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新型トヨタ ハリアー試乗 ハイブリッドは買いか?

トヨタの新型ハリアーはガソリン車とハイブリッド車を用意。口コミでは話題だが、自動車評論家による試乗ガイドをお届け。コスト面を考えると、以外にもハイブリッドよりもガソリン車のFFがおすすめ?

国沢 光宏

執筆者:国沢 光宏

車ガイド

新型トヨタ ハリアーに試乗! その感想は?

考えてみたら新型ハリアーの試乗ガイドをしていなかった。新型の発表されたものの、ハイブリッドを含む試乗会はしばらく行われず。試乗会の前からすでに3万台程度の受注を得ているようだけれど、皆さん自動車メディアの評価無しで買っていると言うことか。私ら、役に立ってない?
新型ハリアー

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遅ればせながらハイブリッドでございます。ハイブリッドシステムは前輪が基本的にカムリHVと同じ2.5リッター4気筒エンジン+モーターを組み合わせたもの。そして後輪駆動用に68馬力という軽自動車級のモーターを持つ。発進するときのみ、前輪用モーターに加え後輪用モーターも使う。

Dレンジをセレクトしてアクセル踏むと、トヨタ式ハイブリッドの定石通りモーターを使い発進。タイヤが一転がりしたあたりで(プリウスだと二転がり)エンジン始動。そこから前後のモーター+エンジンのパワー両方を使い加速していく。車速が数km/hになると後輪用モーターはカットされる。

先代ハリアーのハイブリッドはパワフルな3.3リッターのV6エンジンを組み合わせていたが、2.5リッターの新型で十分な走りをしてくれます。アクセルを深く踏むと、日本の道路事情ならむしろスポーティに感じるほど。ちなみにシステム出力(ガソリン車の最高出力に相当)は197馬力。

272馬力という4リッター級ガソリンエンジンと同等のシステム出力を持つ先代ハリアーHVと比べれば物足りないが、新型だって3リッター級のガソリンエンジンに匹敵する走りを見せる。新型ハリアーのガソリン車は2リッター151馬力なので、元気な走りが欲しいならハイブリッドを選ぶべき。

かといって151馬力のガソリン車だと不満かと聞かれたら「何とかなりますよ」と答えておく。低い回転域からトルク出すエンジンに、仕上がりの良いCVTを組み合わせているため、けっこう走ってくれる。長い登り坂など、電池容量減ってモーターのアシストが減ったハイブリッドと良い勝負だ。

口コミで話題の新型ハリアー、買いはハイブリッド? ガソリン?

迷うのが68万円という価格差。ガソリン車の燃費を10km/L。ハイブリッドを15km/Lとした場合、走行1万km毎のガソリン代は15万円vs10万円で5万円差。68万円という車両価格をガソリン代でペイしようとしたら13万km走らなくちゃならない。

加えて雪道を走る機会が少ないなら20万円安いFFというチョイスもある。ということでガイドの推奨はハリアーを買うならガソリン車のFF。もし燃費の良い4WDのSUVが必要なら、マツダCX-5のディーゼルエンジン搭載車をすすめておく。リーズナブルだし速くて楽しい。

そうそう。ニーズの高い自動ブレーキ装置は「15~30km/hの速度域に限り停止する可能性がある」という中途半端なシステムしか選べない。価格も10万円で安くないです。トヨタは自動ブレーキ技術に於いて大幅な遅れを取ってしまった。買うならこの点も考慮して欲しい。

※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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