愛犬と一緒に車ででかけたい!

愛犬と一緒に車ででかけたい!

席はどこがベスト? 固定した方がいい?

愛犬を車に乗せてお出かけする人達も増えてきました。旅行はもちろん、病院などに通うのにも車は便利。でも、いきなり車に乗せて、愛犬が車嫌いになったら困りもの。車に乗せるにもちょっとした気配りが必要です。車に慣らす方法、ドライブ時の注意点などについて前もって知っておきましょう。

犬は車に酔いやすい

犬とのお出かけは楽しい
少しずつ車に慣らすことでドライブ大好きな子にすることができる。
犬は平衡感覚にたいへん優れていますので、その分車に酔いやすいと言えます。じゃあ、車に乗せると酔ってばかりいるのか?というと、そうでもありません。

犬の場合も人間同様、内耳の中に平衡感覚を司る受容器があります。これは、いってみれば「学習」できる器官であり、トレーニングや経験を重ねることで強化することが可能なのです。ですからトレーニングいかんでは十分に車に慣れることができるということ。

人間と同じように酔いやすいタイプ、酔いにくいタイプと体質もいろいろですから、トレーニングを重ねても酔ってしまう子にはあまり無理をさせないように注意したいものです。

生まれて間もない頃はまだ足取りもおぼつかない子犬が、その平衡感覚を発達しきるのは生後10週齢を過ぎてからとされますが(『心理と行動から見た犬学入門』大野淳一著より)、ちょうどそのくらいの月齢で子犬を迎える人も多いでしょうし、社会化にとって大事な時期とも重なります。犬を車に乗せたいのならば、ぜひともトラウマを作らないように、少しずつ段階をふんで楽しい経験をさせながら、トレーニングしてみてください。


車の慣らし方

実際に車に乗せるためのトレーニングをしてみましょう。中にはいきなり乗せてもまったく平気な子もいますが、余計なトラウマを作らず、愛犬と快適なドライブを楽しむためには、おおむね次のような手順をふむといいでしょう。

  1. 短い時間で構わないので、車の近くで遊んでみたり、好物をあげたりして、車の存在そのものに慣らす
     
  2. 車のドアは開けたまま、中で一緒に遊んだり、好物をあげたりして短い時間を過ごす。この時エンジンはまだかけない。嫌がる犬を無理矢理乗せたりしないように注意を。ある程度大きい犬の場合はオモチャなどで気を引いて、犬の方から進んで乗るような状況をつくってあげるといい
     
  3. 今度はドアを閉めて、2と同様に
     
  4. 大丈夫そうならエンジンをかけてみる。最初のうちはエンジンをかける時間も短めに
     
  5. 慣れてきたなら短い距離を走ってみる。できるなら着いた先で一緒に遊んであげたり。ワクチンがまだ不安定な時期である場合には、車内で遊ぶだけでもOK
     
  6. 走る距離を徐々に延ばしていく。着いた先がいきなり病院だったり、犬にとってあまり楽しくない場所だと車に乗ること自体に負のイメージを与えかねないので、着いた先には必ず楽しいことが待っていると思えるような場所に連れて行ってあげるように

少しでも嫌がる素振りが見えたら、一つ前の段階に戻ってトレーニングし直すようにします。最初のうちは走っている途中で吐いてしまうこともあるかもしれませんが、それを叱ってしまうとマイナスイメージがついてしまいますのでご注意ください。黙ってさっさと片付けてしまいましょう。

最初のうちはダッコでも構いませんが、いずれクレート類に入れて乗せたいと思うのであれば、そうしたドライブグッズにも少しずつ慣らしていくといいですね。

車に乗ることに慣れたら、ドライブ中に気をつけたいこともあります。


犬を乗せる場所はどこがいい?

アンケート:車に愛犬を乗せる時、愛犬専用席はどこですか?
助手席が半数近くを占め、ついでリアシート。ラゲッジスペースはわりと少ないよう。
二つのグラフは、以前当サイトで行ったアンケートの結果です。「車に愛犬を乗せる時、愛犬専用席はどこですか?」という質問に対し、助手席派が47%、リアシート派が42%、ラゲッジスペース派が11%という数字が出ました。

車による事故があった場合、その生存率からすると最も安全なのはリアシート、それも運転者のすぐ後ろと言われていたりします。かく言うガイドは、愛犬をリアシートに、かつ運転する私の後ろに乗せる派です。

どこに乗せるかは、飼い主さん・家庭、そして車の状況によっても違ってくることでしょう。愛犬にとって最も危険が少ないと思われる場所を選んであげてください。

犬は固定したほうがいい? フリーのほうがいい?

アンケート:愛犬を車に乗せる時、どのように乗せていますか?
なんらかの方法で犬を固定しているケースと、膝の上を含めてフリーにさせているケースとほぼ半々。
続いて、「愛犬を車に乗せる時、どのように乗せていますか?」という質問では、膝の上に抱いているという人が29%、クレート類に犬を入れて、それを固定しているという人が28%、犬用のシートベルトなどを使用して固定しているという人が23%、車内を自由にさせているという人が20%でした。

自由にさせてあげたいという気持ちもわかりますが、体が不安定であると酔いやすくもなります。急ブレーキ、事故時には、愛犬が飛び出してしまう危険性もある上、目的地に着いてドアを開けたら勝手に降りてしまった、なんていうこともありえます。

JAFのテストによれば、リアシートでシートベルトを使わず、時速50kmで衝突した場合、体重50kgのダミー人形が1.5tの力で飛ばされたということ。平均的に、犬はもっと軽いながら想像以上の力が働くということです

やはりクレートやシートベルトなどを使って、ある程度固定してあげるのがいいでしょう。


その他、ドライブの注意点

ペット用ドライブボックス
ある程度、体を固定させて乗せるほうが、酔いやすくもなく、より安全。
その他、ドライブの注意点には次のようなものがあります。

  1. 酔いやすい子の場合は特に、車に乗せる直前には食事を与えない(少なくとも2時間以上前には済ませておく)
     
  2. 長距離の場合、2時間おきくらいには休憩を。最近は、高速のSAにドッグランなど犬用の設備が付いているところもあり
     
  3. 車内の通気、換気、匂いにも気配りを。新鮮な空気を取り入れることで酔いにくくなる。匂いが酔いを誘発することもあるので、タバコなど犬が嫌う匂いの対策も。アロマでは特にペパーミントは車酔いに有効とされ、空気を清々しく保つ作用があり、フラワー・レメディでは特にコキュラスにその効果が高いとされるが、いずれにしても使用する際には下調べをお忘れなく
     
  4. 走行中の窓からの飛び出し、転落にも注意。パワーウィンドの場合は挟み込み防止機能が全席に付いていない車もあるので、挟まれてケガをしないようにロック機能を使うなどして気配りを
     
  5. 犬を車に残していく時、夏に限らず、車内の温度には注意を欠かさぬこと。国民生活センターのテストによると、炎天下では車内温度が60℃を越え、ダッシュボード部分は86℃を記録、炭酸飲料などは破裂したという結果が。JAFが行ったテストでは、外気温が23℃の日でも車内温度は48℃台に達したということ。ほんの僅かな時間で車内温度は上がってしまうので、くれぐれも甘く考えないように。暑さに弱い短吻種や長毛種は特に注意!
     
  6. 最も大事なのは、運転に対する気配り。乱暴な運転は体の安定性も欠き、酔いやすさを助長するばかりでなく、危険を呼ぶことにも。大切な愛しき愛犬、その命を守るためにも運転には細心の注意を払いたいもの

愛犬にとって車が第二の家と言えるほど、安全で快適な空間であったらいいですね。安全運転で皆さんもどうぞ愛犬とのお出かけ、ドライブをお楽しみください。
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※ペットは、種類や体格(体重、サイズ、成長)などにより個体差があります。記事内容は全ての個体へ一様に当てはまるわけではありません。