交通インフラの整備で、ますます期待される「湾岸エリア」

中古マンションに限らず「注目エリア」といえば、JR山手線内側の都心部が筆頭に挙がるでしょう。行政区分でいうと、港区・千代田区・中央区・渋谷区・新宿区・文京区の6区です。自分で住む家を買う実需層だけでなく、投資家や富裕層、高齢世帯の買いかえなど、さまざまな需要が国内外から集まり、世界の中の「TOKYO」という位置づけが強まっているからです。

とはいえ都心部は、今現在すでに誰もが注目する人気エリアで、価格も高水準です。会社員の方がこれから購入するには、少しハードルが高いかもしれません。それでもなるべく「都心に近い」ことにこだわって探すなら、2020年東京五輪の中心となる『湾岸エリア』が有力候補でしょう。

具体的には、晴海・豊洲・有明一帯です。まだまだ開発の余地があるため、マンションに加えて商業施設をはじめとした生活利便施設の集積が進むと予想されています。道路や鉄道の整備も進み、交通利便性の向上も期待できます。

図1湾岸周辺新線計画マップ

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たとえば、環状2号線道路は2014年3月末に「虎ノ門―新橋」間が開通、2016年には、新橋から築地・勝どき・晴海を経由して豊洲の新市場までつながる予定です。中央区では、同じ時期に運行開始を予定しているBRT(バス高速輸送システム)で「銀座-晴海」間を結ぶ計画を発表していますが、環状2号線を通るルートも検討されています。

また、新交通ゆりかもめが、「豊洲」駅から晴海のオリンピック選手村を経由して「勝どき」まで延伸される予定です。さらに将来的には「新橋」まで伸ばして、ゆりかもめを環状線にする計画もあります。湾岸から都心部へのアクセスが大きく向上することは間違いないでしょう。


「押上」は、空港や主要拠点を結ぶ一大ターミナルになるか?

押上駅前の写真

東京スカイツリー効果と新線計画で高まる注目度

湾岸エリアが注目されている波及効果なのでしょうか、東京の東側も意外な狙い目エリアという声が高まっています。特に注目されるのは東京スカイツリーのある『押上エリア』です。理由は、都心との距離が比較的近いことと、今後の交通アクセスの向上です。

価格の高い山手線内側から範囲を広げるとすれば、山手線外側の西は「環状六号線」(山手通り)、東は「環状四号線」(明治通り)までの範囲で考えるのがよいでしょう。押上は、東の明治通りの内側に入っています。

交通アクセスについてはどうでしょうか。鉄道の開発計画を見てみましょう(図1参照)。東京メトロ有楽町線が「豊洲」駅から「住吉」駅まで延伸され、半蔵門線で「押上」駅までつながります。2015年着工、2024年完成予定とされていますが、東京五輪が開催される2020年までにと計画が前倒しされるかもしれません。完成すると、湾岸エリアと東京スカイツリーが結ばれ、人気スポットのランドマークを巡って、人の流れが大きく変わる可能性があるでしょう。

また、成田空港と羽田空港をダイレクトに結ぶ「都心直結線」が2020年に開業する予定ですが、その中間地点で「押上」駅が重要な役割を果たします。計画の内容は、京成線の「押上」駅と京浜急行線の「泉岳寺」駅をバイパス地下鉄で接続して、途中の丸の内に「新東京駅」を設置するというもの。押上駅が二つの空港の結節点になるわけです。

すでに押上周辺は東京スカイツリー効果で賑わっていますが、駅から徒歩5分以内でもまだまだ開発余地があるといわれています。マンションを含めた複合開発の可能性もありますから、押上エリアを選択候補の一つに加えても損はないでしょう。


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