように抑制させましょう。
 

ヨガプロップス(サポート器具)を使って練習!

プロップス(PROPS)とは、ブランケットやブロック、そしてここでご紹介するストラップなど補助具のことです。ヨガのポーズを練習するのに、昔のヨギー達は、木の枝、石、ロープなどを使っていました。上級者でも、不得意なポーズがあります。しかし、無理やりポーズをとったとしても、不快な感情は正しい練習を妨げます。そこで、プロップスを使い、ポーズを無理なく長時間行い、効果的な練習をする目的に使われます。

■やり方

動作1

動作1

1.ヨガストラップ(もしくは、紐など約2m)を用意します。

動作2

動作2

2. ヨガストラップで輪っかを作ったら、座った状態でその輪にくぐりストラップを肩甲骨につけます。
動作3

動作3

3. ストラップを肩甲骨にあてたまま、両膝を曲げ、ストラップの端を足裏にあてます。そのまま体重を後ろに移動させながら、かかとを床から離します。下腹部を引き締め、そのまましばらく呼吸を繰り返し、坐骨でバランスの取れる位置を探しましょう。
動作4

動作4

4.さらにゆっくりと足を伸ばします。目線はつま先あたりに向け、尾てい骨から首の後ろまでまっすぐ伸びるイメージで下腹部を引き締め、姿勢をキープします。肩と耳も遠く離すように意識しましょう。そのまま10呼吸ほどキープします。
動作5

動作5

5.さらに慣れてきた人は、下腹部を引き締め、両手を肩の高さで伸ばし、そのまま10呼吸ほど繰り返し、両足を床に戻しましょう。
 

アルダ・ナーヴァーサナ(舟のポーズ)

アルダは「半分」という意味。

パリプールナ・ナヴァーサナと効果や注意点、呼吸は同じです。唯一の違いは、足の位置が異なるので、効果を与える内臓部位が変わってきます。パリプールナ・ナヴァーサナが腸を刺激するのに対し、アルダ・ナヴァーサナは、肝臓、胆嚢、脾臓を刺激します。
動作1

動作1

1 床に座り、両膝を立てたら膝の裏に手を起きます。下腹部を引き締め、喉の奥を引き、首の後ろを伸ばし、背中が丸まったり、反ったりしないように姿勢を確認しましょう。
動作2

動作2

2.そのまま体重を後ろに移動させながら、つま先を床から離し下腹部を引き締め、数秒呼吸を繰り返しバランスをとります。さらに膝の高さまでかかとを引き上げられる人は膝を90度にして10呼吸ほど繰り返しましょう。
 
いかがですか? レッスンする時は、自分の体は勿論ですが、呼吸や感覚、洞察力など全てを使ってみて下さい。

タイトルに「完璧に!」という言葉を使いましたが、毎日体も変化しているので、その日によってポーズも変化します。ですから、ポーズの完成度よりも呼吸は穏やかか?力が入り過ぎていないか?など繊細な感覚が使えているかを観て下さい。

その状態が観られるようになってきたら、あなたのポーズの完成度は近づいているはずですから。ゆっくりと先へと進んでみて下さい。

※ヨガプロップス取り扱い店
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※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※ダイエットは個人の体質、また、誤った方法による実践に起因して体調不良を引き起こす場合があります。実践の際には、必ず自身の体質及び健康状態を十分に考慮したうえで、正しい方法でおこなってください。また、全ての方への有効性を保証するものではありません。

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