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スーパーフォーミュラ、5人のチャンピオンたちの競演

スーパーフォーミュラ第2戦が富士スピードウェイで開催。決勝2レース制で行われたレースをレポートする。際立つ5人のチャンピオン経験者の好走は今季の最大の魅力だ。

辻野 ヒロシ

執筆者:辻野 ヒロシ

モータースポーツガイド

スーパーフォーミュラが実に面白い

5月17日、18日の2日間、快晴に恵まれた静岡県の富士スピードウェイで「スーパーフォーミュラ」第2戦が開催され、19人の国内トップドライバー達が素晴らしいバトルでレースファンを魅了した。
オリベイラ

PPの位置につくオリベイラ

第2戦は決勝レースが2レース制で行われ、それぞれのレースで通常の半分ずつのポイントが与えられるシステム。開幕戦の鈴鹿サーキットは性格が異なる富士で、各ドライバーが2レースをいかに戦うかに注目が集まった。

今年の「スーパーフォーミュラ」には元F1ドライバーが3人、そして「フォーミュラニッポン」「スーパーフォーミュラ」のチャンピオン経験者が5人集う群雄割拠のラインナップになっており、シーズンを通してのチャンピオン争いは混戦になることが確実視されている。そんな中、開幕戦の鈴鹿のレースはバトルが随所で展開された非常に面白いレースになり、2009年王者のロイック・デュバル(Team KYGNUS SUNOCO/トヨタ)が優勝。2位にはジェームス・ロシター(KONDO RACIG/トヨタ)、3位には久しぶりのフォーミュラ復帰を果たした石浦宏明(P.MU/CERUMO·INGING/トヨタ)が入り、波乱のシーズンを予感させる幕開けになったが、第2戦・富士ラウンドで強さを見せたのはチャンピオン経験のある実力者たちである。

ロッテラーがレコード破りのPP

オリベイラ

オリベイラ(左)とロッテラー(右)

第2戦・富士でまず速さを見せたのが2010年の王者、ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ(Lenovo Team IMPUL/トヨタ)。開幕戦で不運な7位に終わってしまったが、好調ぶりは開幕から維持している印象。予選ではまず、第1レースのポールポジションを獲得。そして、第2レースのグリッドを決める予選では、ミスもあったが挽回して2番グリッドを確保した。

オリベイラを上回る速さを見せたのが、2011年のチャンピオン、アンドレ・ロッテラー(PETRONAS TEAM TOM’S/トヨタ)。ロッテラーは開幕戦で優勝の可能性も充分にありながら、レース中のタイヤ交換でメカニックが左右のタイヤを取り違えて装着するミスで後退し、5位という結果に。オリベイラとともに不運な開幕戦を過ごしていた。そんなロッテラーは第2レースのグリッドを決める予選でコースレコード(最速タイム記録)を更新する1分22秒572という驚異的なタイムをマーク。アタック直前にダウンフォースを付けるための空力パーツ(ガーニーフラップ)を付け足し、難しいと思われたレコードタイムの更新を達成した。
ロッテラー

アンドレ・ロッテラー

オリベイラ、ロッテラーに僅かな差で続いたのはロイック・デュバルと2012年王者の中嶋一貴(PETRONAS TEAM TOM’S/トヨタ)。チャンピオン経験のある4人は富士スピードウェイでさすがの速さを予選から披露し、決勝レースもこの4人が軸になってレースを展開していくことになる。

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