子育て事情/子育て事情関連情報

「産後クライシス」は夫婦を最強の「チーム」にする

産後クライシスのメカニズムと意味を説く「間違いだらけの産後クライシス論争」第4弾。ある研究によると、25年以上の結婚歴をもつ人々を対象とした調査の結果、彼らに共通する要素は、夫婦の間に問題がないことではなく、むしろさまざまな葛藤、あるいは不一致に遭遇しながらも、夫婦がジレンマを乗り越える希望を失わず、ある種の楽観主義を持ち続けていたことであった

執筆者:おおた としまさ

パパの悩みの9割以上は夫婦関係

産後クライシス

やってもやっても認められないのはなぜ?

私が運営する「パパの悩み相談横丁」に寄せられるパパからの悩みの9割は夫婦関係。まさに産後クライシスに苦しむ父親の駆け込み寺となっている。パパもママを思いやらなければいけないことはわかっているのだ。

しかし、多くのパパは、「家事をやっても育児をしても、やってもやっても認めてもらえない」「いわたりやねぎらいが大切と聞いて、実行してみても、効果は限定的」と嘆く。

「やり方が悪いのでは?」という指摘もあるだろうが、そうも言い切れない。産後クライシスに突入してしまっている妻は、どうしても夫のあらをみつけてしまうのだ。脱ぎっぱなしはやめようとか、お酒飲んで帰るのはやめようとか、どんなに気を付けていたって、最後は「体臭が気に食わない」とかいわれて、八つ当たりされた事例もある。

やってもやっても認められず、八つ当たりされ、限界になって、他人に相談したときに、「奥さん大変なんだから、あなたが受け止めなきゃ」ともっともらしいことを言われて、孤立無援と感じるパパも多い。そういうパパが私のところに相談を寄せる。

「産後クライシスは、どうやら、ただ育児や家事をがんばったり妻を思いやったりしていれば回避できるものでもない」と私が考えるようになったのは、このためだ。
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