疲労回復法/疲れの原因・疲労度チェック・関連する病気

溜まる前に対処! 4つの姿勢で簡単疲労度チェック

肉体的な疲労も精神的な疲労も体の筋肉に反応して、姿勢を変化させたり、体を動かしにくくしたりします。疲労をため込んでいる人に表れる4つのサインとは? 簡単にできるセルフチェックと対処法をご紹介します。

檜垣 暁子

執筆者:檜垣 暁子

カイロプラクティック理学士 / 肩こり・腰痛ガイド

ダウンする前にセルフチェック! 疲労の溜め込み度

疲労を解消できずに過ごしているケースも少なくありません

疲労を解消できずに過ごしているケースも少なくありません

疲れの感じ方は人それぞれ。「最近、特に疲れやすい」という人は、何かしら疲労が回復されにくい原因があり、疲れが蓄積してしまっているのかもしれません。気が張りつめていたりすると、その時は疲労を感じずに過ごすことができるものの、ひと息ついた時に、どっと疲労感い襲われることもあると思います。

疲労の自覚がある人も無い人も、お疲れ状態が体に表れている場合があります。気が張りつめていて、心身に負担をかけ過ぎていることにも気づかずにいると、後で大きく体調を崩すことにもなりかねません。

体のあちこちに緊張を起こす疲労

疲労といっても、久しぶりに体を動かして疲れた、といった肉体的な疲労と、人前でプレゼンをするときなどの精神的な緊張による疲労があります。何が原因で疲労しているかにより、疲労の回復の速さや程度にも違いが出てきます。

ですが、体に表れる疲労のサインは、肉体的疲労、精神的緊張のいずれによっても、体の部分的な筋肉の過緊張としてみられるケースが多いです。すると、姿勢的な変化が表れ、疲労していない時であれば、どうということのない動きまでしにくくなったりもするのです。そこで、自身の疲労を知るカラダのサインをチェックして、疲労を癒すことができるよう早めに対処しましょう。

疲労度チェック1. 肩甲骨が壁から浮かずにつくか

背中を壁にくっつけてみる、という簡単なチェックをご紹介しましょう。簡単な動作ですが、日常的に行っている人はあまりいないと思います。心身の疲労が姿勢保持に関係する筋肉への影響を及ぼすと、肩甲骨の位置が変化していくことがあります。理想的な肩甲骨の位置は、床に対して垂直(90度くらい)ですが、疲労がたまっていくと、壁に背中をつけて立った時に、肩甲骨が浮いた状態になります。

顔は正面に向け、軽く顎をひきます

顔は正面に向け、軽く顎をひきます

1. カカトとお尻を壁につけますが、お尻の位置にあわせて、足元の位置も調整します。背中を壁に着けたときに、肩甲骨エリアの大部分がつけばOK。

 

胸部の筋肉の緊張も強まっている可能性が高いです

胸部の筋肉の緊張も強まっている可能性が高いです

2. この写真のように、肩先が体の前の方へいき、背中が浮くようになるのは疲労のサイン。頭や腕を支える首の筋肉や背中の筋肉に張りが強まっているかもしれません。

 

【ちょこっと簡単エクササイズ】
すくめた両肩に後頭部をつけるイメージです

すくめた両肩に後頭部をつけるイメージです

1. 両肩をすくめた状態で、曲げた左右の肘を背中の後ろで近づけます。肩甲骨が寄るようにしたまま5~10秒間キープします。

 

腰をまるめないようにご注意ください

腰をまるめないようにご注意ください

2. 左右の肩甲骨の間を伸ばすように、両腕を前方へ動かしながらのストレッチです。10秒間キープしましょう。3回ほど繰り返し行います。

 

疲労度チェック2. 顔を上に向けて不快感はないか

特に精神的な緊張が強かった場合、顔の筋肉や頭部、首の筋肉が過剰に硬くなってしまうことがあります。精神的な緊張による疲労をひきずってしまうと、頭部を支えたり、頭を動かしたりする動きが小さくなり、頸椎の関節へ負荷がかかることがあります。

上を向いた時にふらつく人、気持ち悪くなる人は中止してください

上を向いた時にふらつく人、気持ち悪くなる人は中止してください

写真のようにゆっくりと上を向いてみましょう。アゴが少し上がった程度でも首に痛みを感じる人もいます。痛みとまではいかなくても、不快感があったり、上を向く範囲が狭くなっているケースなどがあります。

 

勢いをつけてストレッチをすると痛めるため、特に首の場合は注意が必要です

勢いをつけてストレッチをすると痛めるため、特に首の場合は注意が必要です

【ちょこっと簡単エクササイズ】
ゆっくりと下を向きます。ゆっくりと動かし、首の後面が気持ちよく伸びたところで5~10秒間止めましょう。顔を上げて、再度ゆっくりと下を向き、ストレッチを数回繰り返します。真下ではなく、斜め右下、斜め左下を向いてのストレッチも有効です。

 

疲労度チェック3. つま先立ちをつらく感じないか

つま先立ちは簡単な動作ですが、不安定さが実感できる結果になる人も多いです

つま先立ちは簡単な動作ですが、不安定さが実感できる結果になる人も多いです

運動をして疲労した時は、足(下肢)のだるさや筋肉痛を感じることがあるかもしれません。運動や精神的疲労がきっかけで立ち姿勢の重心がズレてしまうと、下肢の筋肉の働きも低下することがあります。

つま先立ちでのキープができず、すぐにカカトが床についてしまったり、その場で静止できずにフラフラしたりする場合は、疲労がたまっているサインです。約10秒つま先立ちでキープしてみましょう。

 
腰痛の人や腰に不具合がある人は、カカト立ちは難しく感じるかもしれません

腰痛の人や腰に不具合がある人は、カカト立ちは難しく感じるかもしれません

【ちょこっと簡単エクササイズ】
つま先立ちで5~10秒間キープした後に、つま先を上げてかかとで立ちます。このとき、ふくらはぎが軽く伸ばされた感覚が得られたところで、5~10秒間キープしてストレッチします。カカト立ちでふらつく人は、壁などにつかまりながら行います。

 

疲労度チェック4. 脚を上げたときに重く感じないか

左右の脚を交互に挙げて確認しましょう

左右の脚を交互に挙げて確認しましょう

疲労が解消されずにい過ごしていると、上半身を支える働きが不安定になりがちに。お腹側と背中側の筋肉バランスも崩れてしまい、骨盤の歪みが生じることも。すると、脚を挙げた時に、自力で持ち上げることがつらく感じます。腰や骨盤に痛みを感じる人もいます。

 

腰が重いと感じた時にも有効なエクササイズです

腰が重いと感じた時にも有効なエクササイズです

【ちょこっと簡単エクササイズ】
背骨の土台をしっかりさせるべく、骨盤の歪み調整にも役立つエクササイズです。両膝を軽く曲げた状態で、お尻を浮かせます。お腹のラインがなるべく真っ直ぐになるくらい、お尻を浮かせることができると良いです。10秒間キープしましょう。

終わったらいったん脱力して、再度お尻を浮かせましょう。数回繰り返し行い、骨盤周りの筋肉をリラックスさせます。

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