美術館/美術館レビュー

岡本太郎記念館(2ページ目)

青山にある岡本太郎記念館は、住居兼アトリエの雰囲気がそのまま残った美術館。2011年には生誕100周年をむかえ、さまざまな展覧会、イベントが開催される予定です。いまでもなお新しい岡本太郎の芸術、言葉、そして足跡を尋ねてみませんか?

浦島 茂世

執筆者:浦島 茂世

美術館ガイド

岡本太郎、生前そのままのアトリエ、庭。

岡本太郎記念館のある青山は、もともとは太郎がヨーロッパに旅立つ前まで両親と住んでいた家があった場所。戦火で消失してしまったこの土地に、太郎はアトリエを設立。活動拠点の一つに定めます。

太郎をさまざまな切り口で考える企画展も頻繁に行われる。

太郎をさまざまな切り口で考える企画展も頻繁に行われる。

設計に携わったのは、鎌倉にある神奈川県立近代美術館などを手がけた、ル・コルビュジェの弟子、坂倉準三。ブロックを積んだ壁の上に凸レンズ形の屋根を乗せたユニークな外観は、建設された1954年はもちろん、現在でも斬新なもの。

現在は、この建物の2階が企画展などを行う展スペースとなり、太郎の膨大な作品をテーマにあわせて展示されています。

にぎやかなダイニング

にぎやかなダイニング

そして、太郎の活動していたときのままに保存された1階のアトリエスペース、横には本物そっくりな岡本太郎像や養女の敏子さんの写真が飾られたにぎやかな部屋があり、太郎の生前暮らしていた雰囲気がほぼそのまま体感できます。


太郎の作品が並ぶ庭

太郎の作品が並ぶ庭

一番のおすすめは太郎の作品が無造作に置かれた緑いっぱいの庭。どの場所も自由に移動でき、好きな角度から、好きなだけ眺められます。

無造作に生える草と調和する太郎の作品

無造作に生える草と調和する太郎の作品

長時間野ざらしで置かれ続けた彫刻から、わさわさと雑草が生えていたりするワイルドな姿は、美術館では見ることができないもの。ここだけの素敵な作品たちです。







お庭を眺めながら、手作りのケーキで至福のひととき


ドライフルーツのタルト

ダークフルーツケーキ

記念館の入口にある「a Piece of Cake」は、フードコーディネーター大川雅子さんがオーナーのカフェ。一年以上ブランデーに漬け込んだドライフルーツをたっぷり使った手作り焼き菓子や、ふっくらしたパンケーキなど、どれも極上の美味しさの洋菓子とお茶を楽しめます。

天気のいい日は、庭園を眺められられるテラス席でのんびりするのがおすすめ。記念館に入場せず、カフェだけの利用もOKなので、気軽に立ち寄りたいですね。

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